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二連梯子の保管

昨冬に薪割りした薪は、乾燥とともにアクや油分を抜くため下写真(薪割り直後に撮影)の状態で雨晒しにしてありました。

梅雨が明け、晴天が続いた7月下旬、薪棚に収納しました。

上写真は土蔵の庇下に設置してある第1号薪棚です。
土蔵前は一昨年と昨年に播き芝を行いましたが、順調に育って今夏には全面芝生になっています。

下写真は第2号薪棚で、薪を使って空になっていたのが満載になりました。

Before
After

ところで、上写真の薪棚を設置する前は、ここに二連梯子を保管していました。
下写真は薪棚を作っているときのものですが、朱色矢印で示す棚受けに二連梯子を掛けていたわけです。

薪棚の設置に伴い二連梯子はとりあえず離れの軒下に移し、簡易的な台のうえに置いたままの状態で1年半が経過します・・・。
これでは梯子にとって良くないため、きちんと保管することにします。

まで保管場所ですが、二連梯子は重くて運ぶのが大変なため、できれば使用箇所の近くに保管したいものです。
二連梯子は基本的に離れ(二階建て)の雨樋いの掃除にしか使わないため、離れの外壁に掛ける形で保管することにします。

以前使っていた棚受け(250×200mm)を使って梯子を壁に掛けることにしますが、問題は棚受けの取り付け方法です。
以前は木造の建物だったため問題なかったのですが、今回は鉄骨造りです。
鉄骨と言っても胴縁には軽量鉄骨(リップ溝形鋼100×50mm)が使われているため、下図のとおり木材を介して棚受けを取り付けることにします。

木材は長持ちするように以前叔父からもらった肥松(fatwood)を使うことに。

棚受けを取り付けた木材を鉄骨の胴縁に対してビス留め(タッピングネジを使用)。

タッピングネジは屋外のためスレンレス製のものを使ったのですが、鉄製の鉄骨に対してビス留めすることから異種金属腐食のことが頭をよぎりました。
今回は接合部が雨に当たらないから良しとしましたが、果たして??

2箇所の取り付け完了。

早速、梯子を掛けてみます。

やはりキチンと保管されているのは気持ち良いものです。

ところで、二連梯子の本体はアルミ製で錆には強いのですが、梯子が地面と接する部分に付いている足は鉄製です(上写真は取り外した後に撮影したもので付いていません)。
それで全体に錆が生じていますので、この機会に手入れすることにします。
まずは電気ドリルに装着したワイヤブラシで錆を落とします。

ちなみに、上写真にボルト・ナットも写っていますが、これらはスレンレス製で、鉄製の足と接していた部分に異種金属腐食(もらい錆)が生じているのが分かります。

外面の錆は落とせたものの、内側はワイヤブラシが届きません。

内側は歯ブラシ状のワイヤブラシなどを使って手作業で行うことに。

錆が進行しているところもありましたが、強度には問題ないでしょう(錆を落としたことで状態がよく分かります)。

この後、塗装しますが、この機会に以前から気になっていたコードリールの錆も落としておくことにします。

このコードリールは亡き父が使っていたもので、土間(コンクリートではない)の上に直接置いてあったため脚の部分が錆びているのです。

先の梯子とは異なり、こちらは錆びていても見た目の問題だけですが、錆びているものを放置してあるのは嫌なものです。

こちらもワイヤブラシを使って錆を除去。

先の梯子の脚とともに塗装します(油性の合成樹脂塗料を使用)。

乾燥後、コードリールは元あった棚に収納。

梯子のほうも元通り取り付けて作業完了です。

古民家の自然換気(54)換気排熱ファン設置②

離れの二階に換気排熱ファンを設置することにし、前回、本体を取り付けるところまでできました。

換気排熱ファンを動作させるためには電源(100V)が必要になります。
換気排熱ファンは屋根裏に取り付けてありますが、その屋根裏に離れ二階の電灯配線が施されていますので(下写真で灰色のケーブル)、そこから電源をとることにします。

この機会に離れ二階の配線を調べると下図のようになっています。

これに換気排熱ファンを追加(下図で朱色枠内)。

既設配線の途中に新たにジョイントボックスを設け、そこで換気排熱ファン及び操作用のスイッチと接続するようにしています。

上図は単線図ですが、換気排熱ファンの部分を複線図(電線の接続方法を示す図)で描くと下図のようになります。

単純な回路で、(片切り)スイッチを入れると換気排熱ファンが動作し、スイッチを切ると停止します。
これで換気排熱ファンを使えるようになるものの、実際の使用においてはエアコンや扇風機のように自動操作が必要になってくると思います。
そこで、とりあえずは上図で施工するにしても、将来的に拡張できるように自動操作の方法を検討しておくことにします。

自動操作は以前外灯を設置したときにも利用したタイムスッチ(下写真で右側の箱形のもの)を用いれば実現できそうです。

このタイムスイッチにより19時ON、深夜1時OFFと言ったことができるようになりますが、外灯とは異なり手動でもON・OFFできるようにしておく必要があります(例えばエアコン使用時に手動で換気排熱ファンをOFF)。
そこで、タイムスイッチに加えてセレクトスイッチ(双投式スイッチ)を併用することにして複線図を描くと下図のようになります。

セレクトスイッチを部屋の壁に設置し、タイムスイッチは普段は操作しないためクローゼット(天井点検口あり)内にでも設置すれば良さそうです。
先の図と比べると、壁のスイッチへの配線について、単純な片切りスイッチの場合は2芯のケーブルで良いのに対し、セレクトスイッチの場合は3芯のケーブルが必要になることがわかります。
そこで、とりあえず今回は片切りスイッチを設置するものの、将来拡張することを見越して3芯のケーブルを配線しておくことにします。

配線方法が決まったことから作業していきます。
まずはスイッチの設置。
スイッチは換気排熱ファン用のものだと分かりやすいように近くに設置することにしましょう。

スイッチの取り付け方法について、今回はスイッチボックスを用いずに「石膏ボード用はさみ金具」(下写真)を使うため間柱の位置を避けるようにしています(高さは床から110cm)。

はさみ金具の指定寸法で壁に開口を設けます。

屋根裏からケーブル(VVF1.6×3C)を引き込んでスイッチと結線(これ以降の作業には電気工事士の資格が必要になります)。

とりあえずスイッチは片切りスイッチ(主屋のお古)を使うため、ケーブル3芯のうちの1芯(赤)は使用しません。

そして、スイッチの設置完了。

換気排熱ファンにもケーブルを結線。

既設ケーブルの途中に新たにジョイントボックスを設け、各ケーブルを接続します。

ところで、天井裏には断熱材(グラスウール)が敷き詰められていますが、換気排熱ファンの周囲は今回の作業に伴い一旦取り外してあります。

元の状態に断熱材を戻しますが、換気排熱ファンの排気により断熱材がめくれ上がったり、バタついたりしそうです。
そこで、周囲の断熱材を合板でカバーしておくことにします。
合板(端材)を準備。

取り付け。

それでは、配線に間違いがないことを再確認してスイッチON。

問題なく動作します!
スイッチを入れると、風圧により本体上部が上がり(上写真で朱色矢印)、生じた隙間から排気されるになっています。
スイッチを切ると本体上部が下がって隙間もなくなりますが、これは屋根裏の埃を室内に侵入させないための工夫だそうです。

で、この換気排熱ファンの効果ですが、これが想像以上です!

換気排熱ファンを実際に設置したのは今年6月末のことで、それ以降、効果を確認するため私が換気排熱ファンを取り付けた部屋で寝起きしているのですが、一番暑さの厳しい今の時期になってもエアコンどころか扇風機も不要なのです。
扇風機さえも不要なのは、天井付近にこもる熱気が解消されるだけでなく、屋外から冷えた空気が入ってくるためです。
離れは里山に隣接して建っているため特に外気が冷えているのだと思いますが、涼しさだけでなく、自然との一体感を感じられるのが良いと感じています。