月別アーカイブ: 2016年11月

薪ストーブの導入(37)初焚き

前回でようやく薪ストーブの導入工事が終わりました。

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いよいよ初焚きをおこないます(^_^)

ストーブ本体に付属の取扱説明書に従って準備します。

まずは、炉内に5cm程度の灰を敷きます。
(取扱説明書には、灰がない場合はダンボールを重ねて敷いてもよいとあります。)

灰は以前、土蔵を整理した際に火鉢に入っていたものを保管してありますので、それを使うことにします。

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これからは新しい灰が手に入りますので、古いものは処分(畑への散布)してしまいましょう!

薪ストーブ本体(モキ製作所 MD80Ⅱ)はシンプルな構造で、その操作も前面にある1箇所の空気調節口を操作するだけです。

焚付け時、空気調整口は全開にしておきます。
焚付け用の小枝や細い薪を投入します。
いよいよ点火ですが、その前に「火の神様」(荒神様)に感謝します。

点火!

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ダンボールを着火剤としていますが、ダンボールは灰が飛散しやすいため、他のものを使ったほうが良さそうです。

しばらくすると、焚付け用の小枝や細い薪が十分に燃え、熾ができてきました。
太い薪を3、4本投入します。

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ここまでは焚口扉を全開でしたが、ここで半開にしています。

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煙突のドラフト(上昇気流)が強いのか、ガスバーナーのようにボーという音を出して勢いよく燃え出します。

間もなく太い薪にも火が着きました。

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ここで焚口扉を締めています。

かなり火の勢いが増してきましたので、空気調節口を絞ります。

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良い感じで燃えています。

今回は初焚き(試し焚き)ということで、薪の追加はおこなわずにこのまま燃え尽きるまでとしました。

あとでメーカー(モキ製作所)の担当者さんに教えていただきましたが、初回時でもしっかり燃やして、塗料の焼き付けを行なったほうがよいそうです。
確かに今回の薪3、4本程度では不足だったようで、その後ストーブ表面で500℃近くまで上げた際にも塗料の焼き付けの匂いがしました。

写真ではわかりにくいですが、炉内で暖かな炎を出して燃えているところを見ると本当に「感動」の一言です。
そもそも薪ストーブを導入したのは里山整備や廃材処理のためであり、私自身は「一体、薪ストーブのどこが良いのだろう?」と思っていました。
これまでの導入工事においても随分と手間がかかり「労多くして益少なし」ではないかと思ったりもしましたが、今回の初焚きだけでこれまでの苦労が吹き飛びました。
薪ストーブや直火には単なる暖かさだけでなく、何かしら心を豊かにしてくれるものがあるようですね(^_^)

<続きます>

薪ストーブの導入(36)完成!

前回、天井用のメガネ板を自作しました。

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煙突はストーブ手前まで配管できています。
一方のストーブ本体は仮置きとなっています。

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ストーブの脚が角形の鋼材であるため、とりあえず脚の下に板を敷き養生してあります。
炉台のタイルは天然スレートで表面に凹凸があるため、直置きすると不平均力でタイルが割れるかもしれません。
(煙突設置時に誤って厨子二階から炉台にカナヅチを落としてしまいましたが、タイルは無傷でしたので大丈夫なのでしょうが。)

荷重を分散させて、なおかつクッション材となるようなものがないか?
もちろん不燃材でなければなりません。

ホームセンターを見て回っていたところ、オフィスなどの天井材として使われている「ソーラトン」(ロックウール化粧吸音板)が目につきました。

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(画像は、吉野石膏HPより)

実物を触ってみると、ケイカル板などに比べ、かなり柔らかく軽量です。
使えそうですので、2尺角のものを1枚(160円)だけ購入。

ソーラトンだけではストーブの脚がくい込んでしまいますので、上部にタイル(荷重分散用)、下部にソーラトン(緩衝用)の2層構造とします。

ソーラトンをタイルの大きさ(100×100mm)で切断します(カッターナイフを使用)。
そして、接着剤でタイルと接着します。

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ストーブの脚の下に敷きます。

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いよいよ、ストーブと煙突の接続です。
既にストーブに繋げてあるスライド管を伸縮させて上部の煙突に接続します。

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これで、ようやく「祝」完成です!

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薪ストーブの導入だけでブログの掲載回数がなんと36回になりました・・・
細切れのブログ記事ではあるものの、それでも実際の施工において手間や時間がかかりました。

薪ストーブ屋さんにお願いすると、設置条件にもよりますが100万円以上というのが相場かと思います。
その金額だけをみると薪ストーブ屋さんが暴利を貪っているのではないかと疑ってしまいますが、実際に自分で施工した今では十分納得できる金額だと感じています。

さて、今回の薪ストーブ導入に要した費用(概算)は次のとおりです。

・煙突瓦及び屋根貫通  4万円(主屋改修工事と一連、当方のミスで2回分)
・煙突部材       12万円(煙突固定金具などの付属品を含む)
・ストームカラー    0.1万円(トタン板)
・煙道         1万円(野縁材+ケイカル板)
・天井用眼鏡板     0.1万円(トタン板)
・炉台・炉壁      1万円(ケイカル板+モルタル材料、タイルは頂きもの)
・ストーブ本体     20万円(マイナーチェンジ前)
(合計)       約40万円弱

相場の100万円に比べ安価(約40万円)ですが、今後定期的に点検管理するものとして、部材を省略したり、グレードを落としているところがあります。
例えば、薪ストーブ屋さんであれば雨漏り防止のため屋根貫通部にフラッシング(水切り)を使うと思いますが、それを省略して10万円近くコスト縮減しています。
煙突についても、我が家の場合は直線配管が可能で安く(12万円)すみましたが、通常は材料だけで20万円はするかと思います。
こうしたところを追加していけば材料費だけで70万円程度、それに施工費などを加えると100万円程度になっても不思議ではありません。

40万円が限界価格だと自負していたところ、同じ時期に施工されてみえた「素人大工」さまはなんと15万円以内!!で本格的な薪ストーブと二重煙突のものを導入されました。
ブログ「古民家改修と物置セルフビルド」で貴重な内容を公開されています。
当方との大きな違いは、二重煙突を自作することでコスト縮減を図ってみえます。
費用面で薪ストーブの導入を躊躇している方には大変参考になると思いますよ。

<続きます>