投稿者「里山古民家」のアーカイブ

一斗枡の再生(2)柿渋塗布とアクの発生

昔の一斗枡を再生することにし、前回、擦れや汚れで消えかかっていた焼印に墨入れするところまでできました。

当初の状態に比べると随分良くなりました。

<Before>

<After>

これで十分のようにも感じますが、木部についても保護のため柿渋を塗布することにします。
今度は鉄部をマスキングテープで養生したうえ柿渋を塗布。

ところが、柿渋を塗ったところ上写真のとおり黒ずんだ色が出てきました・・・。
表面の汚れはサンドペーパーで落としたものの、内部に汚れが残っており、それが柿渋を塗ったことでアクとして溶出したのだと思います。

こんなことなら柿渋を塗らなければ良かったと後悔・・・。
後戻りはできませんので、ここは柿渋を何回か塗り重ね、アクよりも柿渋を強く発色させて目立たないようにすることにします。
そして、柿渋を3回塗り重ねました。

既に最初に塗ったものが発色し始めているようです。
しばらく日の当たるところに置いて発色を促します。

実際、この一連の作業を行ったのは今年4月中旬で、それから2ヶ月以上が経過しました。
その間に柿渋の発色が進み、現在、下写真のとおりです。

柿渋の発色によりアクの汚れが目立たなくなりました。
また、写真では分かりませんが、柿渋の塗膜が形成されたことで骨董もの特有の埃っぽさも無くなっています。

意外にも良くなったため、当初考えていたプランターカバーにするには勿体ないような。
とは言え、他に良い用途を思いつかず、とりあえず玄関の式台のところに仮置きしてあります(観葉植物の肥料やメダカの餌を入れています)。

再生した一斗枡を何に使うか?

  • ゴミ箱
  • 上下をひっくり返して花台
  • 上に座板を取り付けて簡易的な椅子
  • 蓋を取り付けて米びつ

元々、お米を計量するために使われていたものですので、米びつとして使うのが良さそうです。
キャスターをつけて移動できるようにすれば邪魔にもならないでしょう。
2、3年の内!?には米びつとして使えるようにしたいと思います。

一斗枡の再生(1)塗装と墨入れ

前回、亡き祖母愛用?のミシン椅子を再生しました。

このミシン椅子のほかにも昔のものをこれまでに再生してきました。

  • 父の五月人形 →(再生)→ 市の郷土資料館に寄贈
  • 祖母のミシン台 →(再生)→ テレビ台として利用
  • 祖母の茶箪笥 → (再生)→ 玄関の飾り棚として利用
  • 祖父の文机 → (再生)→ テレビ台として利用
  • 祖母のミシン椅子 →(再生)→ ダイニングテーブルの椅子(予備)

これらの再生はモノに溢れた家の片付けの一環で、ボロボロのものや使うあてのないものは処分しています。
家の片付けはいまだに進行中ですが、軽トラ150車近くのモノ(ゴミ!?)を処分して9 割以上完了したように感じています。
残るは1割。
そのひとつが下写真の一斗枡です。

これは昔、お米を計量するのに使われた道具です。
この円筒形の枡にお米をすり切り一杯入れると1斗になるわけです。
現在、斗の単位が使われることは稀ですが、1斗缶の名称に残っているとおり1斗=約18リットルです。
また、1斗=10升=100合になります。
現在、お米は重量の単位(1袋30kg。半俵)で売買されていますが、昔は今のように重さを量るのが容易ではなかったため、このような枡を使って体積で計量したのだと思います。
ちなみに、1斗のお米の重さは約15kgあるため4斗で約60kg(=約15kg/斗×4斗)。つまり1俵になります。

で、この一斗枡ですが、全体的に汚れており、補強の鉄部もサビが酷い状態です。
このためバラして薪にするつもりでいたのですが、以前、プランターカバーを作ったことで、この一斗枡もプランターカバーにちょうど良い大きさだと思うようになりました。

プランターカバーと言えども、汚れやサビが酷いままと言うわけにはいきませんので手入れすることにします。
まず、木部の汚れと鉄部のサビを落とします(ワイヤブラシとサンドペーパーを使用)。

サビを落とすだけでも随分とマシになるものです。

ただ、このままでは再びサビてしまうため塗装することにしますが、問題は色です。
当初は朱色(サビ止め?)で塗装されていました。
一方、今回は木部に柿渋を塗布する予定で、時間の経過により赤く発色してきます。
鉄部を朱色で塗装すると木部とのコントラストが小さくなってボヤけた感じになりそうです。
そこで、輪郭の鉄部は木部より濃くなるように黒色で塗装することにします。

マスキングテープで木部を養生して塗装。

塗料はアクリル樹脂塗料(百均のものです)を使用しています(水性のため2度塗り)。

100円塗料と言えども綺麗に塗装できます(塗装の仕上りの良否は下地処理によるところが大きいです)。

輪郭が締まって良い感じになってきました。

枡の正面には下写真のとおり焼印により刻印されています。

焼印を見ると、尾張名古屋の「カネキ」と言う屋号のところが製造したようです。
これを見た姪が、この焼印は消さずに残すほうが良いと言います。
そこで、焼印により文字や図柄が凹んでいることを利用して墨入れすることにします。
墨入れは墨汁を使うと後の柿渋の塗布で滲むため、先に鉄部の塗装で使用したアクリル樹脂塗料(黒色)を使います。

砥の粉で目止めしたうえ墨入れ。

すり減って凹凸が無くなってなっているところがあって難しいです。

塗料の乾燥後、サンドペーパーをかけてはみ出している塗料を除去します。

<続きます>