庭の整備(49)竹の筧の更新(改良)

前回、シバザクラの植栽箇所を拡張しました。

ところで、上写真の朱色矢印で示す箇所に竹の筧が写っていますが、倒れて手水鉢に寄り掛かった状態になっています・・・。
この筧や手水鉢は、3年半前に外便所を解体・撤去した際、その跡地に設けたものです。
そして、3年半の間に竹製の筧が劣化したわけです。

筧を新しく作りかえることにし、古いものを撤去します。

根元を直接、地面に埋めてあったため、埋設部分が腐朽しています。
この部分さえ問題なかったならば、見た目は悪いものの後1〜2年は使えたのではないかと思います。
竹を腐朽しにくくするには、地面に直接、接しないようにすれば良く、そうすれば5年はもつようなりそうです。
そこで、コンクリートの基礎を設け、その上に竹を立てる構造とします。

基礎には竹を固定するための支柱をあらかじめ設けておくことにします。
支柱には塩ビ管を用いることにし、手元にある塩ビ管と竹を実際に組み合わせて適当なサイズの塩ビ管を選定します。

VU40A(外径48mm)に竹を挿すようにすると、ちょうど良い塩梅です。
塩ビ管(支柱)を含む基礎は恒久物になりますので、次回、筧を更新する際は、内径が48mm強の竹を伐り出してくれば良いことになります。

VU40A(外径48mm)だと、ちょうど建築ブロックの空洞内(約50mm×約80mm)に収まりますので、廃材の建築ブロックを再利用して基礎を作ります(型枠を使わずに済みます)。

建築ブロックと塩ビ管との隙間にモルタルを詰めます。

この基礎は、天端が地面より少し高くなるように設置しますので(雨水が溜まらないようにするため)、地上部の面積が少しでも少なくなるように天端の角をハツっておきます(芝刈りに刈払機を使用するため)。

続いて、筧本体を作っていきます。
既設のものは丸竹をそのまま使用したのですが、加工や、稈のなかにホースを通すのに苦労しました。
苦労してもいずれは乾燥により割れてしまいますので、最初から割って使うことにします。
そうすれば節を取るのも簡単です(玄翁を使用)。

ただ、割って使う場合、上端の節による止水が期待できなくなりますので、柱部分よりも一回り太い竹を使って天蓋を設けます(止水だけでなく、割った竹の固定にもなります)。

口部分は一回り細い竹(約30mm)を用い、それを柱部分に固定できるようにホールソー(φ30mm)を使って穿孔します。

口部分は丸竹のまま使うため、水が通るように節を鉄筋など(今回はロープ固定金具を使用)を使って打ち抜いてあります。

あとは柱部分にビニールホース(散水用)を通して組み立てるだけですが、ホースを無理に曲げると力が掛かってしまうため、柱部分と口部分との接続箇所にエルボ(下写真で朱色矢印)を使うことにします。

下写真のとおりホースを通します。

柱部分をシュロ縄で結ぶとともに天蓋を被せて組み立てます。

筧の設置箇所に基礎を据え付けます。

基礎の天端が地面より高く、芝より低くなるようにしています。
また、基礎(支柱)の鉛直がとれていないと筧本体も傾いてしまいますので、レベルを使って調整しています。

筧本体を支柱に立て、ホースを散水栓に繋げば完成です。

蛇口を開けると井戸水が出てきました!

新しい竹の筧から澄んだ水が流れ出てくるのは、なんとも清々しいものです。

この筧や手水鉢は、ちょっとした手洗い用に使おうと考えて設けたのですが、八割方は小鳥や野良猫の水呑場として使われているような状況です。

庭の整備(48)シバザクラの株分けと挿し芽

下写真は、先月(4月)中旬に撮影した我が家の畑の様子です。

大根や菜の花が咲いて春爛漫と言った感じです。
畑の耕作は自然農により行なっており、基本的に無除草のため、ともすれば荒れ放題に見られてしまいがちです。
こうした場合でも、縁が締まっていれば見た目が良くなるのではないかと思い、昨年()、駐車場(上写真で手前側)との隣接部にシバザクラ(ピンク色の花)を植栽しました。

今春、植栽後初めての花期を迎えたのですが、ビッシリと花をつけて花の絨毯のようです。
また、野菜の花が白や黄色が多いところにシバザクラのピンク色が加わって一層華やかに感じます。

シバザクラはこのように花が美しいですが、それ以上に驚いているのが旺盛な成長力です。
1年で植栽時にあった隙間はほとんど埋まり、ササやスギナ、ドクダミのような宿根草でさえ抑える勢いです(グランドカバープランツとして適)。

そこで、シバザクラの植栽箇所をさらに延長して今回、新たに苗を植え付けることにします(下写真で朱色矢印の範囲)。

苗は、これまでと同じ生産農場(市内の石黒植物園さま)で同じ品種(オータムローズ)のものを購入(15ポット)。

今回購入したポット苗を、1年前に植え付けたものと並べてみると下写真のとおりです。

たった1年で10倍程度に広がっており、驚くべき成長力です。

今回苗を植え付ける場所は宿根草(ササやドクダミ、スギナ)や球根植物(キンギョソウ等)が蔓延っている厄介なところです。
シバザクラの成長力に期待するものの、とりあえずは植え付けに際して地上部を刈り取っておきます。

30cm間隔で苗を植え付けます(8ポット)。

来春には大きく成長して花を楽しませてくれることでしょう。

さて、今回8ポットを植え付けたのに対して購入したのは15ポットで、まだ7ポットが残っています。
これらを植え付けたいと考えているのが、アプローチの通路沿いです。

この通路の南側(上写真で左側)には既にタマリュウを植栽してあります(’17年秋’18年春)。
一方の北側(上写真で右側)には槙垣があり、その根元にササが生い茂っています。
アプローチのためササを伸ばし放題にするわけにもいかず、定期的に刈らなければなりません。
そこで、管理が容易で見栄えも良いシバザクラに置き換えたいと考えているのです。
昨春、試験的にササが茂っていないところに植えたもの(3ポット分)が現在、下写真のとおり花を咲かせています。

この場所は長年の除草剤の使用により土が固結し、痩せてもいるため、シバザクラは無理かもしれないと試験的に植えたのですが、枯れることなく成長して花が咲きました(槇垣の南側に位置して日当たりは良好)。

下写真で下側に置いてあるポット苗が購入時の大きさになりますので、1年で5倍程度に成長したことになります。
畑(約10倍に成長)に比べると成長力は劣りますが、この場所でも問題ない感じですので、通路北側の全区間にシバザクラを植栽していくことにします。

とは言え、現状においてはササが蔓延っていて植え付けられそうにありません。
今年の夏にササを枯らしたうえ(除草剤を使用)、秋に植え付けるのが良さそうです。
秋まで時間がありますので、残っているポット苗(7個)を株分けしておけば秋には元の大きさにまで成長しそうです(購入数を減らして節約しようと言う魂胆です・・・)。
1個のポット苗を3分割し、ひとつずつポットに植え付けます。

7個のポット苗が21個に3倍増!

このことを知人に話したところ、シバザラクは挿し芽でも増やせるとの情報を入手。
通路沿いに植栽するには、さらに多くの苗が必要になるため、挿し芽も行うことにします。
挿し木と同じようにすれば良いのだろうと安易に考え、満開状態のシバザクラから挿し穂を採取。

挿し木の場合、挿し床として鹿沼土を用いることが多いですが、粒径が大きすぎるように感じるため、山砂をメインにして培養土と木灰を混ぜたものを挿し床とします。

適当に挿して24ポット分を作製。

この挿し芽は実際には4月下旬に実施したのですが、それから2週経過後の現状が下写真です。

青々として元気なものがある一方、半分程度が萎れてしまっています。
萎れているのは、いずれも花がついていたものです。
つまり、挿し穂にはこの春に伸びた新芽を用いなければならないと言うことです(基本です・・・)。

新しい挿し穂を採取し、萎れたものと取り替えておきます。

株分けしたもの(下写真で中央のトレイ)の中にも今ひとつ元気がないものがありますが、復活してほしいものです。

里山再生:カシの苗木作り

冬季に行っている山仕事は、4月上旬までに終えました。
山仕事は、これまでは伐採(木や竹)を中心に行ってきましたが、今シーズンからは植樹(クヌギとスギ)も始めることができました。

クヌギ:4本
スギ:11本(+他の場所に6本)

伐採は、個人的には薪ストーブの燃料が入手できることにもなるため嬉しいものの、その反面、生きている木を伐ると言うのは辛いものもあります。
その点、植樹は木の生命力を感じることができて楽しいものです。

植樹を実際に行って感じたのは、植樹自体は容易(穴を掘って苗木を植え付けるだけ)なのに対し、苗木をタイミングよく準備しておくことの難しさです。
今回は、たまたま実験的に畑で育てていたものが移植にちょうど良い大きさになっていたため良かったのですが、計画的に植樹するにはそれを見越して苗木を育てておく必要があるわけです。

と言うことで、2、3年後の植樹を見越して苗木を準備することにします。
今年から5年かけて自宅に隣接する竹林を縮小する計画のため、その後に植える苗木を準備しておくと良さそうです。
苗木の樹種について、竹林の風下には隣家があるため、クヌギやコナラなどの落葉樹だと大量の落ち葉により迷惑をかけてしまうため不適です。
常緑樹で、しかも用材や薪炭材として使えて良いと感じているのがカシやツバキです。

カシであれば、自宅の庭にカシがあり、秋に落ちたドングリからたくさん自生します(苔庭のため、苔がゆりかごになって発芽しやすいようです)。
いつもは草取り時に抜いているのですが、昨年は抜かずにそのままにしておいたところ、冬を越して下写真の状態にまで育っています。

ここで大きくするわけにはいきませんので、山に植樹するまで一旦、竹ポットに移植して育てることにします。
移植ゴテで掘り上げてみると、既に根が深くまで入っているため直根を途中で切ってしまいます。

そこで、掘らずに引っ張ったところ、うまい具合に直根が切れることなく抜けてきます。

その代わり、細根がほとんど取れてしまっています。
今の時期であれば復活するでしょうし、何より掘り上げる必要がないため楽チンです。

草抜きのようにして幼木を採取。

しばらく水に浸けて水揚げさせておきます。

この間に幼木を植え付ける竹ポットを作ります。
竹は、この冬に伐採したものの中から太いもの(真竹、φ○mm程度)を使います。
節が底になるようにレシプロソー(竹用ブレード装着)で切断し(L=○mm)、底に水抜き用の穴を電動ドリルで1箇所(φ10mm)穿孔。

出来上がった竹ポットに幼木を植え付ければ完成です。

ただ、この状態では転倒しかねませんので、これまた竹を利用して固定用の支えを施しておきます。

ポット育苗の場合、畑への地植えの場合と違って水遣りしなければなりませんが、生育状況を観察しやすいのが良いですね。

下写真は昨春に自生えのビワを竹ポットに移植したもので、接ぎ木の台木にするつもりです。

元気よく成長し、台木としてちょうど良い大きさになっています。
接ぎ木することにし、園芸種のビワから穂木を採取して接ぎます。

実は昨春、地生えしているものに直接、接ぎ木したのですが、夏に雑草に埋もれ、草刈りとともに切ってしまいました・・・。
その点、ポット育苗だと安心です。

竹ポットでも問題ないことがわかりましたので、来春にも接ぎ木できるように自生えしているものを竹ポットに移植しておくことにします。

ビワの育苗は、なんとなく少し湿気っているところが良いように感じ、排水路に置いておくことにします。

耕作放棄地の再生(30)タケノコ&クヌギ&スギ

この冬、大きなカシの木を伐採し、その後、クヌギスギを植樹しました。
これで、今シーズンの作業も完了といきたいところですが、実は伐採したカシの枝葉が積んだままになっています(幹部分については既に玉切りして薪割り済み)。

大きな木だったため枝葉の量もスゴイです。
しかも、カシは常緑樹のため葉も付いています。
このまま放置すれば、夏に草刈りの邪魔になるだけでなく、蔓が巻きついて面倒なことになってしまいます。
枝は薪ストーブやボイラーの焚き付けとして使えますので、手間は掛かりますがバラして枝部分を持ち帰ることにします。

葉も持ち帰って畑のマルチ材として使う手もありますが、嵩が張って運ぶのが大変です。
ちょうど、山裾に土が露わになっているところがありますので、そこに敷き詰めることにします(下写真で朱色点線)。

こうしておけば草刈りの手間も多少減ることでしょう。

先日、上写真の斜面にクヌギの苗木を2本植え付けましたが、さらに2本、移植するのにちょうど良い大きさになっているものを自宅敷地内の畑で見つけました(下写真で朱色矢印)。

この2本を掘り上げて持ってきてありますので、斜面に追加して植え付けます(下写真でクヌギ③、④)。

斜面を上がってみると、早くもタケノコ(孟宗竹)が上がり始めているため収穫(4月13日)
タケノコの段階で収穫しておくのも大切な仕事です(竹林から雑木林に移行させる考え)。

これで、この冬の作業も完了です(5月からは田面部分の草刈りが始まるのですが・・・)。

持ち帰った枝は、ひと夏、雨晒しにして秋以降に使うつもりです。

ブログ記事は少し遡って書いており、山へはその後もタケノコを収穫するため、定期的に行っています。
その際、植樹したクヌギやスギの状態を確認しているのですが、既に若葉が生えて緑が濃くなってきています。

植樹時の状態(クヌギ)

スギも葉が緑鮮やかになってきています。


植樹時の状態(スギ)

遊休農地の活用(10)クローバーの株分け・補植

所在さえハッキリわかっていなかった畑について、長年の耕作放棄により荒地と化していたため、この冬に篠竹やノイバラなどを全て刈りました。

ビフォー
アフター

将来的には果樹を植えたいと考えていますが、苗木の植え付けは2、3年草刈りを続けて篠竹などの勢いが落ちるのを待ったほうが良さそうです。
ところで、先日、山の斜面にスギを植林しましたが、まだスギの苗木が余っています(6本)。
スギなら多少の荒地でも育ってくれそうですので、余っている苗木を上写真の土手に沿って植えることにします(土手に密生していた篠竹を今後も刈り続けるため、篠竹に代わって土手を固める役割を担わす考え)。

自宅敷地で育てている苗木を掘り出します。

上写真で右側は、敷地内に自生していたものを実生1年目に畑に移植したものです。
一方、左側は、少しくらい大きくなっても支障にならない場所に自生していたため、畑に移植せずにそのまま大きくしたものです。
両者とも同程度の大きさで、地上部は特段の違いはありませんが、根を見ると・・・

畑から掘り出したもの(移植あり、上写真で右側)には深く下に伸びる明確な根が見当たらないのに対し、移植していないもの(上写真で左側)はゴボウのような直根が発達しています。
畑から掘り出すものは全て上写真で右側のような感じであるため、スギはこのような根の形をしているものだと思っていましたが、本来はドングリの木のように深く下に伸びる根を張るようです。
幼木時に移植したことで根が混乱し、その結果、直根が発達しないのかもしれません。
ところで、近年豪雨などにより戦後に植林した山で地すべり災害が発生しており、その原因のひとつとして植林した木の根が浅いことにあると聞いたことがあります。
てっきり、植林には挿し木苗を使うため根が浅くなるのだと思ってたのですが(当地では実生苗を使う場合が多い)、挿し木・実生に関わらず移植により根が浅くなってしまうのかもしれません。

掘り出した苗木を、以前と同様に一昼夜、水に浸けて水揚げさせます。

翌日(近く降雨が予想されるときが適)、現地に運び、土手に沿って苗木を植え付けていきます。

冬に刈った篠竹が厚く覆われており、根も張っているため穴を掘るのに一苦労。

地面には太い蔓も残っているため、そのうちに巻きつかれてしまいそうです・・・。

土手に沿って3m程度の間隔で6本の苗木を植え付けました。

上写真で中央に写っている立木はカブレの木(ハゼノキ)です。
近くの畑で作業されてみえた同じ町内の方に「今の時期(萌芽期)は特にカブレやすいので注意するように」と教えていただきました。
カブレの木は今回植えたスギがある程度大きくなったら伐採する考えですが、カブレてしまわないように冬の休眠期に行わねばなりませんね。

この畑の近くには、ちょうど1年前の今頃、我が家に戻ってきた畑があります。

こちらの畑は、これまで同じ町内の方に耕作していただいていたため状態は良好です。
既に果樹(クリ、ビワ、ミカン)を植えてあり、昨秋には草刈りの負担軽減を図る目的でクローバー(白詰め草)を播種しました。
無事発芽して大きく育ってきています(昨春にも播種しましたが、春播きではほとんど発芽しませんでした)。
上写真で緑の1/3がクローバー、2/3がカラスノエンドウ(ピーピー草)と言った感じです。
クローバーもカラスノエンドウもマメ科の植物のため緑肥として最高ですが、カラスノエンドウは実が熟すと種を遠くまで飛ばします。
両隣りの畑は草一本も生やさずに綺麗に管理されてみえますので、さすがにこのままと言うわけにはいきません。
刈払機でカラスノエンドウを低く刈り込むとともに、クローバーを株分けしてカラスノエンドウの陣地に補植することにします。

篠竹の密生地となっていた山側は、篠竹の勢いを落とすため、昨年、定期的に刈りました。
まだまだ篠竹の根は張っていますが、ここにもクローバーを移植しておきます。

案外、クローバーが篠竹を駆逐するかもしれません(希望的観測)。

クローバーの株分け・補植完了。

クローバーが畑一面を覆えば、見た目の面でも良くなりそうです。

茶箪笥の修理

春になって雨が降ることが多くなってきました。
そんな雨模様の週末になると屋外での作業ができませんので、屋内で片付けなどを行っています。
物(ゴミ?)で溢れていた倉庫は、5年近くぼちぼち(ぼつぼつ)と作業を進めてきたところ、それなりに片付きました。

しかし、安易に捨てるわけに行かず、かと言って当面は使うあてがないため放置したままになっているものが残っています。
そのひとつが、古い茶箪笥です。

この茶箪笥は、亡き祖母が輿入れしたとき(昭和12年)に持参したものです。
私が幼かった頃には、主屋(古民家)の裏縁に置かれていたのを覚えていますが、祖母が昭和61年に亡くなり、当時は自宅で葬儀を行っていたため、その邪魔になって倉庫に移動・仮置き。
そして、仮置きのまま30年以上が経過・・・。
倉庫内の環境は厳しいため、茶箪笥の引き戸(上写真参照)は壊れてバラバラの状態、本体も油分が失われて白っぽくなっています(下写真は側板部)。

実はこの茶箪笥は、父が飛び込みでやってきた骨董屋(リサイクルショップ?)さんに5,000円で譲る約束をしたのですが、引き取り時に偶々、父が留守にしていたため、引き取られずにそのまま残っているという経緯があります。
今時、茶箪笥なんて無くても構わないものですが、こうして残ったのも何かの定めなのかもしれませんので、時間のあるときに手を入れて再生することにします。

もうひとつ、倉庫内に長年置かれたままになっているのが、昔、餅つきに使われた臼(木製)です。

杵も残っているため、いつか餅つきができればと思っていたのですが、保管時の状態からひっくり返して確認したところ、天端がシロアリにやられています・・・。

直接、土間に置いてあったわけではないのですが、木材(角材)を土台にしていたため、それからシロアリが移ってきたようです。
シロアリに喰われている箇所を切断し、その分だけ鉢部分を深くすれば再び臼として使えるかもしれませんが、そこまでする甲斐はないでしょう。
この機会に解体して薪ストーブの燃料として使うことにします。

解体する前に臼のサイズを計測すると、直径が48cmあります。

臼なので材質が強靭なケヤキが使わているのだと思いますが、これほど太いケヤキの木があり、それをよく伐採・加工(当時は全て手作業)できたものです。

楔を打って割ろうとするも全く歯が立たず(ケヤキは粘る)、チェーンソーで切断。

外面は乾燥により白っぽくなっていましたが、断面からはケヤキの赤身が現れました。
これを見ると、なんだか薪にするのは勿体ないようにも感じ・・・。
そこで、一部分を工作材(下写真で右下のブロック)として残して薪割り。

臼のほうが片付いたため、茶箪笥の修理に取り掛かることにします。
まずはバラバラになっている引き戸から。

各部材を確認すると一応全て揃っていますので、木工用ボンド(酢酸ビニル樹脂)で接着して再組立(製造当時はニカワやウルシで接着?)。

引き戸もそうですが、本体も油分が失われて白っぽくなっていますので、全体に亜麻仁油を塗布して油分を補うとともに磨きます。

油分を補っただけで一気に若返りました!!

最上部の引き戸は下写真のとおり襖のように和紙が貼られたものになっています。

色褪せだけならともかく、破れもあるため表装し直すしかありません。

表装し直すために分解しますが、念のため組み合わせを記しておきます。

元々の表装を確認すると、突き板の表裏に和紙が糊付けされていますので、それらを丁寧に剥がします。

裏面から貼り直すことにします。
元々は茶チリのような紙が使われていましたが、手元にないため封筒の黄色っぽい紙(上写真で左側)で代用することにします。

この紙をデンプン糊を使って貼れば良いだけなのですが、普通にやると間違いなくシワが寄ります。
以前、五月人形(武者人形を配置する台座部、下写真で朱色矢印)を修理する際、和紙を貼り直す必要があり、そのときに紙の専門店で貼り方を教えていただいたことがあります(修理後、一式を自治体の郷土資料館に寄贈済)。

その方法は、基本的には板襖に襖紙を貼るのと同じで、前もって和紙にたっぷりと水を含ませ、その十分な水だけで貼るぐらいの勢い(糊は少なめ)にすると良いとのこと。
この教えに従い、まずはスポンジで紙にたっぷりと水を含ませます。
水が馴染むのを待つ間に、水で溶いたデンプン糊を刷毛で板に塗ります。

水を含ませた紙を板に貼り、柔らかい布等で表面を撫でて全体を密着させます。

余分の紙をカッターで切り落としておきます。
障子貼りのときと同じですが、このとき定規(地べら)をしっかり押さえるようにすると上手く切れます。

(自然)乾燥後が下写真で、シワになることなく綺麗に仕上がりました(感謝!紙屋さん)。

裏面で練習したところで、いよいよ表面です。
表面には元々、金色の紙が使われていましたので、紙屋さんで金色に彩色された和紙(越前和紙、300円程度)を入手。

貼り方の手順は裏面と同じため省略。
裏面同様、綺麗に仕上げることができました。

次に手掛け(上写真で下側にある金具)を取り付けますが、4枚の引戸に対して金具が3個しかありません・・・。
今となっては同じものを入手するのは困難かと思いますので、1枚は手掛け無しとします。

枠と板とは接着剤で固定してあるのではなく、極小の釘(今回は真鍮釘を使用)を使って外れないようにしてあるだけでした。
再表装や、板と角材との収縮の違いを吸収するためだと思いますので、同じようにします。

引き戸の修理完了。

やはり、新しい紙に貼り直すと良いものです。

元々の和紙(下写真で右側)と比べると、その違いは歴然です。

祖母が我が家に輿入れしたのは昭和12年(1937年)ですので、82年でここまで変色・劣化したわけです。

修復した引き戸を取り付ければ完成です!

ちなみに上写真で茶箪笥の右側に写っているのは、昨年にテーブル(テレビ台)として再生させたミシン台です。
このミシンも、茶箪笥と同じく祖母の嫁入り道具です。
昨年に祖母の三十三回忌も終わったことですし、祖母の思い出の品としては、この二つを残して活用することにし、他のもの(長持ち等)は処分しようかと思っています。

で、修理した茶箪笥をどうするか?
玄関脇に小部屋がありますので、そこにでも置いて来客時にお茶(実際にはインスタントコーヒー!?)を出せるようにしておくと良さそうです。

昔の火鉢を転用したテーブルもありますので、お茶するのに丁度良いことでしょう。

耕作放棄地の再生(29)公図混乱とスギの植林

前回、大きなカシの木を伐採しました。

伐採後の山側の遠景が下写真になります。

山の斜面部については既に竹(孟宗竹)の皆伐が完了し、将来的に雑木林に移行すべく、前回、クヌギの植樹も行いました(メインは自生えの雑木)。

この場所で今シーズンに作業できるのはこれぐらいですので、作業場所を田圃(谷津田)を挟んで反対側(南側)の山に移すことにします。
こちら側の山は竹が侵入していないため随分マシとは言え、蔓や笹が蔓延って荒れた状態にあることに違いありません。
蔓については、2年前に根元を切っておいたところ、既に枯れ落ちています(蔓は見掛けとは異なり、対処しやすいです)。
笹については、田圃への進入路跡を中心に刈って風の通り道を確保したところ、全体的に笹の勢いが落ちてきているようです。

ところで、上写真で世古道と進入路跡との間(斜面部)は笹が刈ってありません。
と言うのは、進入路跡のところは我が家の所有地(山林)であるものの、そこからどこまでが我が家の土地なのか知らず、もし他所様の土地であれば、笹と言えども勝手に刈るわけにはいかないからです。

こうした場合に参考になるのが公図で、父が亡くなって土地を相続した際に法務局でひと通り入手してあります。
公図には筆ごとの位置関係が下図(関係部分のみ抜粋)のとおり示されています。

この公図を見ると、我が家の土地(山林)と赤道(世古道)との間に、我が家の所有地ではない筆(上図で緑色着色箇所)が存在しています。
これが正しいとすると世古道(赤道)沿いは我が家の所有地ではないことになります。
一方、以前、隣接(上流側)の地権者Aの方に我が家の所有地との境界を尋ねたことがあり、「境界は世古道沿いにあり、それより奥(緑色着色箇所)はお宅(我が家)の所有地である」と教えていただきました。
一体全体、上図で緑色着色箇所の土地は何ものなのか??
公図には地番が示されているため、その筆の登記簿を法務局で閲覧すれば地権者を調べることができます。
とは言え、手間もお金もかかり、二束三文(タダでも要らない!?)の土地のために中々そこまでできず、ズルズルと今まで来てしまいました・・・。
しかし、境界もわかっていないようなものを、ちゃんと管理できるはずがなく、重い腰をあげて法務局で調べることに。

調査の結果、緑色着色箇所の土地は、隣接(下流側)の地権者Bの方の名義になっていることが判明。
そこで、地権者Bの方に尋ねると「公図の赤道(世古道)が現況に合っていないようだ。お宅(我が家)との土地の境界は昔、ヒノキの大木(現在も株元が残存)があったところで、その奥の世古道沿いはお宅(我が家)の所有地である」と教えていただきました。
この地区の公図は、明治期に調製された旧土地台帳(大蔵省所管:課税目的)の付属図をベースにしたもので、元々概略的なものであることに加え、その後の時代の変遷で現況に合っていないところが多々あるようです。
今回は、たまたま地権者A、Bの方ともに我が町の生き字引き的な存在の方で、昔のことから良くご存知であるため、ハッキリわかったようなものです。
しかし、こうした方も既に80歳前後になってきているため、お元気なうちに色々と聞いておかなければと痛感しています(70代になると若い時から外に働きに出ている世代であるため、80代の方のようには知ってみえないことが多いです)。

長文となってしまいましたが、結局のところは世古道沿いは我が家の所有地で、道沿いの草刈りを含めて管理しなければならないと言うことです・・・。
そこで、世古道沿いの斜面に密生している笹を一旦、全て刈ることにします。

笹を刈ったところ、その中から5、6本の倒木とその株元が出てきました。

倒木はスギかヒノキのようで、残存している株元の配置からも、この斜面に植林されていたようです。
それが里山の荒廃とともに蔓に巻かれて枯死し、その跡に笹が密生したのでしょう。

笹の中からは倒木だけでなく、自転車まで出てきました(一昨年はお宝!?を発見)!

荒廃地に不法投棄ゴミはつきものですね・・・。

ひと通り笹を刈ったものの、問題は「今後どう管理していくか?」です。
笹は鬱陶しいですが、斜面の土留めの役割も果たしており、綺麗にしようと無下に刈れば斜面崩壊を引き起こしかねません。
笹の勢いを抑えつつも、より斜面を安定させるには、やはり木を植えるのが良さそうです。
田圃を挟んで反対側(北側)の斜面には先日、クヌギを植樹しましたが、こちらは南側斜面で日当たりが良くないため陽樹のクヌギは適していません。
やはり、元々植林してあったようにスギやヒノキが良いと言うことになります。

スギであれば、植林用に畑で苗木を育てているものがあります。

これらのスギは自宅敷地内に自生していたものを、2年前の4にここに移植したものです(3年生)。
当時は周囲のクローバーにさえ負けそうなくらいだったのが、今では樹高1m前後にまで成長し、移植するのにちょうど良い大きさになっています(来年では樹高が2mを越えて移植が難しくなります)。

ちなみに、畑には移植時期を逸したスギ(5年生)があり、下写真のとおり大きくなっています(樹高4m程度)・・・。

場所的に大きくするわけにはいきませんので、もう少し大きくなってから伐採して杭などに使うつもりです。
伐採後に残る根も土壌改良の役割を果たしてくれることでしょう(これも不耕起だからこそ可能です)。

さて、苗木を掘り上げます。

これくらいの大きさになると、根鉢も発達しています。

土付きのまま移植するほうが確実かと思いますが、運びやすいように土を落としました(昨年は土付きで移植して問題なく活着)。
このため一昼夜、水に浸けて水揚げさせることにします。

翌日、苗木を現場へ運び、斜面に植え付けていきます。

苗木を植え付ける場所は笹の根が張っていますが、それほど作業の支障になりません。
それよりも土が真っ黒で、畑の土よりも全然肥えている感じで、これなら元気よく成長してくれそうです。

竹を使って支柱を立てておきます。

植え付け完了。

斜面の中腹と、進入路に沿って約3m間隔で配置しています(計11本)。

植林箇所を離れた場所から眺めると下写真のとおりです。

植林箇所の左右にある木々は、カシやハゼノキなどの雑木です。
さすが雑木は強く、蔓に巻かれても生き残ることができたようです。

ところで、昨今は用材が輸入されていることから、スギなどの針葉樹よりも薪炭材として雑木(広葉樹)を求める人が多いような状況です。
しかも、スギは花粉症の元凶とされて人々から毛嫌いされており、そうした中、スギを植林するなんてことは反社会的行為とされてしまいそうです・・・。
しかし、今回植えたスギが用材として使える頃(30〜50年後)にはどのような自然・社会環境になっているか分からず、将来の世代のためにもスギあるいは雑木の一方に偏ることなく残しておいてあげる必要があるのではないかと考えています。