手押しカンナのメンテナンス(4)カンナ刃研磨

メンテを行っている手押しカンナについて、前回、異音なく動作するようになりました。

動作するようになったものの、カンナ刃や安全カバーなどの部品が欠けているため、このままでは使えません。
そこで、不足の部品を注文しておいたのですが、それらが届いたことからメンテ作業を再開することにします。

これらの部品を取り付けていきます。
そのうちの一つが下写真で朱色矢印で示す金具です。

この金具はカンナ刃を取り付ける際、カンナ胴を一時的に固定するのに使われるものです。
簡単にはずれるものではないのに、これが無くなっていました。
おそらく、前所有者はこの金具でカンナ胴を固定したままスイッチを入れてしまい、金具が破損するとともに、その衝撃でカンナ胴のベアリング(異音の原因)が逝ってしまったのではないかと思います。

ほかの部品も取り付けていきます。
部品はボルト1本からメーカーから取り寄せられますが、ホームセンターで売っているような一般的なボルトであればホームセンターで買うほうが安価です。
下写真のノブスター(ボルト部が損傷)も普通に売っているもので、メーカーから取り寄せずにMonotaro(資材通販サイト)で購入しました。

ノブスターは普通ノブとボルト(またはナット)が一体化されていますが(上写真で左側)、今回Monotaroで購入したのはノブとボルト(またはナット)を組み合わせて使うタイプのものです(上写真で右側)。
これなら必要な長さのボルトと組み合わせられて便利です(価格も一体のものよりも安価)。

あと、肝心のカンナ刃(研磨式)も無かったため購入しました。
カンナ刃の長さは5寸(150mm)と短いため、新品を買っても1組(2枚)3,000円強と比較的安価です。
ネットショップで新品を買うつもりだったのですが、たまたまUSED品があったため、それを入手しました。

このカンナ刃は研磨して繰り返し使えるものです。
ただ、こうしたカンナ刃の研磨は自分でできるものではないと思い、これまでは近くの研ぎ屋さんに頼んでいました。
しかし、以前、素人大工さんのブログで、水研ぎ機に下写真のアタッチメントを装着すれば研磨できることを知り、私も購入しました。
今回の5寸程度の長さのものであれば十分に研磨できます。

このカンナ刃の刃角は30°ですが、このアタッチメントを使えば下写真のとおり正確に研磨できます。

ただ、機械を使うと言っても相当手間がかかります。
私は研いだりすることが好きなので自分で行っていますが、機械も高価ですし、普通は研ぎ屋さんに頼むのが良いように思います(5寸ものだと研磨料金は1,000円もしないと思います)。

そして、カンナ刃もセットしてメンテ完了です!

試しに2枚の厚板の木端をカンナ掛けして、2枚を合わせてみると隙間なくピッタリと合います(→定盤の精度も問題なし)。

さて、今回の機械の購入及びメンテに要した費用をまとめると下表のとおりです。

合計2万円になります。
新品(6万円程度)を購入することに比べれば安価ですが、2万円ならメンテしなくても済む状態の良いものを買えそうです・・・。
それに今回購入したような状態の悪いものは修理できずにゴミになる可能性が高く、そう考えると安価なジャンク品を買っても必ずしも得するものではないわけです。
ただ、今回自分でメンテしたことで手押しカンナの構造がよくわかり、結果、安全に使えるように思います。
あと、自分でメンテした機械はやはり大事に使おうと言う気持ちになります(^_^)

手押しカンナのメンテナンス(3)モーターケース補修

手押しカンナをメンテすることにし、前回、主軸及びアマチュア軸のボールベアリング(計4個)を新品に交換するところまでできました。

ベアリングを無事交換できたことから、分解したときの逆の手順で組み立てていきます。
まずは主軸(カンナ胴)を定盤に取り付け。

次にアマチュアをモーターケース(ステータコイル)内に戻しますが、そのモーターケースの一部が欠けています(下写真で朱色矢印。写真は分解時に撮影したものでアマチュアが装着されています)。

モーターを筐体にネジ留めするところが3箇所あり、その内の1箇所が何らかの原因で欠けてしまったようです。
重要な部分ですし、幸い、破片が筐体内に残っていましたので、接着剤を使って補修することにします。
接着剤はモーターケースの材質(プラスチック)に対応したものを使えば良いのですが、プラスチックはPE、PP、PET、PVC等々、様々な種類があるうえ、PEやPPが基本的に接着剤を受け付けないようにプラスチックの接着は厄介です。
近頃はプラスチックを含めて何でもOKと言う接着剤(ウレタン樹脂)がありますが、これはゴムのように弾力があって今回の用途には不向きです。
今回は、やはり溶接みたく母材を溶かして一体化するタイプのものが良いです。
そこで、モーターケースのプラスチックはPS、ABSあたりではないかと推測してスチロール樹脂の接着剤(セメダイン「プラモデル用接着剤」)を使ってみることにします(接着剤は溶剤として働きます)。

結果、狙い通り接着成功!(写真は撮り忘れました)

こうして補修したモータケース(ステータコイル)内にアマチュアを戻します。
そして、プーリーにVベルトを掛けつつモーターを定盤(裏面)に取り付けます。

さらに、定盤を筐体に取り付けます。
モーターをはずす際、配線を切断しましたので、絶縁閉端子(CE1。コードは0.75SQ)を使って元通り接続し直します(絶縁閉端子の圧着には下写真で左上の絶縁閉端子用ペンチを用います)。

スイッチは単純な片切りスイッチですし、よもや配線を間違えるなんてことはないでしょう。

と言いつつ、念のためテスターで確認しておきます。

スイッチをON・OFFして導通を確認→問題なし。

それでは、電源コードをコンセントに挿してスイッチを入れます(緊張の瞬間!)。

「ブーン」(軽快な動作音)
当初あった酷い異音も解消しました!(異音の原因はベアリングだったことが判明)
これでめでたくメンテ完了といきたいところですが、実は肝心のカンナ刃や安全カバーなどが中古購入時から無いためメーカーから取り寄せたうえ装着しないと使いものになりません。
かと言って、部品を先に取り寄せても肝心の本体が直らなければ無駄になってしまうため注文は保留していました。
今回本体の修理ができたことを受けて部品を注文。
メンテ作業は一旦お休みとし、部品が届き次第、再開することにします。

<ブログ記事は次回に続きます>