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庭の整備(43)郵便受け設置①支柱

前回、石柱(米搗き臼の支柱として使われていたもの)を設置しました。

この石柱は車路との境界を示す門柱としての役割のほか、郵便受けの基礎にもしたいと考えています。

郵便受けを設置する高さは投函のしやすさなどから1.2m程度にしたいのに対し、石柱はその半分程度の高さ(0.55m)しかありません。
このため、支柱などを使って立ち上げる必要があります。
こうした支柱(スタンド)は既製品が市販されていますが、設置方法が限定され、価格も安くはありません(5,000〜10,000円程度。郵便受け本体は含まず)。
そこで自作することにします。

まずは支柱の配置について検討します。
石柱の上部には凹部がありますので、この形状を活かして2本脚の支柱にすると良さそうだと思って描いたものが下図です。

<立面図・側面図>

2本の支柱の間隔は石柱の凹部にあわせて250mmに設定。
また、支柱の高さは根入れする部分を含めて1.5mにしています。

この支柱を固定する基礎として先に設置した石柱を利用したいと考えています。
石柱に金具を取り付けて支柱を固定する方法が考えられますが、その場合、石柱側にアンカー用の穴をあける必要があります。
穿孔自体はコンクリート用ドリルを使えば可能なのでしょうが、なんとくそのような傷をつけたくないとも感じます。
そこで考えたのが下図のとおり別途、小型の基礎を作り、その基礎を石柱に添わせる案です。

<平面図>

この基礎は小さくても良いため建築ブロックを使うことを考えると、ちょうど建築ブロックの空洞部が支柱の間隔(250mm)と合います。
空洞部に支柱を立て、少量のモルタルを充填するだけで作製できることになります(型枠不要)。

次に支柱に使うパイプの種類を検討します。
まず頭に浮かぶのが工事現場の足場などに使われる単管です。
しかし、単管の直径はφ48.6mmで、今回は2本脚と言うこともあってゴツくなりすぎます。
単管よりも細いパイプと言えば農業用ハウスの骨組みなどに使われるメッキパイプがあり、いくつかの径(φ19.1mm、φ25.4mm、φ31.8mm)の設定があります。
ちなみに、径が小数点の中途半端な数値になっていますが、これはインチ規格のためで、インチに換算(1inch=25.4mm)すると次のとおりキリのよい数値になります。

  • φ19.1mm:3/4in.
  • φ25.4mm:1in.
  • φ31.8mm:1-1/4in.

単管の径も48.6mmと中途半端な数値ですので、これもインチ規格なのだろうと思って電卓を叩いてみるもキリの良い数値なりません。
実は、これは内径が1-1/2in.(40A)の配管用パイプ(SGP管)の外径(φ48.6mm)に等しいのです。
パイプの歴史は配管用のものが古いと思われ、後進の単管は配管用パイプの規格に合わせたのでしょう。
メッキパイプは簡易的なものであるため、そうした歴史に縛られることなく単純に外径をインチ基準にしたのでしょうね。

閑話休題。

さて、どの太さのメッキパイプにするのが良いか。
実際に見て決めるのが早いと、いつものホームセンターへGO!
現物を手にするとφ25.4mm(1in.)が良い感じです。
この4mもの(約1,000円)を1本購入するつもりでいたところ、建築金物コーナーでφ25mmのステンレス巻きパイプを発見。

ステンレス巻き鋼管:φ25mm×3,650mm

このパイプはオールSUS製のものではなく、鋼管に外面をSUS鋼で被覆したパイプです。
このため、安価(3.65mで約1,200円)で錆びにくい(物干し竿にも利用されています)。
しかも、内装材としても使われるように見た目も良いのです(メッキパイプや単管は工事現場感が漂います・・・)。
強度はメッキパイプに軍配が上がりますが、今回は玄関アプローチに設置するため見た目を重視してステンレス巻きパイプを購入。

ステンレス巻きパイプは金ノコでも切れますが、パイプカッター(ウッドボイラー導入において銅管を切断するために購入)を所有していますので、それを使って1.5m×2本にカットします。

そもそも配管用パイプを切るためのものですので、正確かつ綺麗に切断できます(今回は、その必要はなく、自己満足ですが・・・)。

こうしてパイプは準備できたものの、問題は円筒のパイプにどのようにして平面の郵便受けを取り付けるか?
以前、雨樋掃除器を作製した際にはパイプを潰して平面を作ることで板を取り付けました。

円筒のパイプと平面の板を固定するには、ほかに金具を使う方法があります。
板を取り付けるための専用の金具もありますが、それなりの価格がしますし(1個数百円)、今回はたかが郵便受けの重さを支えられれば良いだけです。
もっと簡易で安価なものがないものかと探し出したのが、配管の固定に用いられるサドルバンドです。
本来はパイプ<を>固定するものですが、逆にパイプ<に>固定するのに使おうと言う考えです。
これならステンレス製でも1個30円程度と安価です。

サイズも様々なものがあり、今回はφ25.4mm用のものを2×2個購入(ステンレス巻きパイプはφ25mmのため、少し調整が必要)。

また、これに合わせてパイプの端末に取り付ける化粧用キャップ(上写真で下側)も購入しておきました。

庭の整備(42)門柱設置

前回、石柱(米搗きに使われた支柱)の活用策を検討した結果、郵便受けの基礎を兼ねて門柱として利用することにしました。

そして、重い石柱を丸太のコロを使って設置位置まで移動させました。

下写真で朱色枠のところに穴を掘って石柱を据えますが、この場所は今春にコケを移植したところです。

コケの生育はイマイチですが、穴を掘る箇所のコケを移植しておきます。

石柱の高さ80cmに対し、その下部の25cmを土中に根入れすることにします。
深さ25cmの穴を掘ります。

地山は綺麗な山砂(土に近い)です。

穴の底は山砂が堅く締まった状態ですが、念のため砂利を入れて基礎を設けておきます。

掘った穴に落とし込むようにして石柱を立てます。
前後左右に水平になっていくることをレベルで確認したうえ埋め戻します。

据え付けた石柱を離れてみると、少し違和感を感じます。
と言うのは、隣接する井戸の井桁も石材なのですが、その方向と少し違うのです。

また、今まで気づきませんでしたが、この井桁の向きは主屋と平行になっているのです。
と言うことは、門柱とする石柱も同じ方向にするほうが統一がとれてスッキリしそうです。

据えたばかりですが、修正することにします。
石柱を掘り起こしては大変ですので、偏位させる分だけ掘ります。

井桁と平行になるように少し回転させて方向を決めます。

縁石の方向も同様に修正しておきます。

ところで、上写真にも写っていますが、こうして汗をかいて作業している最中、井戸のうえで野良猫(ご近所の飼い猫?)が気持ち良さそうにして寝ているのです。
先に設置した睡蓮鉢は水呑み場になりつつあり、なんだか野良猫のために整備してあげているような感じです・・・。

いずれにせよ郵便受けの基礎を兼ねた門柱を設置できました。

先に設置の陶製臼(睡蓮鉢)とともに新たな利用方法と設置場所が決まって良かったです。

また、石柱と井桁と主屋の向きが平行になってスッキリ(自己満足・・・)。

石柱の上部には凹部がありますので、ここに電灯を入れれば通路の足元灯(常夜灯)にもなりそうです。
井戸ポンプを据える際に電気ケーブルを引くことになりますので、それにあわせて電灯も設置すると良さそうです。
とは言え、優先すべきは郵便受けの設置です。