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節分に柊を飾る(一輪挿しの改良)

昨秋、竹(ハチク)の花(120年ぶりに開花)を町の文化祭に出品するため一輪挿しを作りました(自宅裏の竹と、伐採した庭木を利用)。

文化祭への出品と言う当初の目的は果たしましたが、せっかく自作したものなので日常の生活において一輪挿しとして使い続けたいと思っています。
ただ、文化祭のときは竹の花だったため問題なかったものの、切り花などを生けるには竹筒のなかに水を張る必要があります。
こうした場合、試験管を用いるのが定石で、竹筒内に入るサイズの試験管(φ15×150mm)を購入しました。

水を替える際に試験管を取り出しやすいように、試験管の頭が竹筒から僅かに出る寸法で竹筒をカットしています。

上写真で一輪挿しに生けてあるのは榊です。
神棚に榊を供えるのに里山で採取してきたものが余ったため、一輪挿しに生けて予備用にとっておくことにしたのです。

一輪挿しは2個あるため、もうひとつは玄関内にあるスリッパラックの上に置くことに。
以前作った、手すり(竹製)や傘掛け(竹を一部使用)とともに竹尽くし。

こちらの一輪挿しには庭の柊を生けてあります。
地方によっては節分に鬼払いとして、柊に鰯の頭を挿したものを飾るところがあるため、それに倣ってみました(鰯の頭は来客者がビックリしそうなので省略)。
今後、この一輪挿しには月替わりで季節の植物を生けていくと面白そうです。
季節の植物と言うことで、1月は門松(竹)、2月は柊ときて
来月の3月は??
やはり桃の節句からモモの花が良さそう。
モモは果樹として畑に植えてあるので、それが使えます。
4月は??
花祭り(灌仏会)関連で、シキミ、または卯の花(ウツギ)でしょうか。
いずれにしても、一輪挿しだと私のような生け花の素養がないものにとってハードルが低く、家の中でも季節の植物を楽しめそうです。

一輪挿しを作製(破竹の開花)

昨年の今頃、古材を再利用して木箱を作りました。

この木箱を作ったのは、昔、田圃で拾った土器(須恵器)を地域の文化祭に出品するためです。
地域の文化祭は数年前から開催されているのですが、私は昨年初めて出品しました(地区の担当者に依頼されて出品)。
文化祭への出品は昨年だけのつもりでいたのですが、今夏、文化祭の主催者である自治会長や副会長と3人で支障木を伐採し、その木を薪ストーブ用の薪にさせていただいたこともあって、今年も出品することに。
ただ、問題は何を出品するかです。
昨年と同じと言うわけにもいかず、かと言っても絵や書などの高尚な趣味もなし・・・。
地域に関係するもので何か良いものはないかと考えて思いついたのが、今年2月に町内で見つけた竹の花です。

今年2月、近所の方とミカン(八朔)を収穫しに山に行ったとき、隣接する竹藪(下写真)の様子がいつもと違うこと気づきました。

上写真のとおり竹が茶色くなって枯れているのです。
竹藪は以前から荒れており、枯れた竹も多かったものの、それとは違って薮全体の竹が枯れています。
倒れている竹があったため、その枝先を見ると花が咲いた跡を見つけました。

私自身、竹の花を見るのは生まれて初めてですが、竹はイネ科の植物で、花も稲のそれと似ていて直ぐに花だとわかりました。

竹の花は60年あるいは120年に一度しか咲かず、開花すると、その後、薮全体の竹が枯れると聞きますが、まさにこの薮の竹も開花して枯れたのです。
この竹の種類はハチク(破竹)で、ネットで調べると、ハチクは広域にわたって一斉に開花する性質があり、近年、全国でハチクの開花が確認されているようです。
ハチクの開花は120年周期とのことで、我が町の竹も120年ぶりに開花したのでしょう。

120年ぶりの開花で珍しく、枝の1本を持ち帰って保管してありますので、それを地域の文化祭に出品すればと考えたわけです。
この竹の枝を出品・展示する際には一輪挿しのような花器に生けると良さそうです。
そこで、竹を使って一輪挿しを作ることにしますが、展示台のうえに一輪挿しが自立するよう土台が必要になります。
土台として、ある程度重さのある板材を探したところ、以前、庭木(チャボヒバ)を自家製材したものがちょうど良さげです。

上写真で中央の一番厚いものを使うことにします。

板の長さから一輪挿しを2個作ることにし、スライド丸ノコでカット。

竹も直径2cm程度のものを準備しました。

土台にする板材について、トリマーを使って面取り。

この土台に竹を固定できるよう、座ぐり錐(竹の直径に設定)を使って穿孔。

この穴に竹を差し込んで、一輪挿しの完成です!

一輪挿しが2個できたため、1個には竹の花を生け、もう1個にはテングス病にかかった竹(下写真)の枝先を生けることにします。

テングス病は枝先が鳥の巣(天狗巣:テングス)状に異常繁殖する病気で、放置竹林でよく見かけます。

これを見て「竹の花が咲いた」と勘違いすることが多いため、竹の花(下写真で左側)と並べて展示することで比較してもらおうと思います。

ついでに、それぞれのラベルには「A」「B」としか示さず、クイズ形式でどちらが竹の花か当ててもらうことにしましょう(^_^)