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障子の貼り替え

3年前(2018年)、亡き祖母の三十三回忌(年回のひとつ、追善供養)を行いました。
と言うことは、来年(2022年5月)は三十七回忌の当たり年になります(当地では五十回忌で弔い上げ)。

ところで、下写真は三十三回忌を行ったときの写真です。

そのとき、障子は比較的綺麗だったため貼り替えませんでした。
ただ、直近で障子を貼り替えたのは父が亡くなった8年前(2013年)になるため、次に年回を行うときに貼り替えようと思ってきました。
そこで、来年、亡き祖母の三十七回忌を迎えるに当たり障子を貼り替えることに。
最近は障子の貼り替えも業者に頼む人が多いようですが、私は障子の貼り替えが苦にならないためDIYにて行うことにします。

本来は楽しい?障子の貼り替えから人を遠ざけるのが障子紙を剥がす作業のように思います。
一般的な市販の糊を使うと、うまく剥がれず、桟に残った障子紙を取り除くのに手間がかかって嫌になってしまうのです。
そのようなことにならないよう、8年前に障子を貼り替えた際には市販の糊は使わず、小麦粉を溶いたものを使ってみました。
その結果を今回確認できます。
障子紙全体を少し水で濡らしたうえ、紙と桟との間にヘラ(プラスチック製)を差し込むと簡単に剥がれてきます!

少し紙が残るところもありますが、ヘラで擦ると綺麗に剥がれます。

写真だと、たっぷり水をかけているように見えますが、紙だけが濡れるぐらいにしています。
木部が水に濡れると建具が歪んで建て付けが悪くなりかねないため要注意です。

途中で破れることなく1枚全体を綺麗に剥がせられました(障子紙は再利用しないため途中で破れても構わないのですが)。

上写真で朝顔が咲いているように実際には今年7月末に行いました。
水仕事で、とても寒い冬にやっていられないため一年で最も水が気持ちよく感じる時期に障子紙剥がしだけやっておくことにしたのです。
写真は撮っていませんでしたが、同様にして建具9枚分を完了。

その後、建具に障子紙が貼られていない状態で11月まで放置・・・。
障子貼りは最悪、来年5月(祖母の三十七回忌)までに行えば良いものの、折角なら新しい障子で新年を迎えたいと11月から作業を再開することに。

今回の障子の貼り替えで行いたいと思っていることがあり、それは建具全体への柿渋の塗布です。
昔の建具は大抵、柿渋や漆が塗装されていますが、この障子は無塗装と言うこともあり、手垢などの汚れが目立ちます。
また、この障子も古民家と同じく100年以上昔のもので、日焼けなどで木肌がガサガサになっているため柿渋によってコーティングしてあげたいと言う考えもあります。
さらに、柿渋を塗ると赤黒く変色するため、白い障子紙が映えるようになるのではないかとの期待も。
で、柿渋を塗布しましたが、写真を全く撮影していませんでした・・・(下写真は障子紙を貼るときのもの)。

柿渋は薄めず原液のまま塗布しました(建具1枚当たり柿渋100mL程度使用)。
普通に刷毛で塗布しますが、桟が多く、しかもその4面を塗らねばならず想像以上の手間がかかることに・・・(1枚当たり1時間弱)。
しかし、ガサガサだった木肌にツヤが出て、建具全体もしっかりした感じになって手間を掛けた甲斐があったと感じています。

それでは障子紙を貼っていきます。
糊は小麦粉を熱湯で溶いたものを準備。

刷毛で糊を塗布したうえ障子紙を貼り付けます。

このとき、なで刷毛(上写真で下側)を使うと手や障子紙を汚さずに済みます。

余計な障子紙をカッターナイフで切り落とします。

カッターの定規として以前は一般的なものを使っていましたが、今回、地べら(上写真で右側)を使用しました。
障子紙を綺麗に切るコツは障子紙をしっかり押さえることですが、地べらは力を入れやすく、しっかり押さえられるわけです。

障子紙が糊で濡れていても綺麗に切断できます。

障子紙全体に霧吹き。

乾けば障子紙がピンと張ってプロ同様?の仕上がりになります!

建具を元の場所に戻すことにしますが、その前に建具の下面(敷居と接する面)にロウソク(パラフィン)を擦って滑りを良くしておきます(指物屋さんに教えてもらいました)。

敷居側には蜜蝋ワックスを塗布。

以前は亜麻仁油を使っていましたが、蜜蝋ワックスのほうが長持ちします(1年に1回程度)。

建具を戻して完成といきたいところですが、まだやることが残っています。
それは引き手部です。
引き手を設ける箇所の反対面に障子を貼ります。

最初に貼った障子紙を十文字に切り、先の障子紙に対して糊付けすれば引き手部ができます。

そして、完成です!
玄関四畳間(2枚)。

障子を貼り替える前も破れや目立つ汚れは無かったため、劇的な変化はありません・・・。

8畳間(4枚)。

劇的な変化はないものの、やはり障子を貼り替えると気持ち良いものです。

六畳間(3枚)。

障子を開けると雪景色!

上写真を撮影した日(27日早朝)は当地では珍しく積雪(1cm程度)がありました。

これで新たな気分で新年、そして亡き祖母の三十七回忌を迎えられそうです。

扇風機のメンテナンス(補修塗装)

前回、LDK(薪ストーブ有り)に間仕切り用のカーテンを設置しました。

上写真のとおり今シーズンも薪ストーブが本稼働しています。
薪ストーブを焚けば灰が発生しますので、定期的に下写真で朱色矢印のブリキ缶に回収するようにしています。

このブリキ缶は昭和時代の骨董ものですが、不燃材で、ちょうど良い大きさのため灰入れ(アッシュトレイ)として再利用しています。
ブリキとは言え経年でサビが生じていますし、見た目もアレなので耐熱塗料(煙突の補修塗装に使用しているもの)を使って塗装してみました。

薪ストーブや煙突の色とマッチして見た目は良い感じになりましたが、黒色なので付着した灰が目立ちそうです・・・。

薪ストーブなどの暖房器具が活躍する一方、扇風機などはしばらくの間、お休みとなります。
扇風機は例年11月に掃除・点検をしたうえ土蔵に収納しています。

今秋の掃除・点検において、上写真で白色の扇風機について前方の羽ガードにサビが生じているのに気が付きました。

部分的に塗膜が剥がれてサビが生じています。
この扇風機は8年ほど前にギフトカタログで注文した二流メーカーのものです。
同じ年に購入した東芝製のものには、このような塗膜の剥がれは一切ないので、このあたりの品質が違うわけです。

このままではサビは広がる一方ですので、塗装し直しておくことに。
マスキングテープでプラスチック部分(塗料がのらない)を養生。

塗料はMonotaROの油性スプレー塗料(ラッカー。白色)を使用。

200円程度のものにも関わらず噴霧粒子が細かくて、なかなか良いです。

仕上がりも綺麗です。

元通り組み立てて土蔵に収納。

土蔵で埃は少ないのですが、サビ防止にもなるのではないかと思ってビニール袋を被せて保管するようにしています。