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里山再生:門松作り

早いもので今年も終わりです。
今年もなんとか本ブログを継続することができましたが、今年はブログ記事のほとんどが工事記録のような感じになってしまいました・・・。
もちろん、敷地や田畑、里山の管理もやっており、どちらかと言えばそちらのほうが関心が強いのですが、いかんせん自然に任す手法(自然農法等)で行なっているため取り立てて書くようなこともないのです(工事についても取り立てて書くべきようなことはやっていないのですが・・・)。

里山の管理と言えば、例年、門松を作るための竹の伐採から、そのシーズンを始めています(昨年は作った門松を年賀状に使用しました)。

今シーズンも門松作りから里山管理をスタートすべく、自宅に隣接する里山で竹を伐採して門松を作ることにします。
作り方は基本的に昨年までにブログに書いている内容と同じですが、竹を斜め切りする際に使う治具(下写真)の使い勝手が良くない(竹をしっかりホールドできない等)ため改良することにします。

竹の斜め切りは、私はバンドソー(帯鋸盤)を使って行なっています。
治具のサイズを検討するため、バンドソーのテーブルの大きさやブレード(帯鋸)の位置を図面に落とします。
そして、直径90mmの竹を20°の角度で斜め切りするものとし、切断開始時及び完了時の竹の位置から治具のサイズを決定します。

この結果、治具のサイズを下図のとおりとします。

このサイズで合板を切り出し、その斜辺に竹を押しつけてホールドする高さ50mm程度(>φ90mm÷2)の角材を取り付けます。

切断時の写真は撮り忘れましたが、φ90mmのように太い竹でも安定して送材することができました。

ほかの手順は例年通りのため記載を省略し、いきなり竹の加工完了です。

近所の方からも頼まれているため、今年は4組分を作りました。

そして、自家栽培した葉牡丹や南天、千両などを飾り付けて完成です(今年は姪っ子に飾り付けてもらいました)。

門松の笑い顔とともに良いお正月を迎えられそうです。
皆様におかれましても、どうぞ良いお年をお迎えください。

古民家の自然換気(49)トイレに換気扇を設置②

前回、トイレに換気扇を取り付け、その電源をとるための配線方法を検討しました。

<現状>

<変更後>

新たにジョイントボックス(上図で朱色丸印)を設けることになりますが、その場所は先に換気扇を設置した天井裏(トイレの上)とします。

上写真のとおりトイレに隣接する壁に分電盤があるため多くの電気ケーブルが輻輳しています。
これらを将来的にスッキリ整理したいと言う考えがあるのと、分電盤周りの管理を行いやすいよう、上写真で朱色線で囲う範囲に床板を張ることにします(天井の下地材を根太代わりにしますが、幅3尺のため大人1人ぐらいは載っても大丈夫なはずです)。
また、床板を張ることで天井板との間で空気層が生じ、ある程度の断熱効果が期待できるため断熱材(グラスウール:個人的にできる限り使いたくないと感じています)を用いなくてもすみます(直接外気に接しているわけでもなく、古民家にはこの程度の断熱で十分でしょう)。

床板には乾燥した野地板の在庫がありますので、プレーナー&相じゃくり加工を行ったうえ張っていきます。

野地板は乾燥の過程で反らないように保管してあったのですが、長さ方向に反ってしまったものがあり(芯に近いものほど反る傾向)、上写真のとおり自動車のジャッキを使って修正しています。

写真は撮り忘れましたが、床板を張り終えたため電気の配線を行っていきます(床があると本当に作業がしやすいです)。
まずは、既存のスイッチ(ボックス)までVVFケーブル(1.6×3C)を通すため、一旦スイッチを取り外します(これ以降の作業には電気工事士の資格が必要になります)。

壁内にスイッチボックスがあるものと思っていましたが、ありません・・・。

スイッチボックスの代わりに下写真の「挟み金具」と呼ばれるものを用いて簡易的にスイッチ(の取付板)が取り付けられていました。

壁材が石膏ボードや合板の場合、挟み金具で取り付けができるものの、この機会にスイッチボックス(下写真で灰色の箱状のもの)を設置しておくことにします(結線箇所はボックス内に収めるほうが安全です)。

スイッチボックスは後付け設置が容易な未来工業のパネルボックスを使っています(一般的なスイッチボックスより若干高価で200円弱/個)。

天井裏から通したVVFケーブル(1.6×3C)を引き出してスイッチと結線。

スイッチは既設のものを流用して照明用と換気扇用を別々に2個つければ良いのですが、高齢の母でも操作に迷わないように照明と換気扇が連動するものを購入しました(スイッチONで照明と換気扇が連動し、スイッチOFFで換気扇だけが遅れて自動停止:パナソニック WTC5383W)。

スイッチも押しやすいようにハンドルが大きいもの(パナソニック コスモシリーズ)です(上写真では、まだハンドルやカバーを取り付けていません)。
普通のスイッチは1個200円弱と安価なのですが、これはスイッチだけで4,000円もします・・・。

新たに設けるジョイントボックスの位置の関係からコンセント用のVVFケーブル(1.6×2C)も新しいものに入れ替えます。

トイレが狭く、コンセントが便器に近接しているため作業がしにくいです(掃除もしにくいため壁が汚れています・・・)。
さらに、既設のコンセントを取り外す際、ネジや取付枠が錆びていて取り外すのに苦戦しました。

設置後20年程度にも関わらず錆びてしまっているのは、タンク上部で手洗いした時の水がかかったのだと思います。
コンセント本体にも影響が生じているかもしれませんので、この機会に新しいものに取り替えておくことにします。
ちなみに、これらの電材メーカー(パナソニック)によると「約10年が取り替えの目安」とのこと。
10年で取り替えと言うのは幾ら何でも短いと思いますが、その倍の20年程度で取り替えるのが安全なのかもしれません。
そして、40年(=20年+20年)で配線を含めて全て更新すると言った感じになるのでしょうか(現代住宅の場合、家ごと更新!?)。

コンセント及びアース端子をVVFケーブルと結線。

ちなみに、コンセントの取付枠が従来の金属製からプラスチック製(絶縁)に変更されています(コスモシリーズのコンセント用のみ)。

取り換え完了。

コンセントが新しくなったことで、少し清潔感が出たような!?

①コンセント(1.6×2C)、②スイッチ(1.6×3C)、③照明(1.6×2C)、④換気扇(1.6×2C)、⑤電源(2.0×2C)からのVVFケーブルを新たに設けるジョイントボックスの箇所まで敷設し、複線図のとおり結線します(クイックロックを使用)。

今は、どのケーブルがどこへ繋がっているのか百も承知ですが、将来点検する際に分かりやすいように行き先を書いたラベル(白色のビニールテープ)をVVFケーブルに貼っておきます。

このジョイントボックスから既設のジョイントボックスまでVVFケーブル(2.0×2C)を敷設して接続することになりますが、既設ジョイントボックスにおいても配線の一部が変更になるため、それを先に済ませておきます。

勝手口の照明用スイッチへ繋がるVVFケーブルを3心から2心のものに取り替え、スイッチボックスから引き出します(こちらは元からスイッチボックスが入っていました)。

メーカーが10年での取り替えを勧めていますので、今回スイッチを取り外した機会に、こちらも操作しやすいワイドハンドルタイプ(パナソニック コスモシリーズ)のものに取り替えておくことにします。

スイッチはややこしいことに様々な種類のもの(片切・三路・四路・ほたる・パイロット等々)があり、必要なものを買ってきて組み合わせます(ホームセンターで購入可)。

電化生活の時代にあって便利になるよう、あちこちにスイッチをつけたり、凝ったことをしたくなりますが、管理に係る手間や費用(上写真のスイッチ1箇所だけでも材料費3,000円程度。これが10年に1回発生)を考えるとシンプルにしておくのが一番なのかもしれません。

複線図を確認して間違えないように結線。

取り替え完了。

最近は、このワイドハンドルタイプのスイッチ(パナソニック コスモシリーズ)が主流になっているようですが、これを一度目にすると以前のもの(下写真。パナソニック フルカラーシリーズ)が古臭く感じられます。
パナソニック製品の品質の良さは言うまでもありませんが、さすが大阪の会社だけあって商売も上手なようです。

そして、既設のジョイントボックスで接続します。

間違って結線していないことを改めて確認したうえでブレーカーをON。

本題のトイレの換気扇もスイッチを入れると問題なく動作します!

換気扇が問題なく動作したことも嬉しいですが、それ以上に嬉しいのが天井裏を整理するキッカケができたことです。

<Before>

<After>

いずれは、分電盤へ輻輳している電気ケーブルを今回張った床板上に敷設し直して(上写真で朱色線)スッキリさせたいと思っています。