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井戸の再生(28)床下点検口B設置

前回、井戸水を水源とする配管の拡張を検討した結果、昨年、ボイラーの導入に伴い宅内に引き込んである配管を延長することにしました(下図で水色・桃色の点線)。

この配管の延長では、主屋の外壁を何らかの形で貫通させて屋外(散水栓)の既設管に接続することにしています。

貫通箇所の配管については、宅内側(床下)は土間コンが打たれているため、外壁を越してから地中に潜ることになると考えています。
しかし、この外壁は20年程前のリフォームで新しくしたもので、どのような構造になっているか分かりません。
外壁のトタン板を剥がせば確認できるものの、それだけで大ごとになりそうです。

一方、この外壁の屋内側には、配管を風呂などに分岐させるために床下点検口(下図で朱色四角)を設置する考えです(漏水防止のため、床下点検口の箇所以外ではパイプの継ぎ手を設けません)。

この床下点検口を設置すれば、そこから外壁の構造を確認することができます。
そして外壁のトタンを剥がさなくても済みますので、この床下点検口を先行して設けることにします。
床下点検口は上流側に1箇所設置済みのものがあり、ここで配管を90°分岐させるものとし、ここから東側(上図で右側)に延長したところに新たな床下点検口の位置を設定しています。
また、床下に3尺間隔で設置されている大引きの(想定)位置も外すようにしています。

今回、床下点検口を設ける場所は風呂の脱衣所兼洗面所になっており、床にはクッションフロア(塩ビ系の床材)が貼られています。

このクッションフロアを含めてジグソーを使って床板(450mm角)を切り抜きます。
大引きに当たることもなく無事、切断完了。

根太については2本切断(開口のサイズ(450mm角)から根太(@303mm)を1本か2本切ることになります)。
また、根太や大引きの向きは東西方向で、前回の床下点検口の設置箇所(南北方向)とは異なっていました。

切り抜いた床から構造を確認しておきます。

<上部から>

  • クッションフロア:厚さ1mm強
  • 合板(2層目):厚さ12mm
  • 合板(1層目):厚さ12mm
  • 根太:55mm角

このうちクッションフロアだけは蓋に再利用しますので、破らないように慎重に剥がします。

切断した根太の代わりに補強用の根太を開口部の両側に設置します。
垂木材(1寸8分×1寸5分)を既設の根太の高さ(55mm程度)と同じになるように自動カンナ盤で調整。

補強用の根太を設置。

この補強用の根太に、床下点検口の枠を受けるための桟(適当な端材)を取説に記載の深さに取り付けます。

枠を取り付けます。

枠の色はブロンズとシルバーの2色の設定があります。
前回はフローリングの床に設置したためブロンズとしましたが、今回はクッションフロアのためシルバーしました。

続いて、蓋部分を作っていきます。
取説に記載のサイズでクッションフロアと合板を切断します。

合板は廃材の再利用で釘穴があったためパテで埋めています。

取っ手設置用の穴をあけます。

枠の高さの内寸は15mmになっています。
クッションフロア(厚さ1mm強)と合板(厚さ12mm)では13mm(=1+12)となり、枠に対して2mmほど厚さが足りません。

本来であれば不足分の2mm厚の板材を全面に張ったほうが良いのでしょうが、端材(サクラ)を2mm厚に挽き割り、それを周囲の4辺にだけ回すことにします。

挽き割った材(2mm厚)を木工用ボンドで貼り付け。

枠にはめ込み、取っ手や補強材を取り付けます。

蓋部分の出来上がり。

蓋をはめて床下点検口の完成です。

<続きます>

井戸の再生(27)拡張の検討

この夏、土蔵内で長年埃にまみれていた収蔵物(ガラクタ)を洗ったり、虫干ししたりしています。
この水洗いには、一昨年に再生(配管やポンプの据付)した井戸を使っています。

この井戸は、昨年に導入したATOウッドボイラー(竹などを燃料)の水源としても利用しています。

ボイラーは暖房利用を優先して施工したため、給水・給湯については未だ利用できる状態になっていません(ボイラーが設置してある倉庫内でのみ利用可)。
しかし、配管については二度手間にならないように給水・給湯用のものも同時に施工してあります(ボイラー関連のブログ記事は途中で止まっていますが・・・)。

と言うことで、あとは流し台や洗面、風呂などの利用箇所に接続すれば(下図で水色・朱色の点線)、宅内でも井戸水が利用できるところまで来ています(現在は自治体の上水道を利用)。

井戸水はこのほかにも、2年前に整備した散水栓(蹲)の水源にもしたいと考えています(現在は自治体の上水道を利用)。

井戸水を水源にするためには下図(朱色の囲み箇所)のとおりパイプを延長し、自治体の上水道と切り替えれば良いだけなのですが・・・。

実は、パイプを延長する区間にブロック塀があり、しかも、このブロック塀は石積みのうえに建てられていて不安定なため、その下を掘ってパイプを通すのが危険なのです。

パイプを延長する距離は短いものの、このブロック塀がネックになり、これまで計画を前に進めることができずにいました。
そうこうするうちに、先に書いたとおりボイラーの導入により別ルートから給水・給湯配管が伸びてきました。
そして、これをさらに延長すれば(下図で朱色の囲み箇所)、散水栓に接続できることに気付きました。

こうすれば危険な目をしてブロック塀の下を掘る必要がありません。

また、こうして宅内配管と接続しておけば、将来、別の井戸(1号井)を再生した際、逆方向に流すことで1号井の井戸水も宅内で使えるようになります。

今後、井戸水を宅内でも使うようになると使用水量の増加に伴い井戸への負荷が大きくなりますので、こうして水源(井戸)の複数化を考えておくのも意味があるかもしれません(両井戸とも浅井戸で同一水脈となりますので、片方の井戸が枯れればもう一方も枯れることになるのでしょうが)。

<続きます>