月別アーカイブ: 2017年2月

井戸の再生(15)古井戸の状況

自宅敷地内にある古井戸のことが少し気になり、現状を調べることにしました。

ところで、この井戸とは別の井戸になりますが、昨年、電動ポンプを設置し井戸水を利用できるようにしました(下写真)。

この井戸は主屋の勝手口付近にあり、昔は炊事・洗濯・風呂用として普段の生活で使われていたものです。

また、主屋の前にも井戸があり、こちらは来客用の井戸として使われていたと聞いています(下写真。こちらには手押しポンプを設置し利用できるようにしたいものです)。

元々はこの2井が我が家の井戸だったのですが、昭和初期及び戦後直後に隣家が町へ移り住んだことで、我が家は土地だけでなく井戸も倍増し、合計4井となりました。
そして、当地のような田舎でも昭和30年代には簡易水道が供用され、井戸が使われなくなりました。
亡き父も井戸の扱いには困ったようで、1井については父が若い頃に埋め戻したと聞いています。
その結果、現在残っている井戸は先の2井を含む3井となっています(下図)。

今回、現状を確認する井戸が上図で「井戸3」とあるものです。
ちなみに、上図で青線内が隣家だった敷地です。
今は畑になっていますが、井戸の位置から建物があったであろう位置を想定できます(上図で点線)。

下写真が「井戸3」の外観です。

これまでも気にはなっていたものの、ここまで手が回らず周囲の草刈りだけしている有り様です・・・

井筒(側)のうえに被せてある蓋(廃材のスレート)をどけて、井戸内の状態を確認します。

他の井戸と同じ掘井戸(側井戸)で、直径は約60cmです。
かなり水位が高く、測ると地盤より約1.5m下に水面があります。
また、井戸水が濁っているのが気になります。

井戸の深さも測定し図示すると下図のようになります。

比較のため右側に「井戸2(昨年ポンプを設置)」を配置しています。
いずれの井戸も不圧地下水(自由水面から取水)ですが、同じ水脈と仮定し、地下水位を同じにしています。
そうすると、「井戸2」と「井戸3」では地盤高に70cm程度の高低差があることになりますが、実際にもこの程度の高低差があります。
したがって、あくまでも素人考えですが同一の水脈で間違いなさそうです。

昨年ポンプを設置した「井戸2」も水位が高いと感じましたが、「井戸3」は地盤高が低い分、さらに(地盤に対する相対)水位が高いです。
人力(釣瓶)で井戸水を汲むしかなかった昔は、良い井戸だったのかもしれません。

ところで、我が家がある地区は小高い丘陵地(標高約30m)の上にあります。
それにも関わらず、このように地下水位が高いことに意外さを感じます。
そこで、土地の縦断図に先の井戸の絵を書き加えると下図のようになります。

丘陵の下に広がる水田の高さよりも地下水位のほうが高くなっています。
と言うことは、丘陵の地層内に不透水層があり、その上部に滞水していることになります。
丘陵の上にも関わらず容易に水を入手できたからこそ、遠い昔、ここに人が住むようになったのでしょうね。

井戸の状況確認から脱線してしました・・・

先ほど井戸内を確認したところ、地下水の濁りが気になりました。
実は、下写真のとおり井筒(側)の外側の地盤が崩れ、穴があいているのです。
このため、雨が降るとこの穴から土砂を含む雨水が流入し、井戸の水を濁しているようです。

ここは普段、人が入ってくるところではありませんが、万が一、人が転落すれば大変です。
早速にでも、なんらかの危険防止措置を講じておくことにします。

さて、このような危険な状態にある井戸を今後どうするか?

  1. 修理する
  2. 他にも井戸があることから、今後もこの井戸を使うことはないかと思います。
    そのため、修理までする必要があるのか悩むところです。

  3. 埋め戻す
  4. 施工が容易で、転落の危険もなくなりますが・・・
    迷信もあるのかもしれませんが、井戸を埋めると災いがあると昔から言われており躊躇します。

  5. そのまま放置する
  6. 放置すれば、遠からず先の穴から孔壁が崩れるものと思います。
    自然に埋まることになるものの・・・

今回現状を把握したことで、そのうち良いアイデアが浮かぶことに期待し、とりあえずはペンディングということで。

<続きます>

果樹園の再生(4)カキの剪定

前回、敷地内に16本あるカキの木の剪定を始めました。

前回は、上図で21、22番の2本を剪定しました。
今回は、15、17、18番の3本を剪定することにします(16番は3年前の伐採により欠番)。

下写真が現況です。

17番の上空にはケーブルテレビの引込線があり、このままだと今年中には接触しそうな感じです。

ところで、これらの柿の木は当地で「リョウノタマ」と呼んでいる種類の柿です。
甘柿ではなく、ほとんど食べることもないため、4年前の冬に亡き父が丸坊主に剪定しました(下写真は丸坊主にしてから1年後の状況です。強剪定により樹勢が弱ったのか、幹に苔がたくさんついています)。

一時は根元から伐倒することも考えたのですが、柿渋の仕込みに使えることがわかりましたので、再度、結実するように仕立て直したいと思っています。

4年前の強剪定後はごく弱い剪定をおこなうに留めました。
ほぼ自然に伸びるに任せた結果が先の写真です。
枝の混乱は少なく、上部の樹形が綺麗な半球を描いています。

このまま自然に任せたいところですが、これ以上樹高が高くなるとケーブルテレビ(架空線)の支障になりますし、収穫もしづらくなります。
このため次のとおり剪定することにします。

  • 上方に伸びる勢いのある枝を切り詰め、樹高を抑える(目処にする樹高は収穫時に10尺の脚立を使うとし、3m+1m=4m程度)。
  • 側方に伸びる枝は交差しているものを中心に間引く。
  • 側方に伸びる枝で残すものについては、結果させるために切り詰めない。

上記により剪定。

今後については、樹高はこれで抑え、スペース的には余裕があるため側方の枝を充実させていきたいと思っています。

続いて、1〜5番のカキの木(下写真)を剪定する予定です。

ところで、上写真には写っていませんが、この付近に古井戸があります。
以前から気になっていたことから現状を調べました。
テーマ(カテゴリー)が変わりますので、次のブログ記事に記載したいと思います。

<続きます>