月別アーカイブ: 2017年2月

果樹園の再生(5)カキの木の伐採

先日来、自宅敷地内に16本あるカキの木の剪定をおこなっています。

下図で1〜5番の木は、自宅裏に位置していることもあり、長く放任状態で枝が混乱し、樹形が崩れてしまっています。

この場所は昔は隣家の土地でしたが、昭和初期に町に移住されたため、祖父がカキなどの果樹を植えたようです。
このため、これらのカキの木の樹齢は少なくとも70年以上になります。
ただ、カキの木の寿命は200年、あるいは300年とも言われますので、人間で言えばまだ30代ぐらいなのかもしれません。
現に我が家のカキの木のなかでは若手の部類です。

さて、下写真は5番の木になりますが、枝が千手観音様の手のように伸びて、その手どうしが絡まっているような有様です。

3年前、お隣の方と「一度、大きく剪定すると良くなるのではないか」と話したことを覚えていますが、ついつい後回しになり、ようやくの剪定です。

太い枝も混乱しているものは思い切って根元から切り落とし、剪定完了(下写真で左側、5番の木)。

あまりにも強く剪定すると樹勢が落ちるかもしれませんし、先祖返りして渋柿になってしまうと聞いたことがあります。
今シーズンはこれが限界かもしれません。

枝をバラして、薪用と焚き付け用に分けます。

1本の木(5番)で、これだけの剪定枝が発生しました。
剪定よりも後片付けのほうが手間がかかりますが、薪ストーブの焚き付けになると思えば朝飯前です(^_^)

ところで、上写真の太い枝にはコケ状のものがたくさん付いています。
カキは元々こうしたものが付きやすい木ですが、樹勢が落ちると特に付きやすいようです。
今回の強剪定がカンフル剤になって元気になってくれると良いのですが。

ちなみに灰色のものは、ウメの古木などでよく見られる「ウメノキゴケ」です。
ウメノキゴケは大気汚染地域では発生しないと言われていますので、当地の空気はまだ大丈夫ということでしょうか。

引き続き、同様に2、3、4番の木を剪定。

もっとも山側にある1番の木(下写真で中央)については、枝が高位(3m以上)にしかないことから伐採することにします(人間だと、まだこれからの30代なのかもしれませんが・・・)。

伐倒完了。

近くのヤブツバキも畑側にせり出していますので、この際、伐採することにします。

樹高6〜7m、根元の直径20cm程度です(下写真中央)。

伐倒完了。

それほど大きくない木でも1本伐るだけで相当な量の枝葉や幹が発生するものです。
その処理に手間はかかるものの、薪ストーブのお陰で樹木の伐採・更新が進みます(^_^)

陰気だった山側の様子も明るくなってきました。

下写真が同じ場所(撮影の方向は異なります)で2年前にカシの木を伐採する前に撮影したものになります。

<続きます>

土蔵の修繕(1)

先日、ブログ仲間の素人大工さんとのコメントのやりとりで「三和土を施工するなら、この時期に融雪剤(塩化カルシウム)を買っておいたほうがよいよ」とのアドバイスをいただきました。

三和土(たたき)とは、その昔、セメントがなかった時代に土間を固めるのに使われていたものです。
三和土と書くように「粘土」「石灰」「ニガリ」の三種類の材料を締め固めてつくるそうです(素人大工さんによるニガリを省略した「二和土」もあるそうです)。

我が家の古民家(主屋)も昔はもちろん土間でしたが、15年ほど前に床上げしたため、主屋には土間が残っていません。
それにも関わらず三和土と言うのは、土蔵の軒下(庇)の土間を補修したいと考えているためです。

その土間は、雨漏り(その後、屋根の葺き替え済)により亀裂や砂状になっているところがあり、そこに野良猫が糞をしていくのです(^_^;
とりあえずは猫よけのために古瓦を被せてあるのですが(下写真)、このままでは余りにもずさんです。
そこで、三和土で土間の補修というわけです。

特に三和土にこだわっているわけではありませんが、主屋の改修工事で発生した壁土を早く使ってしまいたいこと、それになんとなく面白そうです(^_^)

ところで、この土蔵の築年数は不明ですが、主屋の古民家(明治44年築)よりも古く、築100年以上です。
と言うのは、明治中頃に描かれた絵図(下図)を見ると、主屋は先代の藁葺きのものですが、この土蔵は既に描かれているからです。

このような古いものを、土間と言えども手間暇をかけて補修する必要があるのか?
知人やご近所、親類との間で話題になったときも、土蔵は不用ではないかという方が大半です。
それもそうで、我が家には土蔵とは別に鉄骨倉庫が2棟あり、物入れは十二分にあります。

一方、15年ほど前に屋根の葺き替え(庇部分のみ)をおこなっていることもあり(下写真)、今すぐに壊すのはもったいないような状況です(その費用で解体・撤去も可能だったのですが・・・)。

そんなわけで、当面は修繕の範囲内で手を入れて使い続けることにし、その後の状況や、必要に応じて調査をおこない改修または解体の判断をすることにしました(要は問題の先送りです・・・)。

1年ほど前から、片付け・掃除、庇の柱・梁の取り替え、土壁の新設、下見板(鎧シブキ)張り(下写真では未施工)、漆喰の塗り替えなどをおこない、現在に至っています。

今後、三和土を施工するため、この冬の間に融雪剤(塩カル)を入手する予定ですが、実際の作業は5月以降になりそうです(冬季の週末は里山整備をおこなっています)。
そこで、三和土の施工までに、土蔵関連でこれまでにおこなってきたことを時系列で紹介したいと思います(ブログ記事のネタ切れのとき、不定期で・・・)。

<続きます>