古材再利用」タグアーカイブ

脱衣カゴ置きの作製(2)板はぎ

前回、ジャンク品(不動)のジョイントカッターをメンテし、無事使えるようになりました。

と言うことで、中断していた脱衣カゴ置きの作製に戻って作業を続けていきます。
下写真の3枚の板をはいで(連結して)1枚の大きな板にしますが、その板はぎにジョイントカッターを使います。

各板のはぎ面(木端)にジョイントカッターを使って溝を切ります。

上写真のようにジョイントカッターをセットし、奥へ押し込むことで一定の位置と深さで溝を切る仕組みです。

刃(カッター)は回転するため下写真のとおり半月状の溝が切れます。

精度良く加工できるのですが、切削面(下写真)を見ると一部黒く焼けています。

実はカッター(下写真で右上)の刃先(チップ)に僅かな欠けがあることをメンテ時に把握しており、研いだほうが良いと思ったのですが・・・。

欠けがあるのがスクイ刃のほうで正確に研ぐ自信がなく、そのままになっているのです。
今回はとりあえず何とかなるとしても、次回使うときまでには研ぎに出すか、新しい替え刃を購入しなければなりません。

こうして加工した溝に下写真のビスケットを入れて2枚の板をはぐことになります。

ビスケットはいくつかのサイズがあり、今回は上写真でNo.10のものを使います。
ビスケットの幅が19mmに対して溝を10mm(≒19÷2)の深さで切るようになっています。
浅くても深くても駄目でしょうからノギスで測って確認しておきます。

問題なし。
さらに、ボンドを塗る前に仮組みして問題ないことを確認しておきます。

ビスケット及びはぎ面にボンドを塗布したうえ端金(クランプ)で圧着します。

板の幅40cmに対して60cmの端金を持っていたため今回は対応できましたが、今度90cm幅に板をはぐときには、これでは足りず、パイプクランプ(ポニークランプ)が必要になりそうです。

ボンドが固まるを待って端金を外します。
機械で加工しているため寸分の違いなく加工できるように思いますが、実際には板どおしの間に僅かな段差(目違い)があります(指でなぞると分かるレベル)。

手鉋をかけて、こうした目違いを払っておきます。

丸ノコで所定の寸法にカット。

3方の側面についてトリマーを使って面取り(飾り)加工を施します。

サンダーで仕上げ、ようやく棚板の完成です!

古材(主屋の天井板)の、しかも端材がちゃんとした幅広の板になりました。

ところで、今回古材から棚板1枚を作るのに電動工具だけで①テーブルソー、②手押しカンナ、③自動カンナ、④ルーター、⑤ジョイントカッター、⑥丸ノコ、⑦トリマー、⑧オービタルサンダー、⑨集塵機(各電動工具に接続)と9台も使っています。
どうりで工具が増えるし、そのメンテに手間隙がかかるわけです・・・。

脱衣カゴ置きの作製(1)古材を再利用

下写真は昨冬、洗面脱衣室に電気ヒーターを置いたときのものです。

お風呂に入る際は電気ヒーターの前あたりに脱衣カゴを置くのですが、火事の心配が無きにしも非ず。
それと、脱衣カゴが低いところにあると、しゃがまなければならず、特に後期高齢者入りした母にとって負担になりそうです。
そこで、適当な高さに棚を作り、そこに脱衣カゴを置けるようにしたいと思います。

棚は上写真で電気ヒーターの上あたり(高さ70cm程度)に設置し、棚の下のスペースを有効利用して電気ヒーターや体重計を置けるようにすると良さそうです。
また、洗面脱衣室は狭い(1坪)ため邪魔にならないように下写真の折り畳み式の棚受けを使って収納できるようにします。

MonotaRoより

棚受けは既製品(1組2,000円程度)を使いますが、棚板はいつものごとく古材を再利用して自作します。
棚板は脱衣カゴのサイズから60cm×40cm程度とすることにし、材料置き場を探すと下写真の古材が目につきました。

これらは主屋(古民家)の天井板(松)として使われていたもので、しかも何かの工作に使ったあとの端材です。
この3枚をはぐ(連結する)と必要とするサイズ(60cm×40cm程度)を確保できます。

端材のため3枚の厚さは異なり、割れもあったりします。

まずは、以前にメンテ・再生させた手押しカンナを使って平面を出します(1面のみ)。

DIYモデルの手押しカンナ(リョービ HL-6A)ですが、キチンと平面が出ます(下写真:影になって分かりにくいですが、定規を当てて平面を確認しています)。

この面を基準にして自動カンナにかけて3枚の厚さを揃えます。

板をはぐうえで重要になるのが、はぎ面(木端)が真っ直ぐ、かつ直角になっていることです。
今回のサイズであれば、先の手押しカンナでも加工できそうですが、今回はルーターを使ってみることにします。
ルーターは、これまた以前にメンテ・再生させたものです。
ストレートビットを装着して木端を切削していきます。

試運転を除くと今回初めて使うことになりますが、トリマーに比べてパワーがあり、しかも動作音が静かで使いやすいです。

機械はボロい再生品と言えども、さすがマキタ製だけあって精度はバッチリです。

とりあえず3枚を並べてみると、はぎ面どおしがピッタリ合います。

板の配置を、木目や虫喰い跡、木表→木裏→木表の順などを考慮して下写真のとおり決定。

次に板をはぎます。
板をはぐ方法はいくつかありますが、今回は「雇い実(ざね)」による方法を採用するつもりです。
この場合、はぎ面に溝を切りますが、今回の板の大きさだと私のテーブルソーでも加工できそうです。
しかし、もっと大きい板(仏壇用棚板)をはぐ予定があり、そのときは私のテーブルソーでは難しいです。
そこで、ビスケット(雇い実の一種)を使いたいと思っているのですが、ビスケットを使うには専用の電動工具(ジョイントカッター、ビスケットジョイナー)が必要になります。
と言うことで、またまたジャンク品のジョイントカッター(下写真:マキタ 3901)を入手しました!

動作せず、このままでは使えませんので、メンテする必要があります。
そこで、棚板作りは一旦休止し、次回、ジョイントカッターのメンテを行うことにします(工作自体よりも、その準備に手間や時間がかかっています・・・)。