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自然農:竹の枝葉の利用(園路整備)

学生のとき、学校(農学部)の附属農場が農業が盛んな地域にあり、実習のためにバスに乗って通ったことがあります。
そして、バスの車窓から見える畑の土がどこも真っ黒であることに驚いたことを覚えています。
そこは我が家から10km程度しか離れておらず、自宅周辺の畑の土は黄色いのに対し、さすが農業が盛んなだけあって土地が肥えているものだと思いました。
後に、この地域の土は火山由来の黒ボク土であり、それで土が黒いことを知りました。
黒ボク土自体が肥えているわけではありませんが、基本的には肥えた土は有機物の腐食量が多く、よって黒い色をしているものだと思います。

ところで、我が家の畑は5年前から自然農法(不耕起、無肥料、無除草)に切り替えましたが、この5年で土の色に変化があるか、スコップで掘り起こして確認してみます。

地表から3〜5cm程度のところが黒変しています(地山は粘性土)。
慣行農法ではこうしたことは生じないことから、不耕起や無除草の効果が大きいのではないかと思います。

このように我が家の畑は基本的には不耕起ですが、生ゴミを畑に還すときは下図のとおり畝立てしています。

そして、このとき両側にできる溝には竹などを投入しています。

竹は中空で腐りにくいことから、竹を入れることで畑の排水性や土壌構造が改善されることを期待しています。
もちろん、こうして竹を入れると耕耘機などを使って耕せなくなってしまいますので、この方法は不耕起が前提となります(慣行農法については既にありとあらゆる方法がなされて出尽くし感がありますが、不耕起と言う根本が変わることで可能性が広がるように感じています)。

こうして竹の稈の部分は有効活用できるようになったものの、枝葉の部分も何かに使えないものかと思ってきました。

一時期、竹の枝葉を裁断せずにそのまま畝上に被せてマルチにしたことがありますが、竹は枝も腐りにくく、(1〜2年)作業の支障になってしまうため止めました(裁断すれば良いですが、手間が掛かります)。
この反省を踏まえて思いついたのが、上記で畝立てする際に竹の枝葉をすき込むことです。

実際にやってみると、竹の枝葉は平面状に広がっているため設置しやすく、層状に積み重ねれば相当量の有機物をすき込めることになります。


これに樹木の枝葉を使おうとすると樹木の剪定時期に限定されますが、竹の枝葉であればいつでも容易に入手できます(里山で必要な分だけ伐採)。
しかも、枝払いするだけで使えますので、樹木の枝葉を使う場合より省力です。
単純なことですが、これまで何百本の竹を伐採しておきながら気づきませんでした・・・(慣行農法のやり方や、竹を畑の有機材料として使うにはチッパーやシュレッダーにかけて裁断する必要があると言う固定観念に縛られていました)。

ちなみに、竹の枝葉は少量であれば家庭用のガーデンシュレッダー(電動)を使って裁断することができます。

上写真に写っているガーデンシュレッダーはインターファーム社のLSG-2100(ギア式)です。
ガーデンシュレッダーは裁断方法の違いによりギア式とディスク式があり、ギア式のほうが多少高価ですが、竹の枝葉の裁断にはギア式が向いていると思います。

ガーデンシュレッダーにかけるとちょうど良いサイズに裁断されます(ディスク式の場合はもっと細かく裁断されます)。

こうして裁断したものは畑のマルチ材として使っても良いですが、今回は畑の通路に敷き詰めて抑草(腐れば堆肥)を図ることにします。
既に通路には抑草目的で廃材の板が敷いてあります(下写真は敷設時のもの)。

4年前、主屋の改修工事で発生した古材(天井板)を流用したのですが、元々、虫喰いが酷かったこともあり、朽ちた隙間から草が生えるようになってきています。
この板の代わりに竹の枝葉を裁断したものを敷き詰めます。

抑草を図るべく、ある程度の厚さに敷き詰めるため、両側に土留め状のものが必要となります。
その用途として丸太を使ってみましたが(上写真)、ほかに良いものがあることを思いつきました。
昔、米倉があった場所に、その基礎として使われていたゴロタ石が残置されており、夏の草刈り時(刈払機使用)に邪魔になるため移動させたいと思っていたのです。
このゴロタ石を通路の両側に据え、その間に竹の枝葉を敷き詰めます(下写真は施工後、ひと月ほど経ってから撮影したもので、既に竹の枝葉が乾燥して白くなっています。今のところ草も生えてきていません)。

ゴロタ石が通路の縁石にもなり、見た目的にも良い感じになりました。
上写真で手前側は駐車場になっていますので、その境界にも区切りが欲しいところです。
ちょうど主屋の基礎に使われていた延べ石(盆栽棚の土台にした残り。下写真で朱色矢印)がありますので、それを埋めて境界とします。

自然農の場合、無除草で草ボウボウになるため一見すると荒地!?のように見えてしまいがちですが、こうした通路や縁石のようものがあると締まりがついて良いものです。

同じ理由で、駐車場に接する箇所(上写真で手前側)には昨年、シバザクラを植栽しました。
その後、順調に生育しており、このところの陽気に誘われてピンク色の花が咲き始めました。

後ろの黄色は自生のダイコンの葉ですが、これもしばらくすればトウが立って白い花を楽しませてくれることでしょう。

自然農:トマトとホオズキ<ナス科>

先日のブログ記事で、数年前に種芋を植え付けたジャガイモ(ナス科)が繁茂し出したことから、畑の状態がナス科に適したものに移行しつつあるのではないかと考えていることを書きました。

ナス科の野菜はもちろんジャガイモだけではなく、夏野菜のナスやピーマン、トマトもナス科です。
これらの苗も畑に植えてあり、やはりナス科だけあって生育が良好です。
下写真はミニトマトですが、既にブッシュ化して結実し始めている状況です。

上写真のミニトマトは苗を立てて移植したものですが、実は昨秋、野草化することを期待して熟した果実を畝に投げ捨てておきました。
それらが6月中旬になって発芽してきました。

ミニトマトを含めて夏野菜の苗は5月連休頃には大きく成長したものが市販されているため、それが普通のことだと思ってしまいますが、自然状態においてはそれより2ヶ月近く遅く生育するようです。

下写真は自生のミニトマトと地這いキュウリです。
キュウリ(自生)もまだ小さい状態です。

収穫時期は遅くなるものの、ミニトマトも野草化できることになります。

ミニトマトは自生するぐらいですので、脇芽を挿して増やすことも容易なはずです。
空いている育苗ポットに挿して増やしてみることにします。

さらにナス科の植物は野菜だけではありません。
意外に感じますが、観賞用のホオズキもナス科です。
ホオズキはお盆の時期に仏壇やお墓に供えるのに重宝します。
このため畑で栽培してはどうかと考え(自家消費用)、昨年に自生していたものを取っておきました。

袋部分(萼)は枯れて網状になっており、その中に赤い果実が残っています。

その果実から採種します。

種を見ると、まさしくナス科です。

採種した種を育苗ポットに播きます(実際には4月上旬:夏野菜の播種と同時期に実施)。

その後、発芽して6月下旬には下写真の状態にまで成長。

まだ小さいですが、育苗ポットのサイズも小さいため畑に移植することにします。

剪定屑のマルチによりどこに植え付けたのかわからない状態になっていますが、ナス科なので元気に成長してくれることでしょう。
ホオズキは多年草で、今回植え付けた苗が開花するのはひと冬を越して来年の夏になります。

自然農:ソラマメの採種とジャガイモの果実

7月になりました。
その7月1日に種を播くと良いと当地で言われているのが黒豆です。
マメ科の植物は土地を肥やすのに効果が大きいため(窒素固定)、畑(約1反)の基幹作物として黒豆を含む大豆を例年たくさん播種しています。
しかし、昨年収穫したものを、うっかり種用に残しておくのを忘れて味噌の仕込みなどにほとんど使ってしまったため、今年播種するのは3、40個程度です。
新たに購入することもできますが、これまでのものが長年当地で栽培され続けてきたもの(大豆:父から、黒豆:近所の方から)ですので、これを今後も継いでいきたいと思っています。

そして現在、大豆や黒豆、ササゲの播種とともに行っているのが、同じマメ科のソラマメ(+エンドウ)の採種です。

ソラマメは通常5月に収穫しますが、収穫せずにそのまま置いておくと上写真のとおり莢が黒くなってカラカラに乾燥してきます。
乾燥した莢からは面白い具合に採種できるとは言え、何しろ膨大な数があって追い付かない状況です・・・。

上写真は一部ですが、おそらく2、3千個はあるように思います(煮豆にも使いたいと思っています)。
4年前に購入した一袋の種子(5、6個入り)が倍々ゲーム(それ以上)で増えたのです。

ちなみに収穫期の5月は下写真のとおり猛烈に繁茂していました。

それが畑の至るところにあります(下写真で少し濃い緑色がソラマメ)。

これだけ繁茂していると蔓ボケしてしまっているように思いますが、たわわに実っているのです。

播種以外は特段何もやっていませんので、自然が力を発揮すれば不耕起・無肥料・無農薬・無除草であっても育つものは何もしなくても育つわけです。
一方、化成肥料の申し子のようなハクサイなどは全くと言って良いほどダメです。
自然農では、その土地の状態にあったものを栽培することが最も大切なように感じています。

また、土地の状態は刻々と変化しているようでもあり、我が家の畑はマメ科からナス科に適した状態に移行しつつあるように感じています。
その理由の一つとしてナス科のジャガイモの生育状況の変化です。
数年前に植えたときはイマイチだったのですが、それが繁茂し出したのです(1箇所だけではなく全体的)。

上写真は6月初めに撮影したもので、既に収穫時期を迎え、現在は茎葉が枯れた状態になっています。

ソラマメの採種に手一杯でジャガイモはひとつも収穫していませんが(そのまま放置可)、ダイズの播種時に鎌に突き刺さってきたものを見ると良いものができているようです。

ところで、ジャガイモの芋は地下茎が太ったものですが、他のナス科のトマトやナスのように開花後になぜ結実しないのかと疑問に思います。
そう思っていたところ、なんと実をつけているものがありました!


(6月初頭撮影)

上写真のジャガイモは今春ホームセンターで購入して植え付けたもので「とうや」と言う品種です。
ネットで調べてみると、一般的な品種の男爵やメークインが結実しにくいだけで、他の品種は実をつけるものがあるそうです。
結実すると言うことは採種もできるはずで、種からジャガイモを育ててみるのも面白いかもしれませんね。