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竹ボイラーの導入(36)ユニットバスへの配管方法

前回、風呂への給湯方法について検討し、下写真に示すとおりユニットバスの壁内に配管する案を考えました。

ユニットバスの壁の中には断熱材が入っており、それを取り除けば配管スペースを確保できるのではないかと思います。
そこで、壁の中の状態を確認すべく壁の分解を試みるもうまくいきません・・・。

分解方法が分かる資料がないものかと思っていると、ドア下にメーカー名や型式などが記載されたシールを発見。

このユニットバスはノーリツ製でXUB-F1616 Aと言う型式のようです。
この型式をノーリツ社のサイトで検索すると施工手順などが記載された工事書を入手できました。
20年近く前のものにも関わらずちゃんと掲載しているとは、アフターサービスのしっかりしたメーカーなのでしょうね。

入手した工事書を一通りザッと読むと、こうしたユニットバスは現場で専用の部材を指定の手順で組み立てて設置することになっています。
従って、壁部分のみを分解しようと思っても、組み立て時の手順の逆、つまり天井から順に解体しないことにはできないようです。

今晩も風呂は使いますし、さすがに天井から解体などしていられません。
こうなると、壁の背面側(脱衣室側)から切って確認するしかなさそうです。
そこで、壁内に配管する前提で開口範囲を罫書きます。

ジグソーを使って切断。

切断後の写真を撮り忘れていたため、上写真は少し後のものになります。
壁の背面側は複合素材(鋼板+発泡材)の板(厚3mm)で、ジグソーで容易に切断できました。

開口部から壁の構造を調べると下図のとおりです。

(断面図)

断熱材を取り除いて配管スペースを確保するとして奥行きは最大60mmです。
微妙なところですが、なんとか配管できるでしょう。

一方、壁の下側に目をやると、ユニットバス(防水パン)の構造部分が行く手を遮っています・・・。


(床下側から撮影)

床下から壁内にパイプを引き込むには、これに貫通孔を設ける必要がありますが、さすがに構造部分に穴をあけるのはマズいです。

これは弱りました。
何か良い方法が見つからないものかと浴室側からも確認することにし、浴槽のエプロンを外します。

浴室側を見ると、防水(浴槽)パンの一角に一段高くなっている箇所があります。
これは何用のものかと、先に入手した工事書を確認すると「配管貫通部」とあります。
つまり、ここに穴をあけて床下から浴室内にパイプを引き込めるようになっているのです。
本来は浴室暖房の配管用のようですが、ちょうどこれを使うことができます。

そこで、少し配管が複雑になりますが、この配管貫通部でパイプを浴室内に引き込んだうえ、一旦壁内に配管して水栓設置位置でパイプを取り出すことにしたいと思います。

(縦断図)

竹ボイラーの導入(35)風呂への給湯方法

昨冬、ATOウッドボイラー(暖房及び給湯の熱源)を導入しました。
昨冬は暖房部分を優先して整備したため、給湯については倉庫内の仮設給湯栓(下写真)でしか使えない状態です。

今冬からは風呂などでも使えるように主屋(古民家)へ給湯し始めたいと考えています。
ボイラー(倉庫内に設置)から主屋への配管については、今夏に散水栓などを整備するのにあわせて既にパイプ(給水管&給湯管の2条)を引き込んであります。

パイプには床下点検口において分岐箇所を設けてあります。

このため、あとは風呂などの設備に接続すればボイラーのお湯が使えるようになるのですが・・・。

ところで、風呂などではもちろん今でもお湯が使えるのですが、これは既存の配管系統(水源:上水道、熱源:ガス給湯器)から給湯されているためです。
これを新たな配管系統に切り替えることについて、ハード面では問題なくできそうです。
しかし、水源(上水道→井戸)や熱源(ガス→木質資源)が変わることからソフト面での問題が生じるように思います。
水源が上水道であれば、まさに湯水のごとく使えますが、同じ調子で井戸を使えば枯渇してしまうかもしれません。
また、熱源がガス給湯器の場合はスイッチひとつでお湯が沸きますが、ウッドボイラーでは手間を掛けて薪を焚く必要があります。
現代の便利なライフスタイルにどっぷり浸かっているなか、いきなり井戸と薪の生活に切り替えるのは無理があるのではないかと思います。
このため、当面はどちらも使えるように配管系統は完全に分けて整備しています。
風呂などの設備はさすがに二つ設けると言うわけにいきませんので、水栓(蛇口)を二つ設ける考えです。

さて、ボイラーの給湯先とする①流し台、②洗面・洗濯、③風呂のうち、今年は風呂への給湯を実現したいと思います。
風呂も、先に書いたとおり既存の水栓とは別のものを新設する考えです。
しかし、風呂はユニットバス(ノーリツ製)で水栓を二つも設けるような設計になっていないため、試行錯誤しながら進めることになりそうです。

まずは、水栓の設置場所を検討します。
既存の水栓はドアの対面の壁に設置されていますが、その近くにはスペース的に設置できそうにありません。
ドアの横の壁であれば設置スペースがあり、本管の分岐箇所からも近くて配管しやすそうです。

上図のとおり設置すれば、浴槽に直接お湯を張ることができ、吐水口の向きを変えれば洗い場でも使えます。

水栓の取り付け方法などを確認するため、資材カタログから浴室用のめぼしい水栓を選びます。

上写真のものはリクシル(INAX)社のサーモスタット付シャワーバス水栓(BF-WM145TSG)です。
希望小売価格は4万円ほどしますが、売りっぱなし(メーカー保障のみ)のネット店舗だと1万円以内で購入できそうですので、これを候補として仕様図を確認します。

上図から給水管と給湯管の配置を水平方向に200mm間隔とし、1/2BサイズのRpめねじ(水栓のPJおねじと接合)で取り出しておけば水栓を取り付けられるようです。

給水管と給湯管の取り出し位置は決まりましたが、問題はユニットバスの壁からどうやって配管を取り出すかです。
壁を横から見ると厚さがあります。

壁の中には断熱材が入っているのでしょうから、断熱材を取り除けば壁内に配管するスペースを確保できるかもしれません。
もし、壁内に配管できるのであれば、上図のとおり床下点検口内の分岐箇所から床下を配管し、壁下でパイプを立ち上げて壁内に引き込めば良さそうです。
こうすればパイプが露出することなく見栄えも良いですが、果たしてそんなに上手い具合にいくものでしょうか?