竹ボイラー導入」カテゴリーアーカイブ

竹ボイラーの導入(38)フレキパイプによる配管

前回、ユニットバス内に水栓を設置するための金具(ユニット取出し金具)を取り付けました。

今回は、このユニット取出し金具から配管し(下図で朱色線)、本管(床下点検口で分岐)と繋ぐことにします。

給水管(下図で水色)・給湯管(下図で朱色)にあわせて排水管(下図で緑色)も配管することにしており、まずは排水管から。

排水管には塩ビ管(VP13A)を用います。
少し複雑な配管形状になるため、エルボ(90°)などの役物を組み合わせ、現物あわせで寸法を決めます。

(壁内配管部)
(床下配管部)

継手を接着剤(塩ビ管用)を使って接合する前に仮組みして問題がないことを確認します。

浴室への取出し口には補強&化粧用として給水座金(SUS)を挟み込んでおきます。

給水座金とユニットバスの壁(樹脂製、t=3mm)を挟み込む形で継手(バルブソケット)を接合します。

壁の反対側(脱衣室側)も継手(エルボ)で壁を挟み込んでおり、こうして排水管を固定しています。

次に給水管と給湯管を配管します。
これらにも塩ビ管を使えると良いのですが、通常の塩ビ管(VP管)は耐熱性がないため給湯管に用いることができません。
塩ビ管にも耐熱性のあるもの(HTVP管)があるものの、形状は同じで先に排水管を配管したとおり継手箇所(漏水が生じやすい)が多く発生します。
今回は一部区間を床下に配管することになり、この区間では点検やメンテを行うことができないことから、漏水が生じやすい継手を設けたくありません。
本管と同じ架橋ポリエチレン管であれば耐熱性もあり、継手も無くせる一方、施工が難しく、今回の場所だとユニットバスを解体しないことには配管できないように思います。
こうしたことから、ステンレス製(SUS304)の蛇腹管で自在な曲げ配管が可能なフレキパイプ(13A、外径φ16)を用いることにします。

フレキパイプは巻きフレキを必要長さで切断し(チューブカッター使用)、両端をツバ出し加工します(フレキパイプ用ツバ出し工具使用)。
一般的にはこの後、配管ルートにあわせて手で曲げて配管すれば良いのですが、今回は床下や壁内に配管するためフレキパイプに断熱材(給水管:結露防止、給湯管:保温)を施す必要があります。
給水管のほうは断熱材として一般的なパイプカバーを取り付けることができます。
しかし、給湯管のほうはパイプカバーがポリエチレンフォーム製で耐熱性がないため、フレキパイプに直接取り付けることができません(耐熱性のあるパイプカバーは硬質で自在に曲げられない)。
そこで、耐熱性のある保温テープをフレキパイプに巻いたうえ、パイプカバーを取り付けることにします。

さらにパイプカバーのうえにビニールキャンバス(下写真で黒色のもの)を巻いて養生しておきます(床下や壁内で紫外線に晒されないため必要性は小)。

上写真で断熱材を取り付けていない範囲は浴室内になるところです。

断熱材を施したフレキパイプを壁内に配管します。

続いて、浴室内を配管。

浴室内は万が一漏水しても影響は小さいため、ここに継手(ニップル)を1箇所設けています(点検やメンテを考慮)。

そして、床下に配管し、本管(チーズで分岐)と繋げば配管完了です


ところで、このブログはレンタルサーバにWordPress(CMS)をインストールして運営しています。
このWordPressの大幅なバージョンアップ(Ver.5.0)が先日あったのですが、これによって記事の投稿画面(エディタ)が「Gutenberg」と呼ばれる新しいものに置き換えられました。
慣れの問題でしょうが、これがなんとも使いにくく、四苦八苦・・・。
それで、記事の投稿頻度が落ちているような状況です。
また、WordPress自体の動作も遅くなっているような感じで、これを機会に思い切ってサーバを移行(PHPモジュールモードが使えるところ)しようとも考えています。
このため、一時的に本ブログが無くなるときがあるかもしれません(ドメインも移行するため、移行後もアドレスに変更はありません)。

竹ボイラーの導入(37)ユニット取出し金具と補強板

前回、ユニットバスの壁の構造を実際に確認し、その結果を踏まえて下図のとおり配管することにしました。

壁内に配管し、それを浴室側に取り出したところに水栓を取り付けます。
以前、仮設の水栓を設置したときは下写真のとおりソケットを利用して取り付けました。

この方法だと安価(数百円)にできるため良いのですが、ユニットバスの場合、壁板が薄い(3mm)ことや配管スペースに制約(最大60mm)があることから、この方法は使えません。
そこで、何か良い方法がないものかと水道資材のカタログを見るとユニット取出し金具なるものが掲載されており、それを使うと良さげです。
このユニット取出し金具には固定用のナットが付いており、それを締めて壁板を挟み込むことで固定させるわけです。

壁の挟み込み厚さや管用ねじの種類によって幾種類かあり、今回は次のものを購入(2個で約3,500円と高価)。

  • 挟み込み厚さ:最大13mm(壁材厚3mm)
  • 水栓側ねじ:1/2Rpめねじ(これに繋ぐ水栓は1/2PJおねじ)
  • ハイプ側ネジ:1/2Gおねじ(これに繋ぐフレキパイプは1/2Gめねじ)

このユニット取出し金具を、前回調べた壁の断面図に書き加えると下図のとおりになります。

配管スペースは壁の厚さから最大60mmなのに対してギリギリ収まります。
しかし、パイプには断熱材を施す予定で、そうすると浴室ドアのほうへはみ出してドアの開閉ができなくなってしまいます・・・。
一方、ユニット取出し金具で挟み込む壁板(化粧材、合成樹脂製)の厚さは3mmしかないため、水栓に力が加われば壁板が割れるおそれがあります。

そこで、下図のとおり壁板の前(浴室側)に厚さが5mm程度の板を取り付け、壁板を補強するとともに、ドアとのクリアランスも確保することにします。

この補強板は浴室内に取り付けるため耐水性が求められます。
また、入浴時に触れることを考えると樹脂製にするのが良さそうです。
このような樹脂板として塩ビ板やアクリル板、PET板が思い浮かびますが、今回はPET板を使うことにします(特に理由はなく、初めてのPET板を扱ってみたかっただけです。価格はいずれも大きく異なりません)。

通販サイト(Monotaro)で裁断サイズ(5.0×300×100)を指定して購入(約800円)。
PET板もホームセンターで購入できますが、欲しいサイズに限って在庫が無かったりするもので、その点、通販サイトは助かります。

上写真で赤みがかかっているのは保護用フィルムの色で、実際には無色透明です。

この補強板にユニット取出し金具を通す穴(φ22mm)を200mm間隔であけます(ドリル+ホールソー使用)。

浴室内に取り付けますので、角を面取りしておきます。

面取りにはMonotaroサイトのレビュー欄を参考にしてカンナ(替え刃式)を使ったところ上手い具合にできました。

補強板にあけた穴と同じ寸法(φ22mm)・間隔(@200mm)で、ユニットバスの壁板(化粧材)にも穿孔することになりますが、これはやり直しがききません。
図面を描いて間違いがないか再確認します。

上図で朱色が給湯管、水色が給水管になります。
これらを配管するのにあわせて排水管(上図で緑色)も設置しておきたいと考えています。

上図の位置に穿孔(6箇所、ドリル+ホールソー使用)。

(浴室側)
(脱衣室側)

先に準備した補強板を当て、ユニット取出し金具で壁板とともに挟み込む形で取り付けます。

(浴室側)

(脱衣室側)