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雨水対策(17)雨樋掃除器③使用

前回、雨樋掃除器を作製しました。

早速、使ってみることにしますが、その前に里山側からせり出してきているグミの木が邪魔になりそうですので剪定しておきます。

剪定完了。

剪定した枝葉は畑のマルチ材として活用するため、いつもは鉈を使ってバラしています。
ただ、グミの木はトゲがあるため厄介です。
そこで、ガーデンシュレッダー(ギア式)の登場です。

ちなみに、このギア式のガーデンシュレッダーを使うと、枝払いした竹の枝葉も細かく粉砕することができます。
竹の稈はボイラーの燃料として使い始めていますが、今後は枝葉についても畑のマルチ材などとして使っていきたいと考えています。

余談はさておき、準備が整ったことから雨樋掃除器をセットしてコンプレッサーを始動。

上写真は竿の先端に取り付けた金具を雨樋(軒樋)に引っ掛けてあり、この状態で自立しています。
同様に軒樋をレール代わりにして移動させることができます。
そして、移動させながらエアーを噴射させて軒樋に堆積している枯葉を吹き飛ばしていきます。

1往復させて掃除した後、二連梯子を登って軒樋の状態を確認します。

見事に枯葉が無くなっています。

底にこびり付いている土はさすがに残っていますが、このように雨水がスムーズに流れる状態にしておけば、今度は雨水が土を洗い流してくれることでしょう。

雨樋から溢れ出た雨水は土を削り、斜面をも崩壊させてしまいますが、適切な管理さえ怠らなければプラスの作用を及ぼすのかもしれません(そもそも建物自体がなければ、斜面が崩壊するおそれもなく、面倒な管理も必要ないのですが・・・)。

雨樋掃除器による掃除の効果のほどをBefore&Afterの写真で示します。

<Before>

(枯葉防止ネットの撤去後)

<After>

思っていた以上の威力だと感じています。
この雨樋掃除が効を奏し、その後に台風(20号、21号)が襲来した際にも雨樋から雨水が溢れることはありませんでした。
一昨年の今頃は雨樋から雨水が溢れるのを眺めるしかなく、昨年になって排水経路の変更や枯葉防止ネットを設置するも効果は限定的でした。
こうしたこともあって、降雨のごとに雨樋が順調に機能している様を見ると感慨深いものがあります。
もちろん、この状態を維持するためには定期的な掃除が不可欠ですが、雨樋掃除器を使うことで安全に作業できるのが何よりだと思っています。

我が家のように2階建ての建物が山に隣接していて、雨樋の掃除に苦慮している方がみえると思います。
今回作製した雨樋掃除器がひょっとすると助力になるケースがあるかもしれません。
市販されているものではありませんので自作していただく必要がありますが、参考として材料と費用を掲載しておきます。

私自身、エアーコンプレッサーを所有しているため、上記にはコンプレッサーやエアホース、エアーダスターガンは含まれていません。
雨樋掃除器は上記のとおり2,500円で作製できますが、これよりもコンプレッサーのほうが高価(家庭用のものでも2万円程度)ですので、作製はコンプレッサーを所有していることが前提になりそうです。

ところで、昨年に設置した枯葉防止ネットは全て撤去しましたが、捨てるのは勿体無いです。
そこで、20cmの長さで切って集水器の目皿として活用することにします。

これにより縦樋が詰まることは無くなりますが、一方で障害物を設置しているようなもので、果たして吉と出るか凶と出るか?
いずれにせよ、定期的な点検と枯葉の除去は欠かせません。

雨水対策(16)雨樋掃除器②作製

前回、2階の雨樋(軒樋)に溜まる枯葉対策として、コンプレッサーの圧縮空気で吹き飛ばす方策を検討しました。

もちろん、こうした器具は市販されていませんので自作せざるを得ません。
まずは竿の先端に取り付ける金具から作っていきます。

金具は、加工のしやすさと取り付け先の竿(アルミパイプ)との関係(ガルバニック腐食)からアルミ板を用います。

アルミ板(1.0t×100×300)に上図を罫書きます。

加工(ジグソーとドリルを使用)。

この板状の金具を円筒のアルミパイプに取り付けるのですが、板と円筒をどうやって取り付けるのか?
いくつか方法がありそうですが、今回はアルミパイプの先端を板状に潰して取り付けることにします。

金具(アルミ製)とパイプ(アルミ製)をブラインドリベット(アルミ製)で接合(ハンドリベッターを使用)。

アルミのリベットとは言え、手元にあったものは普及品のためシャフトはスチールでした・・・(オールアルミの製品もあり)。

竿の長さは5mとしていますが、ホームセンターで販売されているアルミパイプの長さは4m・2m・1mです。
このため、2本(4m+1m)を継ぐ必要があります。
アルミパイプの内径23mm(=25mm−肉厚1mm×2)から、呼び16mmの塩ビ管(外径22mm)を内ジョイントとして使って継ぐことにします。

アルミパイプとジョイントとの間に1mmの隙間がありますので、アルミパイプにタッピングをねじ込んでジョイントを固定しています。
アルミパイプの肉厚(1mm)がもう少しあれば、ちゃんとネジ立てして繰り返し脱着できるようにしたいところです。

次にエアホース(外径φ10mm、内径φ7mm)を取り付けます。

竿(アルミパイプ)の側面に穴をあけ、パイプ内にエアホースを通すようにしています。
また、エアホースの先端にはL型の樹脂製ニップルを取り付けて吐出口としています。

この吐出口から圧縮空気(エアー)を吐出させて雨樋(軒樋)に溜まった枯葉を吹き飛ばす考えです。
しかし、コンプレッサーから送られるエアーを単に流し続けるだけでは、効果的に枯葉を吹き飛ばせそうにありません。
そこで、エアホースの中間(竿を保持する周辺)にバルブを設け、これを開閉することでエアーの吐出を操作することにします。

ただ、一般的なバルブ(ボール弁)では、手早く開閉して瞬間的に大量のエアーを吹き付けることは難しそうです。
その点、清掃に用いられるエアーダスターガンはピストル状にして容易に操作できるようになっています。
これを流用できないものかと手持ちのエアーダスターガン(安物)を確認すると、本体とノズルが1/8in.の平行ネジ(G)で接合されており脱着可能です。

このノズルの代わりに上写真のとおり部品を組み合わせてエアホースを接続することにします。
部品を組み合わせるのは、エアホース側のホースジョイントが1/4in.のものしか市販されておらず、1/8in.と1/4in.の異径ニップルを間に挟む必要があるためです。

ちなみに、こうした部品の規格(管用ネジ)はエアー配管に固有のものではなく、水道管やガス管なども基本的に同じになっています。
この辺りのことは昨年、ボイラー(ATOウッドボイラー)を導入する際に理解せざるを得なかったのですが、それが役立ちました。

エアホースに接続。

雨樋掃除器の完成です。

<続きます>