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井戸の再生(42)立水栓の自作①

前回、踏み石の切断と流し(天然石)の移設を行ないました(石材屋さんに依頼)。

踏み石を長手方向に切断
流しを前方に移動

流しを移設したことにより上写真で流しの右側(井戸の前)に立水栓を設置するスペースができました。
また、近くに庭木の根があるため試掘して確認したところ、根の下を通す形で立水栓までパイプを敷設できることがわかりました。

今春、パイプとともに立水栓も設置することにし、まずは立水栓について検討します。
立水栓は市販されていますがオシャレなものは高価ですし、そもそも今回の流し(水盤)まで届くような吐水パイプが長いのものはないかと思います。
そこで、安価な塩ビ管などを使って自作することにして下図のものを考えました。

塩ビ管(VP13A)の途中にストレート形止水栓(1,000円程度)を入れ、これで立水栓の開閉操作を行う考えです。
塩ビ管だけでは自立しないためメッキパイプ(φ25.4mm)で支え、この下部にコンクリート基礎を設けます。
これで立水栓としての用は足りるのものの、パイプが剥き出しでは味気ないため太い竹で全体をカバーしたいと思っています(塩ビ管の紫外線対策にもなります)。

基礎はコンクリートですが、型枠を作る手間を省くため廃材の塩ビ管(VU150A)を型枠がわりに使うことにし、所定の寸法で切断。

今回、塩ビ管の切断には上写真に写っているようにレシプロソーを使用しました。
レシプロソーには、切れ味が悪くなったゼットソーの鋸刃(孟宗竹の枝払いに使用したパイプソー)を装着しています。
普通だと装着できないのですが、ゼットソーの鋸刃をレシプロソーに装着できるようにするアタッチメントが市販されているのです(下写真で朱色丸印)。

手鋸だとストレスが溜まる切れ味の悪い鋸刃でも、レシプロソーに装着すればまだまだ使えます。

型枠(VU150A)に給水管(VP13A:外径18mm)を通す穴をホールソー(φ20mm)で穿孔します。

次に本体の給水管について下写真の管材を組み合わせて配管します。

止水栓(ストレート形)までは塩ビ管ですが、その先については柔軟性を持たせたいため散水ホースを使っています。

各管材を接合。

続いて、給水管を支えるメッキパイプ(φ25.4mm)を加工します。

メッキパイプのように肉厚があるものでも(2mm)パイプカッターで綺麗に切断できます。

止水栓の継ぎ手の一方(受け口側)が出っ張っているため、メッキパイプに穴をあけて座りが良くなるようにしておきます。

クイックタイを使って給水管を支柱(メッキパイプ)に固定します。

さらにビニールテープでグルグル巻きにしておきます(塩ビ管×ビニールテープは問題なし。ポリエチレン管×ビニールテープは不可)。

これを下写真のように基礎用の型枠(VU150A)に入れてコンクリートを打つことになります。

ただ、問題はコンクリートの打設や養生中にどうやって支柱を立てておくかです。
ちょうど、支柱のメッキパイプ(φ25.4m)の内径(23mm)が塩ビ管(VP16A)の外径(22mm)より僅かに大きいため、塩ビ管(VP16A)を下写真のとおり合板に固定しておき、コンクリート打設時はここにメッキパイプを立てるようにします。

コンクリートを打つ準備が整いました。

コンクリートを少量練って型枠内に打設します。

しばらく養生して固まるのを待ちます。

井戸の再生(41)散水栓とホースリール

先般、井戸の配管を延伸したことにより、手水鉢(3年前に外便所跡地に整備)でも井戸水を使えるようになりました。

この手水鉢へは地面に設けた散水栓にホースを繋いで水を送っています(ホースは竹の筧の中に通してあります)。

せっかく散水栓があるのに、手水鉢への給水に使うだけでは勿体ないように感じます。
散水栓にホースリールを繋げば、芝庭の水やりやガーデンニングにも井戸水を使えるようになります。
自動車の洗車も、これまではガソリンスタンドで洗車機にかけていましたが、散水栓とホースリールにより自宅でも洗車しやすくなりそうです。

と言うことで、倉庫内で埃まみれになっていたホースリールを引っ張り出してきました。

屋内保管のためホース自体に問題はなさそうですが、ノズルのほうが劣化しているのか通水するとノズルの根元付近から漏水します。
ノズルだけでも市販されていますので(500円程度)、新しいもの(上写真で黄緑色のほう)を購入して付け替えました。

反対の蛇口側については、蛇口に繋ぐためのコネクタがホースリールに付属しており、それを下写真のように散水栓に取り付けられます。

離脱防止用のネジもありますが、水圧がかかったり引っ張ったりすれば外れてしまいそうな感じです。

ところで、散水栓はどのメーカーのものでも先端にホースを直接繋ぐためのカップリング(継手、下写真で左側)が付いています。

このカップリングは散水栓本体と管(クダ)用ネジで接合されており、取り外すことができます。
そこで、このネジの仕様を調べてみると、1/2in.サイズの平行ネジ(G)です。
と言うことは、このカップリングの代わりに、同じネジ(G1/2)を有する蛇口ニップルを直接、取り付けられることになります。

そこで、蛇口ニップル(上写真で右側、ホームセンターで100円程度)も購入し、散水栓本体に直接取り付けることにします。

散水栓と蛇口ニップルとは管用ネジで接合されていますので、これなら水圧や外圧がかかっても外れることはありませんし、見た目もスッキリしました。

この蛇口ニップルがあることで、ホース側のコネクタとワンタッチで繋げられるようになります。

手水鉢用のホースにもコネクタ(ホームセンターで100円程度)を購入して取り付けておきました。
こうしておけば、手水鉢とホースリールとの切り替えが容易に行え、さらに井戸水を活用できそうです。