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倉庫の整理(11)電気引き込み③照明器具設置

前回、倉庫内の配線を行いました。

スイッチやコンセントは設置できたものの、肝心の照明器具をまだ設置していません。
照明器具については先般まで主屋で使われていたもの(下写真。丸形蛍光灯30型×2)を再利用する考えです。

この照明器具を下写真のように倉庫の中央付近に設置するとともに、前回設置したジョイントボックスまで配線することにします。

照明器具やケーブルを倉庫の構造材であるH形鋼に対して取り付けることになりますが、問題はH鋼が重量鉄骨であることです。
前回、ジョイントボック等を取り付けたリップ溝形鋼(下写真)のような軽量鉄骨であれば、タッピングでビス留めすれば良いですが、肉厚の重量鉄骨にタッピングするのは大変ですし、そもそも構造材に穴をあけて良いものなのか??

どうしたものかと思ってネットで調べたところ、重量鉄骨に対してパイプやケーブル等を支持する専用金具(下写真で朱色矢印)があることを発見。
こうした金具はネグロス電工と言うメーカーの独擅場のようで、メーカーのカタログを閲覧すると、ありとあらゆる金具が揃っていてビックリします。
しかも、代表的なものはホームセンターに普通に売っており(私が知らなかっただけです)、パイラック(ネグロス PH1S、約50円/個)を2個買ってきました。

このパイラックと引掛シーリング(ボディ)、ヒートン(照明器具を吊る)及び板材を下写真のとおり組みます。

パイラックはU字形をしています。
その溝にH鋼のフランジ部を差し込み、付属のネジを締め付けることで固定する仕組みになっています。

H鋼に取り付け。

単純な構造の金具ですが、しっかりと固定できます。

上写真のようにパイラックを使用した場合の許容荷重は80kgf(=40kgf/個×2個)で、照明器具を取り付けるには十分です。
この金具を利用すれば重量鉄骨に対して色んなものを取りつけられそうです。

続いてケーブル(VVF1.6×2C)をジョイントボックスまで配線します。

ケーブルはH鋼のフランジ上に這わせる形になりますが、ケーブルをフランジに固定するための金具もちゃんとネグロス電工の商品ラインナップにあり(上・下写真で朱色矢印。FVラック LF5、約40円/個)、それを使っています(安価で便利な金具があるものです)。

照明器具を取り付けて(引掛シーリング)、照明部分の完成です(照明器具のプラ製シェードは和風で倉庫に馴染まなかったため取り外しました)。

これで倉庫内の作業は全て完了しましたが、ケーブルはまだ分電盤と繋がっていません。
一旦、分電盤のブレーカ(専用線)を切ったうえ、前々回に設置した天井点検口でケーブルどうしを接続します。

ケーブルどうしを接続したところにはジョイントボックス(ナイスハットを使用)を設けておきます。

これで全ての配線が完了。
早速、ブレーカを入れたいところですが、屋外や鉄骨に配線していることからも念のためメガーを使って絶縁抵抗を測定しておきます。

問題なし(>0.1MΩ)。
ブレーカをON、そして、照明器具のスイッチをONにすると無事点灯しました!

照明器具は30型の丸形蛍光灯2個のもので、広い倉庫に対して暗いのではないかと思っていましたが十分です。

コンセントのほうも、井戸ポンプのプラグを挿して問題なし。

これまで延長コードを使っていたのに比べて安全になりましたし、見た目もスッキリしました。

これらの電気工事を行ったのは実際には今年3月のことです。
元々電気が来ていなかったこともあって、3ヶ月経った今でもスイッチを入れて電気が点くと感動を覚えます。
今回の電気工事は意外にも満足度の高いものになりました(^_^)

倉庫の整理(10)電気引き込み②倉庫内の配線

倉庫に電気を引き込むべく、前回、主屋・倉庫間の配線を行いました(下図で朱色点線)。

上図とは左右逆

これにより下写真のとおり倉庫内にケーブル(VVF2.0×2C)が引き込まれた状態になっていますので、今回はこれに接続する形で倉庫内の配線を行うことにします。

倉庫には照明器具1箇所と、それを操作するスイッチ及びコンセントを設置したいと考えています。
スイッチは倉庫に入ってすぐのところ、かつ操作しやすい高さ(1.2m程度)に設け、その下方にコンセント(井戸ポンプ等の電源用)を設けると良さそうです。

倉庫の出入り口は2箇所(下図で「引き戸」及び「開き戸」)ありますので、その2箇所から照明器具を点滅できるよう下図のとおり配線することにします。

配線は3路回路(1箇所の照明器具を2箇所のスイッチから操作)で少し複雑になるため、一応、複線図を描いて確認します。

机上はOKとして、問題は実作業です。
倉庫は鉄骨造りのため、ケーブルの敷設やスイッチボックスの設置など、木造の主屋と同じようにはいきません。
こうしたところで私のように資格はあっても実務経験がない者は行き詰まってしまうのですが、ちょうどガレージ(下写真)も鉄骨造りで、そちらは電気が引き込まれていますので(電気工事屋さんが施工)、それを真似することにしましょう。

ケーブルは基本的に胴縁の(リップ)溝形鋼の中に配線してあります。
溝形鋼の中に配線できない(ケーブルが露出する)ところは塩ビ管(VE管)を配管し、その中にケーブルを収めるようにしてあります。
ジョイントボックスやスイッチボックスは露出タイプのもので、VE管に接続できるようになっています。
これらの配管部材をホームセンターで探すと普通に売っており、どうも一般的なもののようです。
下記を購入(計2,000円程度)。

  • VE管(VE16):4m
  • VE管用片サドル:6個
  • 露出用丸型ボックス(VE16、3方出):2個
  • 露出用スイッチボックス(VE16、2方出:スイッチ用):2個
  • 露出用スイッチボックス(VE16、1方出:コンセント用):2個

配管します(溝形鋼に対してタッピングでビス留め)。

配管内にケーブルを収め、スイッチ及びコンセントと結線。

上写真のスイッチで、この下にコンセントがあるため差込形電線コネクタ(クイックロック)を使ってケーブルをコンセントまで延長しています。

コンセントは2個+アースターミナル(接地線の配線は将来計画)の組み合わせにしました。

カバー等を取り付けて配管部の配線完了(下写真は開き戸側)。

続いて、2箇所のジョイントボックス間について、溝形鋼の中にケーブルを配線したうえジョイントボックスでケーブルどうしを接続。

下写真は引き戸側のジョイントボックスですが、将来的に幹線のケーブルを延長できるように差込形電線コネクタの接続口に空きを設けています。

ジョイントボックスに蓋を取り付け、とりあえず倉庫内の配線ができました(下写真は引き戸側)。