月別アーカイブ: 2020年6月

庭の整備(62)敷石の据え付け(踏み石を再利用)

前回、立水栓の設置と、それから伸ばす形でパイプ(塩ビ管)を敷設しました。

ところで、上写真のとおり配管を立ち上げたところ(井戸ポンプを接続予定)で塩ビ管が露出した状態になっています。
いずれ井戸ポンプを設置すればちゃんと保護するつもりですが、それまでの間、紫外線劣化を防ぐため何らかの形で養生しておいたほうが良さそうです。
と言うことで、竹の節をくりぬいて被せておきます。

塩ビ管は合成樹脂製ですが、合成樹脂は竹製品を駆逐した経緯があります。
こうしたこともあって合成樹脂と竹は相容れない存在のように扱われることが多いですが、案外相性が良いのかもしれません。

さて、配管関係についてはとりあえず芝張りに支障になるところはできたことから今春はここまでとして、次に通路部の敷石(下図で朱色)を施工することにします。

敷石は、以前のブログ記事に書いたとおり米蔵に使われていた踏み石を再利用することにし、既に昨年中に石材屋さんに加工(長手方向に挽き割り)してもらってあります。

石材屋さんに頼む際、「切断面は裏にして使うため荒れた状態で構わない」と言ってお願いしたのですが、上写真のとおり綺麗な鏡面に仕上がっています。
せっかくなので、この切断面を表にして使うことにします。
このほうが周囲に並べるゴロタ石とコントラストが大きくなって面白そうです。

施工に先立ち計画ラインに水糸を張ります(縦段勾配は下写真で上側にある排水溝に向かって僅かに下げています)。
また、敷石を据え付け箇所の横に仮置きして並びの状態を確認します。

敷石の直線が出ている面を外側に向けるようにしていますが、こうすると通路の輪郭がスッキリして良い感じになりそうです。

敷石を据え付けるには地面を15cm程度掘らなければなりませんが、砂利敷きのため締め固まって容易に掘り起こせません。
そこで、電動ハンマーを使って表層部をくずしておきます。

この電動ハンマーは4年ほど前に土間コンをハツるのに入手した中古品です。
入手時は電動ハンマーなんて持っていても使う機会がないだろうと思っていたのですが、予想外に活用しています。

これでスコップでも掘りやすくなりましたので、敷石のサイズより幾分大きく掘ります。
掘り起こした砂利混じりの土は、フルイにかけ、砂利の部分を敷石の基礎として使います。

フルイの目を通った土の部分は、後で芝を張る際に目土として使うことにします。

敷石の側面を水糸にあわせて据え付けます。

敷石の天端高は、芝刈りを考慮して地面(水糸高さ)と面一にします。

敷石の周りを埋め戻して1個目の完了です。

同様にして2個目に取りかかります。
ところが、地面を掘っていると浅いところから庭木(カイヅカイブキ)の根が出てきました・・・(下写真で緑色破線)。

根が横断していることは分かっていたのですが、まさかこんなに浅い位置にあるとは思っていませんでした。
根は手首ほどの太さのものが2本と、それよりやや細い1本で、いずれも敷石の支障になります。

根を切って除去する手もありますが、ここは樹木を優先して敷石の配置を見直すことにします。
一旦作業を中断して配置を再検討。
結果、下図のとおり変更することにします(細めの根1本はすぐ先までしかっていないため切り詰めます)。

これにより先に据え付けた1個目の敷石の位置も変わり、一からやり直しになりますが仕方ありません。
事前調査がいかに大切かと言うことが身に沁みます・・・。

また、配置の変更に伴い敷石の1個を短手方向に2等分することになります。
長手方向の切断は自分では無理でも短手方向であれば可能です。
まずは、ディスクグラインダー(ダイヤモンドホイール装着)を使って外周に切り込みをいれます。

切り込みにタガネを打ち込めば中心部もうまく割れてくれます。

改めて敷石を据え付けます。

いずれは敷石に囲まれた部分にゴロタ石を並べて石畳にするつもりですが、輪郭のところに敷石があるだけでもスッキリした印象になりました。
ゴロタ石については100個近く必要になるかと思います。
踏み石を再利用したことでゴロタ石の必要数が2/3程度に減ったとは言うものの、適当な大きさで、かつ平らな面をもつゴロタ石をたくさん集めるには時間がかかりそうです。

井戸の再生(44)立水栓設置と配管

前回で立水栓が完成しました。

参考として立水栓の作製に使った材料と要した費用を下表にまとめておきます。

材料はどれもホームセンターで入手できる一般的なものです。
費用については、安物の立水栓でも5,000円程度はすることから安価に抑えられたのではないかと思います。

立水栓が完成したことから予定の場所(下写真で朱色丸印)に設置することにして地面を掘ります。

深さは基礎コンクリートの天端が少し(1cm程度)地面から出るようにします。

こうした柱状のものは傾いていると変な感じがしますので、2方向から水平器で確認しながら据え付けます。

次に、立水栓から上流に向けて配管していきます。
配管ルートは下図のとおりですが、とりあえず芝張りができるように今春は朱色線の区間を施工することにします。

ところで、ブログでは一連の作業をまとめて書いていますが、実際には時間があいたときに少しずつ進めています。
この日は、とりあえず立水栓周りの埋め戻しができるだけ配管することにし(下写真で朱色点線)、その区間を掘ります(分割して施工すると継ぎ手箇所が多くなるため、本来は一度に施工するほうが良いです)。

塩ビ管(VP13A)を敷設。

配管自体は直管とエルボ等の役物を専用の接着剤(溶剤系)で繋いでいくだけで容易な一方、厄介なのは上写真のような樹木の根などの支障物です。
手戻りにならないためにも、ある程度の延長を掘ってから敷設するようにするのが良いと思います。

埋め戻しの際、パイプ周りは砂等を使ってパイプを保護するものとされていますので(施工要領)、掘削した土をフルイにかけ、それで埋め戻します(こうすれば砂を買ってくる必要がなくなりますし、土砂採取から山林を守る小さな一歩にも)。

あとはフルイに残ったもので埋め戻します。

縁石と苔の植栽も復旧しておきます。
今日の作業はここまでとして、パイプ内に雨水が入らないようにパイプ先端にキャップを取り付けて養生しておきました。

今回設置した立水栓を見ると、吐水パイプ(竹)の先端がもう少し低くなるようにしたほうが良さそうな感じです。

流し(水盤)に落ちた水は排水孔を通って(上写真で水色矢印)流出されるようになっています(移設時に石材屋さんが調整)。
排水は、今のところ排水路(3、4年前に整備した土水路)に流す考えですが、睡蓮鉢に入るようにして、ここでもハスやメダカを育てるようにしても面白そうです。

翌週末、引き続き配管していくことにして地面を掘ります(勾配はレベル)。

上写真で手前側に分岐箇所(チーズ)を設けていますが、これは将来的に、ここから配管を延長して芝庭にスプリンクラーをつけたいと考えているからです。
スプリンクラーは芝生への水やりが主目的ではなく、酷暑の夕方に散水して打ち水効果を得ようと言う思惑です。
分岐に要する材料費は100円もしない一方、後で追加しようとすると手間がかかりますので前もって分岐させておくことにしたのです。

塩ビ管(VP13A)を敷設します。

井戸の汲み上げポンプの設置もまだ先のことですが、分岐箇所(チーズ)を設けて地上部までパイプを出しておくことにします。

井戸ポンプへの立ち上がり部は、チーズ(T字管)を本管に対して斜め45°の角度で接合します(塩ビ管のエルボは90°と45°の設定しかないため、選択肢はいずれかの角度だけです)。

埋め戻します。

配管については今春はここまでとします。

立水栓は設置したものの、そこから水は出ないのです・・・。
井戸ポンプの設置は来年以降になるとしても、もうひとつの井戸の配管が近くまできているため、冷たい水が恋しくなる夏にそこまで配管を延長して立水栓や流しを使えるようにするかもしれません。