耕作放棄地の再生(36)イノシシの出没とクヌギの植樹

前回、水田(休耕地)の南側に隣接する山林にスギとカシを植樹しました。

一方、水田を挟んで反対側(北側)の山林(下写真)についても昨シーズンから植樹を行っています。

こちらは南向きの斜面で日当たりが良いことから昨シーズンにクヌギ(陽樹)の苗木を植え付けました。
クヌギの苗木はドングリ(自宅裏の里山で拾ったもの)を実生させたものです。

苗木のうち昨シーズンの時点では、まだ植樹するには小さかったものも大きく育っています(葉が枯れているのはクヌギが落葉樹のため)。

大きくなって竹ポットでは窮屈な感じです。

竹ポットが持ち上がらないため、底からスコップで掘り上げてみると・・・

根が竹ポットの底(竹の節)を突き抜いて伸びています。
この苗木は元々は畑に播種し、その1年後に植樹しやすいように竹ポットに移植ました。
その際に直根を切っているため細根が発達しているのが分かります。
市販の苗木は細根を発達させるため敢えて途中で直根を切っているようです(今回はたまたまそうなっただけです)。

植樹するため山に持っていき、昨シーズンに植え付けたものに並べて比べてみます。

昨シーズンに植え付けたものは倍近くの大きさにまで育っていることが分かります。

一方、同じく昨シーズンに植え付けたものでも下写真のものは小さく、枯れているようにも見えます。

雑木や蔓草に覆われて日当たりが悪かったのかもしれません。

この近くに新たに植え付けることにして適当な場所を探していると、ちょうど良い深さに掘られた穴を発見!

実はこの地域には2年ほど前からイノシシが出没するようになっており、この穴はおそらくイノシシがタケノコかミミズを探すために掘ったものだと思います。
イノシシと言えば、3年ほど前に隣町に出没するようになったと聞いていたのですが、それがアッという間にわが町にまで侵出してきました。
このブログに掲載している写真からは山奥のようにも見えますが、実際には水田地帯に点在する里山で、隣接して大規模な新興住宅地や、広いキャンパスを有する大学もあります。
一方、里山は荒廃し、耕作放棄地も増える一方ですので、イノシシにとっては楽園になりつつあるのでしょう。

ヌタ場としているのでしょうか、田面にもイノシシの形跡があります。

この地域で現在、耕作されている方は主に私の父の世代ですが、既に70代半ばを越えつつあるうえ、さらにイノシシまで出るようになったことで、今後、一気に耕作放棄地が増えるのではないかと思っています。
そうなると以前の我が家の土地がそうであったようにノイバラなどが生い茂り、人を侵入を拒む荒地(イノシシ天国!?)が広がるようになるはずです。
こうした先行きに対し現実的な方策として、ここの田圃は元の山に戻すのが良いのではないかと考え始めています。
はるか昔、この近くに郡司が置かれていたと聞きますので、この田圃も奈良・平安時代には開墾されていたのかもしれません。
千年以上に渡って大切にされてきたものが、急激な時代の変化により失われることにやるせなさを感じますが、一個人にできることには限りがあります。
将来的に山に戻すと言っても、一度人間の手が入ったものを放置すれば混乱して荒地化するばかりであることは、これまでの経験から痛感しています。
山に戻すにも、一定のところまでは人間の関与(植樹や下草刈りなど)が必要なのでしょう。

話しが脱線してしまいましたが、植樹はこうした考えもあって行っています。
イノシシが掘った穴を利用してクヌギの苗木を植え付けます。

別の場所にもう1本植え付けます。

この斜面は萌芽更新させている樹木もありますので、とりあえず今シーズン植樹するのはクヌギ2本(下写真で朱色輪郭線の丸印)とします。

ここの作業は、とりあえずこれで完了。
次は5月上旬の草刈りです(山に戻せば、不毛な草刈りからも解放されることになります)。

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