耕作放棄地の再生(34)かかり木の処理

前回、水田(休耕地)への進入路を再生すべく、跡地に生えている樹木(アカメガシワ)を伐採し始めました。
ところが、安易に伐ったところ、かかり木(倒れる途中で近くに木に引っかかる)になってしまいました。

谷側が開けているため本来は伐倒しやすい条件なのですが、谷側の斜面に昨シーズン、スギを植林してあり、あわよくばそれらを避けようと受け口の向きを気持ちズラしたのが良くなかったです。
結局、かかり木になり、それを処理するのに危険な仕事が増えてしまうと言う悪い見本の典型になってしまいました・・・。

かかり木の処理は大変危険です。
私のような素人は、こうした場合に焦って、かかられているほうの木(下写真で朱色矢印)を伐倒したくなるものですが、木の下敷きになる恐れがあり「絶対禁止」です。

<以下、素人考えによるもので安全の保証は全くありません。重大な事故に繋がるおそれのあることにご留意ください。>

一番安全なのは、かかり木の根元をかかられた木と逆方向に引く方法です。
そこで、ロープと、それを牽引するローププーラーを準備してセットします。
本当は写真手前側に引きたいところですが、手前側にアンカーをとるとロープが世古道を横切ってしまうため、右側にあるハゼの木をアンカーにしています。

ロープを牽引してかかり木を引き寄せるごとに、倒れている角度が小さくなり、安全かつコントロールしやすくなります。
そして、枝の一つが外れましたので、邪魔にならないように切り落とします。

さらに引き寄せて幹が水平に倒れた状態になったため、他の木にかかっている枝を切断します(枝に作用している力に注意)。

なんとか無事、伐倒完了。
あとは、いつも通りに造材(今回は薪用に玉切り)します。

進入路の奥に向け、さらにもう1本のアカメガシワ(下写真で朱色矢印)を伐採。

薪用に玉切りしたものは軽トラに積んで持ち帰ります。
今回伐採したアカメガシワ2本で軽トラに1.5車弱です(下写真は一部)。

自宅に持ち帰ったら薪割りです。
アカメガシワは柔らかいため薪割りも捗ります(火持ちも良くありませんが・・・)。
人力(斧だけ)でも軽トラ1車1時間程度しかかかりませんので、このように割りやすい木の場合は薪割り機を使うよりも手早いかもしれません(薪割り機を使ったことがないので、あくまでも想像)。

上写真のとおり、今シーズンはたくさんの薪が手に入りました(上写真以外にもう1山あり)。
倒木や庭木、そして里山整備に伴って得られたものですので樹種は雑多ですが、ひと冬(2年後に使用)分としては十分な量です。
時間的には、まだ進入路の整備を続けられますが、必要以上に伐採しても勿体ないため今シーズンはここまでとします。

来シーズン以降も同様に続ける予定です(上写真で朱色点線の区間)。

話しが逸れますが、伐採作業時の相棒とも言えるのがチェンソーです。
そして、チェンソーを正しく使う基本中の基本がソーチェーンの目立てです。

刃物類全般が研磨不要(要するに使い捨て)の方向にあるなか、チェンソーは丸ヤスリ1本で簡単に目立てできるのが本当に素晴らしいです(ソーチェーンも目立て不要のものがあるとか?)。

ソーチェーンの目立ても、他の研ぎと同様に「習うより慣れよ」かと思います。
私は当初、目立て用のガイド(下写真で朱色矢印)を用いて行っていたのですが、これを使うと時間がかかりますし、ガイドに沿って丸ヤスリを移動させるだけなので正直何をやっているのか意識しにくいように感じました。

このためガイドを使うことやめ、いろいろと試行錯誤するように。
そうすると、たとえ刃がちびてもちゃんと刃がつくようになり、とうとう現在装着しているものが下写真の状態になりました。

さすがに、これ以上研ぐと刃幅(特に中心側)が小さくなっていくため、これが限界(交換時期)でしょう。

横から見ると下写真のとおりです。

刃が長さ方向に短くなると、本来は丸ヤスリのサイズを指定より一段階小さいもの(φ3.5mm→φ3.0mm)に変えて横刃の角度を確保するそうですが、私はヤスリを変えずに上刃に対してやや下向きに研ぐ(フック気味)ことで角度を付けるようにしています(真似されませんように)。
ちなみに、左右の刃がほぼ均等に研げているかと思いますが、それは私が両利きで右刃の研ぎも苦手としていないためです。左利きの利点もあるものです^_^

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