月別アーカイブ: 2017年6月

雨水対策(8)枯葉防止ネット設置

菜種梅雨を前にした3月下旬に建物の雨樋を掃除しました。
特に二階建ての離れについては苦戦したものの、二連梯子を使ってなんとか掃除することができました。

このため軒から直接、雨水が落ちることがなくなり、隣接する里山の斜面崩壊を引き起こす恐れも小さくなってヤレヤレです。

しかし、安心するのも束の間、この里山では竹(マダケ)の葉が生え変わる時期(タケノコがあがる頃。竹の落葉期は春)を迎えました。
里山整備で枯れ竹を除去したことで年間を通じた落ち葉は激減しましたが、この時期の落ち葉だけはどうしようもありません。
風が吹くごとに大量の落ち葉が舞い、その一部が樋に溜まっています。

そこで本格的な梅雨を前に今年2回目の樋掃除を行うことにします。
主屋などについては難なく作業できるものの、離れ(二階建て)については手間と危険性から頻繁には行いたくない作業です・・・。

二連梯子を登って樋の状態を確認すると、前回の掃除からそれほど時が経っていないにも関わらず結構な量の落ち葉が溜まっています(前回は落ち葉が朽ちてヘドロ状になっていましたが、今回は乾燥した状態です)。

この箇所の樋掃除を軽減するため、今回、樋を掃除するのにあわせて「枯葉防止ネット」を設置することにします。
「枯葉防止ネット」は形状が異なるものが幾種類か市販されていますが、容易に設置できそうな筒状のもの(下写真)を選びました。

筒の直径はφ80mmで、軒樋(φ105mmの半筒)に中に置くようなイメージで設置することになります。
1本の長さは1.8mで、価格は900円弱です。
とりあえず里山に面する軒(西側、延長10.25m)に設置するとして、6本を入手しました。

樋を掃除しつつ、枯葉防止ネットを設置していきます。

集水器のところも横断するように設置しています(少し設置しづらいです)。

二連梯子を少しずつ移動させて設置完了。

どの程度の効果があるものでしょうか。
良好なら反対側(東側)の軒にも設置するつもりです。
それでもネット上に堆積したり、網目に詰まったりするものがあるでしょうから、なんらかの形で定期的にブロアを使って吹き飛ばしたいと思っています。
それでも数年に1回は取り外して掃除する必要があるのでしょうかね。
いずれにしてもしばらく様子をみたいと思います。

<続きます>

古民家の自然換気(2)外壁の換気口

夏季、天井に設けた換気口(採光窓兼用)を開けておけば、室内の暖かい空気が厨子二階(屋根裏)に排出されることになります。


(1F部屋側、夏季は障子窓を開)


(2F厨子側)

しかし、このままでは厨子二階に暖気がこもってしまいますので、さらに屋外へと排出するための換気口が必要になります(まあ、古民家は高気密住宅の真逆なので、数多ある隙間から排出されるのでしょうが)。

改修前の主屋の写真を確認すると、大屋根の妻面上部に換気用の開口(下写真で朱色線の囲み)があったことがわかります。

この開口には合板が張られ、塞がれた状態になっていますが、亡き父が鳥や小動物、あるいは台風時の雨が入るを防ぐために取り付けたのだと思います。

換気用に大きな開口を設けると同様の心配がありますので、改修工事において建築士さん大工さんと相談の結果、全面にシブキ板(外壁用の板)を張ってもらい、後にDIYにて換気口を設置することにしました。

ここに換気口を設けると、暖気は下図(厨子二階の平面図)及び写真のとおり排出されることになります。

外壁に取り付ける換気口は様々な種類のものが市販されていますが、一般的な丸型のガラリ(SUS)を用いることにします。
木材を使って少し凝ったものを自作するのも面白いのですが、設置箇所が東面(台風時の暴風雨が当たる)になるため実用性を重視することにします。あと価格が安価(1,000円×2個)なのも大きな決め手ですね(^_^)

設置作業は屋内側からでは高所作業となり危険ですので、屋外側(下屋の屋根上で作業可)から行うことにします。
ただ、換気口は梁や母屋(もや)を避けて設置する必要がありますが、屋外側からは梁などの位置を確認できません。
そこで屋根の断面図に梁や母屋の位置を落とし、換気口の設置位置(下図で朱色丸印、φ150×2箇所)を割り出します。

上図に従って外壁に穴(ガラリに取り付ける塩ビ管の外径φ165)を開けます。

穴が開くと、屋内側から暖い空気が出てくるのがわかります。

ガラリを取り付け、防水のため周囲をシーリング材で充填しておきます。

2箇所とも設置完了。

古民家に色がシルバーのガラリを設置すると違和感が出るのではないかとも思いましたが、遠目にはほとんど目につきません(手前の架空線=ケーブルTVのほうが目障りですね)。

屋内側の状況です。

ガラリの先に塩ビ管が取り付けてあるため、多少の雨が入ったとしても梁を濡らすことはありません(こう書くと、さも配慮が行き届いているようですが、実は大工さんに教えてもらいました)。