月別アーカイブ: 2016年9月

庭の整備(1)外便所解体

前回、雑草対策について書きました。

雑草対策(&夏の暑さ対策)として庭に芝を張りましたが、それに先立ち排水路など庭の整備を行いましたので、一連の経過を書きたいと思います。

遡ること1年前になります。
古民家の改修工事に引き続き、外便所(汲み取り式)を解体しました。
ほとんど使っていないことや、近く供用開始となる集落排水への接続(水洗化)が必要となるため、撤去することにしました。

外便所は主屋の南東に位置します。
昭和30年代に建てられたコンクリートブッロク造りです。
水洗化はされておらず、昔ながらのボットン式です(^_^)

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このようなタイプのものは今も田舎ではよくみかけます。
外装の汚れが酷いためかもしれませんが、古民家と馴染んでいないような・・・

解体は地元の解体業者さんにお願いしました。
木造だと自分でも解体できそうな規模ですが、コンクリートとなると手に負えません。
解体で発生する大量のコンクリート殻の処分にも困ります。

ところで、業者さんにコンクリート殻を処分してもらい、我が家は綺麗になって良いです。
しかし、その行き先のことを思うと複雑な気持ちになります。
もし、これらのコンクリート殻を自分の敷地内に埋めるのあれば抵抗を感じます。
現代では、このような廃棄物に限らず多くのものが、その入口や出口の先が見えなくなっています。
真ん中だけを見ていれば、便利で快適なのですが・・・

さて、長年お世話になった外便所です。
解体工事に先立ち、氏神神社の神主さんにお願いして、お清めしてもらいました。

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解体が始まりました。

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便槽(コンクリート製)は残置すると費用が安くなるということでしたが、撤去してもらいます。
(事前に清掃業者さんに汲み取りと清掃をしていただいています。)

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解体・撤去完了。

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地盤は粘性土ですね。

山土で埋め戻してもらい工事完了。

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朝から始め、夕方前には終わったそうです。
さすが手早いです。

<続きます>

雑草対策

前回、畑の草生栽培について書きました。

田舎では畑のほかにも管理すべき土地が広く、その雑草対策に苦労しています。
今回はその雑草対策について書きたいと思います。

その前に自宅周辺の環境について紹介します。

我が家は小高い丘(標高約30m)のうえにあります。
丘の下には水田(標高約10m)が広がっています。
丘のへり(河岸段丘)は緩やかな斜面で、里山(雑木や真竹の混合林)となっています。

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上図で朱色で着色したところが我が家の敷地です。

畑を含む敷地面積は約800坪(約2,500m2)です。
その約半分(1反強)が畑となっています。

また、隣接する里山は約3反(約3,000m2)の面積があります。

合計約5,500m2と、田舎でも広いほうだと思います。
(自宅に隣接していない山林や水田は含んでいません。)
昭和初期まではこの3分の1の面積(約1,900m2)だったのですが、昭和初期及び戦後直後に隣家(2戸)が都会へ出たことで現在の面積まで膨れたそうです。

さて、これだけの土地を片手間で除草するというのは現実的に不可能です。
除草剤の使用は避けたいという思いもあります。
畑は草生栽培するとしても、それ以外の土地をどうするかです。

1 徹底的な除草

除草(草取り)するところは最小限としています。
草取りは大変ということもありますが、大地の表面は植物で覆われているのが自然な状態だと思います。
動物の肌が毛で覆われているような感じでしょうか。
そう言えば、人間が毛無し猿だというのは不思議です。
大昔の祖先が雑草に対するがごとく邪魔ものとして抜いてしまったのでしょうか(^_^;

除草箇所は、建物の周囲と、玄関アプローチ及び駐車場です。

除草は基本的に除草剤を使わずに手作業で行っています。

(1)建物の周囲

建物の周囲はさすがに除草せざるをえません。
植物が生えていると湿気がたまり、建物を痛めます。
土間コンや砂利敷きにすれば除草しなくてもすみます。

昨年の主屋の改修工事で減築した箇所です。
軒下でも定期的に除草しないと雑草がはびこります。

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雨滴の跳ね返り防止のためにも砂利をひく予定ですが、まだできていません・・・
跳ね返りが少しでも減るように、応急的に古瓦を並べてあります。
(妻面で、かつ下屋に樋もありますので、雨滴はそれほど多くありません。)

(2)玄関アプローチ及び駐車場

全面砂利敷きのため、除草しています。

玄関前は特にそうですが、草丈が大きくなったり、ヤブガラシ(通称:貧乏蔓)のような蔓草が生えたりしていると空家(我が家のようなボロ屋の場合は廃墟!?)のように見えてしまうものです・・・

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玄関アプローチは砂利敷きになっていますが、昔は自然石による敷石だったそうです。
今も砂利の下に埋もれた状態ですので、いずれ再生したいと思っています。

2 他の植生による除草の軽減

畑の草生栽培と同じように、草は草でもって制するという考えです。
その草は、「苔」と「芝」です。

(1)木を植え、苔を生やす

これは現在の里山の中の様子です。

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草はあまり生えていません。
自然の状態においては、樹木や草がバランス良く共生し、草だけが旺盛に繁茂するということはないようです。
除草は、人間が木を伐り倒し開拓したことによって生じた苦役なのかもしれません。

その山を模倣したものが日本庭園ですが、庭には自然と苔が生え、雑草が生えにくくなっています。

我が家には庭が3箇所(前庭、裏庭、坪庭)ありますが、写真は前庭です。

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3年ほど前までは笹庭と化していたのですが、叔母にも助けてもらい笹を駆除したところ苔が復活しました。
ときどき除草はしていますが、草の勢いは弱く、除草は(比較的)楽です。

除草は軽減されますが、庭には樹木の剪定作業が付いて回ります。
手間もお金も要しますので、今では新しく庭(特に日本庭園)を作ることはほとんどありません。
昔は、鑑賞としての目的もあったでしょうが、剪定すればそれを肥料や燃料として得ることができ、しかも除草が軽減されるというようにメリットが大きかったのだと思います。
そのため、我が家のように隣が山であるにも関わらず、3箇所も庭を作るようなことをしたのかもしれません。

意外にも苔庭で除草が軽減されるということが分かりましたので、裏庭も苔の再生(=草取り)を始めています。

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(2)芝を生やす

苔で除草の軽減が図れることが分かったことで、芝生にも興味を抱くようになりました。

主屋と表庭(日本庭園)との間には空きスペース(約15坪)があり、昔は農作業場として使われていたそうです。
その後、自動車を乗り入れるようになったことから、砂利敷きになりました。

主屋の改修工事後には、少し見た目の良い砂利を追加しようと思っていました。
しかし、設計していただいた建築士さんとの話しで、砂利敷きは夏の照り返しがキツイという話しがあったこともあり、芝生にすることにしました。

まだ、この夏前に芝生を張ったばかりです。

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いまは芝生の勢いが強いこともありますが、砂利敷きのところに比べると除草の手間はかかっていません。
生えてくる草も「コニシキソウ」ばかりで簡単に抜けるような状況です。

3 畑の草生栽培

これは、前回の記事に書いた通りです。

以上が、現時点での雑草への対処方法です。
除草の手間を減らし、土地の力を生かす、まだまだ試行錯誤が続きそうです。