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薪ストーブの導入(22)炉台の見切り材設置

前回、炉台・炉壁に用いる見切り材を古材(敷居)から木取りしました。

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今回は、その見切り材を設置します(次に作る炉台下地の基準となります)。

炉台前方のカドは隅切りしており、その内角は135°です。

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このため、見切り材は67.5°(=135°/2)で継ぐことになります。

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継ぎに隙間ができないようにするには正確な角度で切断したいところです。
しかし、分度器を使って正確な67.5°の墨付けするのは困難です。
大工さんだと指矩を使って正確な角度を出すことができるのだと思いますが、素人の私にはそのような技術はありません。
そこで、以前ストームカラーを自作したときと同様に、CADで描いた上図を原寸大で出力し、それを木材に貼ることで墨付けします。

墨線にあわせて丸ノコ定規を設定し、丸ノコで切断します。

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いかにも素人的なやり方ですね・・・

まさしく図面通り!に切断できました。

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カドをトリマーを使って面取りします。

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炉台の見切りですので、シンプルにR面(ボーズビット使用)としました。
ちなみに炉壁のものはもう少し凝る(ギンナン面?)つもりです。

材料の加工が終わりましたので、予定位置に設置します。

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昨年の改修工事において新しくした柱や框などは古色塗りしています。
この柱などに比べると見切り材(サクラ)は白く違和感があるような・・・
しかし、サクラは自然油(亜麻仁油など)を塗布すると赤黒くなると思いますので、古色塗りはせずそのまま使うことにします。

67.5°の継ぎは隙間なくピッタリです。
しかし、額縁のように四辺が連結されていたら、自分の拙い技術ではこうはいっていないはずです・・・

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<続きます>

薪ストーブの導入(21)見切り材の木取り

前回、炉台・炉壁の絵を描きました。

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今回から造作していきます。

まずは炉台・炉壁の位置を落とします。

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さて、炉台は現状の床(フローリング)のうえに設け、その境に見切り材を入れることにしています。

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同様に、炉壁にも見切り(額縁)を設けることにしています。

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これらの見切り材をどうするか。
主屋の改修工事の際に発生した敷居(サクラ)がいくつか保管してありますので、その古材を再利用したいと思います。

これらの敷居のひとつは、もともとはここで使われていました。

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納戸のような4畳間の出入り口部分です。
荷物満載で長年開かずの扉(部屋)状態となっていたため、湿気って床は腐っていました。
また、外壁側は長年廃材が積まれた状態で、土台からシロアリにやられていました。
このように状態が酷かったこともあり、この部屋は解体(減築)しました。

当初、敷居を含む角材については薪ストーブの薪に使う考えで、大工さんにお願いして敷地内に野積みしてもらいました(板材は処分していただきました)。

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この状態で約3ヶ月、野ざらし。
ようやく薪ストーブ用に玉切りする段になって、敷居だけは倉庫内に保管しておきました。

そのため、さらに酷い状態になってしまいました・・・

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上写真のものは添え木がしてあり、その添え木から虫食いが移っています。

添え木を外すため釘を抜こうとしても、サビた釘頭が取れるだけです。
釘が入っている状態では加工できませんので、釘(虫食い)のある面を丸ノコで挽き割ります。
しかし、釘は木の中までサビていて釘抜きで掴めないため、釘がなくなるところまで掘って完全に取り除きます。

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掘ったことで確保できる幅は70mm程度になりそうです。

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他にも虫食いなどの状態の悪い部分を取り除きます。

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・長さ2間:1本
・長さ1間:3本
(2間のものは写真には写っていません。)

二面を手押しカンナ盤にかけ、水平・垂直を出します。

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そして、自動カンナ盤にかけて、幅と厚みを揃えます。

炉壁用の見切り材(69×27×1,800、3本)ができました。

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左に置いてあるのが、もとの敷居(腐朽部分)です。
一見ボロボロの木材でしたが、一皮(二皮?)剥いてやれば新材になるものですね。

すべてサクラかと思っていましたが、1本白いもの(ヒノキ)が混じっています。

同様に加工して炉台用(51×35×3,600、2本)のものもできました。

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<続きます>