道具」カテゴリーアーカイブ

小型集塵機のメンテナンス(3)ブラシホルダ交換

前回、小型集塵機(マキタ 450P)をメンテナンスすることにし、それに必要となる部品取りを目的に同機種のジャンク品(不動)を購入しました。
そのジャンク品のカーボンブラシを確認したところ、下写真で朱色矢印で示すとおり偏摩耗していることが判明。

これが原因で不動になっているだけのように感じるため、部品取りではなく、ジャンク品の集塵機自体を再生させることにしました。

カーボンブラシを新品に交換して動作確認したいところですが、前回、カーボンブラシを取り外す際にブラシホルダ(カーボンブラシを保持する部品)を壊してしまっているためブラシホルダも交換しなければなりません。
そして、ブラシホルダを交換するためには、その場所からモーター(アマチュア、ステータ)を分解する必要があります。
アマチュア(モーター軸)を取り外すまでの手順は、以前にメンテしたときと同じため省略。下写真が取り外したアマチュアです。

集塵機本体の外観だけでなく、アマチュアの状態も良好です。

次にステータ(固定子)を取り外しますが、ショックレスハンマーでハウジングをコツコツ叩いても動く気配がありません・・・(事前にステータとブラシホルダとをつなぐ輪っか状のバネ:ブラシターミナルを外しておきます)。
そこで、ボルト穴に雌ネジ(M6)を切ったうえ全ネジ棒で引き上げることに。

無事取り外せました。

コイルの中(エナメル線間)にまで石膏ボードの粉塵が入り込んで酷い状態だったのですが、エアダスターで掃除したところ綺麗になりました。

これで筐体にはブラシホルダが残るのみ。

下写真で朱色矢印で示すのがブラシホルダです。

反対側のブラシホルダの穴から長めのボルトを差し込み、ハンマーで叩き出します。

2個とも取り外せました。

筐体も石膏の粉塵で酷いことになっていたため、こちらは水洗いして綺麗に。

ブラシホルダは新品(上写真で右側)のものをメーカーから取り寄せておきました(1個200円程度)。

新しいブラシホルダを、その口径に合うサイズのソケットレンチを使って叩き入れます。

これでブラシホルダの無事交換できたため、あとは元通り組み立てれば良いのですが、この機会に他の部品も点検、掃除しておくことにします。
特にスイッチについては、以前、接点不良になっていたことがあるため分解して確認します。

今回は接点も綺麗で問題なし。
ただ、スイッチを分解する際に上写真で朱色矢印で示す箇所を割ってしまいました・・・。
プラスチックもOKと言うウルトラ多用途接着剤で接着しておきます(気休め程度でしょうが)。

各部品を元通りに戻すとともに配線を接続。

粉塵まみれだったのが綺麗になり、機械も嬉しそうです!?

送風機の部分も綺麗になりました。

元のカーボンブラシ(下写真で左側)は偏摩耗していて再利用できないため、新品(右側)に交換します。

新旧のカーボンブラシを比べると、元のカーボンは偏摩耗しているものの、ほとんど減っておらず、捨てるのが勿体ないぐらいです。

そして、カーボンブラシを交換してオーバーホール完了です!

試運転の前に、念のためテスターで導通を確認しておきます。

そして、コンセントにつないでスイッチON。
軽快に動作します!

電動工具との連動機能についても、とりあえずジグソーをつないで試すと問題なく機能します。
結局、今回の不動の原因はカーボンブラシの偏摩耗だったわけです。
不動のジャンク品をめでたく再生できたものの、当初の目的であるコントローラの部品取りができず、元の集塵機は連動機能が使えないままです・・・。

小型集塵機のメンテナンス(2)ジャンク品を再購入

先月(1月)はブログの更新頻度を落とし、その時間を家の掃除に充てていました。
掃除と言っても室内は定期的に掃除していますので、今回集中的に行ったのは普段掃除していない屋根裏(厨子二階)などの場所になります。
その屋根裏などの掃除で活躍したのが、下写真で卓上丸ノコの上に設置してある小型集塵機です。

この小型集塵機はウッドボイラーの燃料作り(卓上丸ノコ使用)で発生するオガ屑を集塵するのに使っていますが、本来は建築現場用の集塵機で、携帯できるように軽量(家庭用の充電式クリーナ並み)なのです。
以前、屋根裏の掃除は下写真の集塵機(粉塵用)を使っていたのですが、この集塵機は重い(昔の家庭用掃除機より重い)ため屋根裏に運び上げるのが大変で、それが原因で屋根裏の掃除が疎かになっていたようにも思います。

屋根裏の掃除で小型集塵機が活躍してくれたことで、この小型集塵機のメンテナンスを行いたくなってきました。
と言うのは、この小型集塵機は昨年にジャンク品(不動)を再生したものですが、一部の機能(電動工具との連動)が未だに使えない状態のままになっているため、それを修理して完治させたいと思います。

修理と言っても既に原因は分かっており、下写真で朱色線で囲うコントローラ(基盤)と呼ばれる部品を取り替えるだけです。

コントローラはメーカー(マキタ)から部品供給されているため、その部品を購入すれば良いのですが、ネックは価格で6,000円程します。
新品の集塵機(約30,000円)に買い替えることを思えば安価とは言え、6,000円出せば同機種のジャンク品が何台か買えてしまうのです。
と言うことで、一か八か、部品取りを目的に再びジャンク品(不動。下写真)をヤフオクで買ってみました!

コントローラだけを部品取りするつもりで購入したものの、現物を見ると意外と綺麗なため、これも再生してみたいと言う気持ちに・・・(1台あれば十分なのですが)。
と言うことで、方針を変更し、修理を前提として不動の原因を探ることに。

まずはカーンブラシ(モーターに電気を送る部品)の状態を確認するため、カーボンブラシが格納されている箇所(ホルダ)のキャップを開けようとするも、まったく開きません・・・(接着剤が塗布してある?)。
止む無く、キャップやホルダが使いものにならなくなることを覚悟のうえ両者の間をドリルで削って、なんとかキャップを外せました。

カーボンブラシを取り出してみると、2個ある内の片方が偏摩耗しています。

何となく、これが不動の原因のような??
全所有者もカーボンブラシを疑ったでしょうが、キャップを開けることができずカーボンブラシの確認・交換ができなかったのでしょう。
カーボンブラシを新品に交換して動作確認したいところですが、キャップを取り外した際にキャップやホルダを壊してしまっています。
ホルダを交換するには、心臓部とも言えるモーター(アマチュアやステータコイル)を分解する必要がありますので、この機会に点検しつつオーバーホールすることにします。

<続きます>