きつくり(庭木の剪定)」カテゴリーアーカイブ

庭木の剪定(21)サカキの鉢上げ

前回、サカキの取り木を行いました。

サカキは神事に用いられ、我が家でも神前にお供えしています。
我が家の主屋は古民家と言うこともあり、神棚が3箇所(①天照大神・氏神様、②大黒・恵比寿様、③荒神様)もあります。
それぞれに1対の榊立てを置いていますので、結構な数のサカキが必要になります。
サカキ自体は庭にも里山にもあるため、月(半月)ごとに取り替えることもできるのですが、枯れるまで供え続けるようにしているため、取り替えは1年に1回もありません(水は毎週替えています)。
つまり1年以上もつわけです。
サカキは水揚げが良いとは言え、これほど長持ちするのは井戸水を使っているためなのかもしれません。
塩素滅菌されていないことに加え、井戸水には微量の栄養素も含まれていそうです。

ところで、このように長持ちするサカキのなかには発根しているものがあります。

昨年のお正月前に摘んできたものが、春から夏にかけて発根し、1年以上経過後の現在でも葉の青さを保っています。
本当にすごい生命力です。

これなら根付くかもしれませんので鉢上げすることにします。
うまく活着すれば、わざわざ取り木をしなくても、これを近所の方に差し上げられます。
そこで、先日作った竹製のポットを使うことにします。

ポットに植えて水やりをし、乾燥を防ぐため木陰に置いておきます。

竹筒に生けてあるかのようで良い感じです。

ついでに、自宅敷地内に自生していたスギとビワの幼木も竹製ポットに移植しておきます。


(スギ:実生2年)


(ビワ:実生2年)

これなら移植する際に掘り起こす必要がありませんね。

<続きます>

庭木の剪定(20)サカキの取り木とカナメモチの芽かき

前回、裏庭のツツジを大胆(無茶苦茶?)に剪定しましたが、その裏庭にはサカキの木が植わっています。

老木ですが、小さく仕立てられています。
サカキまで仕立てものにするとは、先祖(何代前?)は庭木の仕立て職人だったのかもしれません・・・。

そのサカキですが、先日、株元に違和感を感じました。
野良猫が荒らしていったのだろうかと、よく見ると・・・

株元から生えたヒコバエを用いて取り木がしてあるようです。
母に聞くと、近所の方が自宅にもサカキを植えたいと、こうしていかれたとのこと。

取り木は、挿し木や接ぎ木と言った繁殖方法のひとつですが、私自身は教科書の知識的に知っているだけで、実際に行ったことはありません。
しばし観察すると、ヒコバエを曲げて、その一部に土を被せるとともに浮き上がらないように重石が載せてあります(圧条法)。

樹皮はそのままの状態ですが、挿し木や接ぎ木と同じように表皮の一部を剥いでおいたほうが活着しやすいかもしれません。
5本ほど取り木してありますので、その内の1本について表皮を剥いでみることにします(小刀を使用)。

この表皮を剥いだところを、もう少し深く埋めるため、枝と蔓を使って固定することにします。

蔓は普段は厄介ものですが、太さもしなやかさも良い具合です。

固定した状態で埋め戻します。

乾燥を防ぐため、落ち葉を被せて水やりしておきます。

果たしてうまく根付くでしょうか?
私がやったものだけ上手くいかなかったりして・・・(余計なことをしないほうが案外うまくいくものです)。

ところで、同じ裏庭には以前、大きなカナメモチがあったのですが、2年ほど前に伐採しました。


(2016年6月撮影)

老木で胴吹きが多く発生することに加え、庭木が混んでいるため思い切って伐採したのです。


(2016年6月撮影)

切り株の断面からも相当な古木であることがうかがえます。

このような古木であるため、切り株からの萌芽は期待していなかったのですが、約2年経過後の現在、下写真の状態になっています。

あまり早い時期に芽かきを行うと樹勢を殺ぐかもしれないと、今まで放置してあったのですが、この辺りで軽く芽かきしておくことにします。

カナメモチと言う名前は「金持ち」の読みに近いものがありますので、そうした願いを込めて先祖が植えたものなのかもしれません(現在では「クロガネモチ」を植えるとか)。
そんな大切な庭木を伐採してしまいましたので、残念ながら金持ちになることは諦めるしかありません(^^;

<続きます>