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ゴミ箱の作製(1)45ℓゴミ袋用

先般、割り竹を使ってキーホルダーを作りました。

割り竹と言えば、今春に作ったエアコンの室外機カバー(犬矢来をイメージ)にも割り竹を用いました。

室外機の保護だけでなく、割り竹が素朴で自然な印象を与えるように感じています。
これなら屋内用のものにも割り竹を使えそうです。
こうした箱状のもので、屋内で使うものとして思い浮かんだのがゴミ箱(プラスチックゴミ用)です。

現在、プラスチックゴミをどのように捨てているかと言えば、LDKの床に市認定のゴミ袋(45リットル)をそのまま置き、その中に捨てているような有りさまです・・・。
捨てにくいだけでなく見た目も良くないため市販の分別式ゴミ箱を買おうと思ったのですが、家族が「ゴミ集積所に出す際に移し替えるのが面倒だし、容量も市認定ゴミ袋のほうが大きくて良い」と言うのです。
であれば、市認定ゴミ袋(45リットル)のサイズにあったゴミ箱を自作すれば良いと思っていたのです。

市認定ゴミ袋は容量が45リットルと大きいのものですが、そのサイズのゴミ袋に合うゴミ箱をdiyで作った方のブログ記事を閲覧したことがあります。
そのブログ記事には下図の設計図も掲載していただいてありました(設計図は保存してあったのですが、元記事のほうは今回のブログ記事を書くにあたって探しましたが、どうしても見つけられませんでした)。

この設計図を参照させていただくと、45リットルのゴミ袋を掛けるには箱の内寸で351mm(幅)×232mm(奥行き)×538mm(高さ)にすれば良いことがわかります。
ゴミ袋の容量(45リットル)は同じでもサイズが異なる可能性もありますので念のため同じサイズで枠を作って当市の認定ゴミ袋に合うか確認します。

ピッタリ合います!
サイズを決めるのに試行錯誤しなくても済みました。
有益な情報を公開していただいた方に感謝です。

このサイズを踏まえてゴミ箱の設計図(割り竹使用Ver.)を描きます。

基本的には以前作った室外機カバーと同様、角材で骨組みを作り、その側面に割り竹を張るようにしています。
ただ、今回は室内用になるため綺麗に収まるように角材に溝を切って割り竹をはめ込む形にしています(室外機カバーは釘留め)。

それでは作っていきます。
まずは骨組みにする角材(30mm角)の木取りから。
杉の間柱材(105mm×30mm)をバンドソーで挽き割ります。

30mm角の角材が取れました。

これを所定の寸法で切って墨付け。

縦框にホゾ穴をあけます。

続いて、横框にホゾを加工。

ホゾの端部を留め(45°)にし、ホゾ穴(縦框)の中で2方向からの部材が干渉しないようにしています。

横框には先に書いたとおり割り竹をはめ込むための溝を設けます。
その溝をテーブルソー(溝切りカッター装着)を使って切ります。

ホゾの部分まで溝を切るわけにはいきませんので、その手前で止めています。

残りは手ノミを使って仕上げます。

サンダーをかけて木材の部材の完成です。

<続きます>

庭木の剪定(30)刈り込み鋏を研ぐ

今年も10月に入ると庭木の剪定を始めました。
10月に始めても以前は年明けまで続いていたのですが、年々短縮し、今年は既に終えられています。
短縮できた要因にはいくつかあり、そのうちの一つが剪定方法の変更で、松を除いて基本的に刈り込み剪定により行なっています。
その刈り込み剪定で欠かせないのが刈り込み鋏ですが、先日、近所の方との話しにおいて、その方が所有している刈り込み鋏の切れ味が悪いとのこと。
で、現物を拝見すると・・・

ヤニがかなり付着していることもあって、いかにも切れ味が悪そうです。
刃こぼれもありますが、それほど大きなものではありませんので研ぎ直せば切れ味が復活するに違いありません。
ちょうど私が使っている刈り込み鋏も研ぎたいと思っていたところですので、ついでに研いであげようと預かってきました。

ヤニは砥げば取れますが、刃の内側(刃どうしが擦り合う側)は研ぐわけにはいきません。
そこで前処理として溶剤を使って除去しておきます。

泡立っていて市販のヤニ取りクリーナーを使っているように見えるかと思いますが、実はキャブレタークリーナーです。

3回ほど繰り返し、ここまで除去できました。

刈り込み鋏は上写真のように鋏側を固定して研ぎます(砥石は持って使う鎌砥石を使用)。
また、角材を台にして柄に体重をかけるようにしてしっかりホールドすると、ぐらつくことなく一定角度で研ぎやすいように思います。

まずはザッと研いでみます。

砥いだことでヤニが取れ、そこが白くなっているのがわかります。
ただ、よく見ると刃先に黒いヤニが線状に残っています。
つまり、刃先に砥石が当たっていないことになります。

この状態を簡単な模式図(断面図)で表すと下図のようになるかと思います。

刃先が「丸刃」と呼ばれる状態になっており、これでは平面の砥石を前後に動かしても当たらず、結果、黒いヤニがそのまま残った状態になっているわけです。
こうなると少し研いだところで刃は付きませんし、強引に刃を付けようとすると刃が立ってきて悪循環に陥ってしまいます。

これを修正するには下図のとおり丸刃の部分を研ぎ落とすしかありません。

では、鎌砥石の荒砥側を使って研いでいきます(一定角度で!)。
丸刃の部分が無くなると裏側に「返り」が出て刃が付いたことがわかります。
下写真の状態では、まだ先端のほう(朱色丸印)に丸刃が残っています。

さらに研いで全体に刃が付きました。

ここまで来ればあとは容易です。
鎌砥石の中砥側で仕上げます。

刃どうしを連結するネジを調整し、油(オイルスプレー)を塗布して完成です!

試しに新聞紙を切ってみるとサクサク切れます。

ついでに、私が使っている刈り込み鋏も研いでおきます。

マメに研いでいますので、中砥を数回当てるだけで十分です。

10月は剪定だけでなく畑仕事で鎌を使う機会が多かったため鎌も研いでおきましょう。

剪定では刈り込み鋏のほかに剪定鋏も良く使います。
剪定鋏は簡易的にスティック状の油砥石を使って研いだりすることもあるのですが、今回、研ぎ屋さん(いつもは電動工具:カンナ刃を研磨してもらっています)にお願いしました(研ぎ代はホームセンターで超安物の剪定鋏を買うよりも安価です)。

上写真で右側のひとまわり大きいほうは亡き父が使っていたもので、かなり状態が悪かったのですが、新品の切れ味になって帰ってきました!

プロが研いだものを見ると勉強にもなります。

剪定に限らず、畑仕事、山仕事、木工、料理等において研ぎはつきものですし、研ぎはそれらの土台になる大切なことだと思っています。
まあ、最近はホームセンターに980円の刈り込み鋏が売っていたりして、刈り込み鋏でさえ使い捨ての時代になりつつあるようですが・・・。
しかし、1万円程度のそれなりの刈り込み鋏を買ったとしても10回以上研いで使えば安物を使い捨てにするよりも経済的ですし、ゴミも発生しません。
それに何より良い道具を大切に扱えば、作業自体が丁寧に楽しくなります。