里山再生」カテゴリーアーカイブ

竹と門松

新年初めてのブログ記事です。
正月気分はすっかり抜けてしまいましたが、15日までは松の内と言うことで主屋(古民家)前にはまだ門松が飾ってあり正月らしさが残っています。

4年前に里山(自宅裏山)の整備を始めて以来、毎年門松を作っているのですが、年一回のことで要領を得ないことも多いため、備忘録的にブログ記事として残しておくことにします(詳細な手順は、一昨年に作製した際のブログ記事を参照ください)。

まずは材料の竹(真竹)を伐り出すため、裏山に入ります。

緑色の濃い竹が昨春に生えたものです(年を経るにつれ白くなっていきます)。
こうしたものが門松には映えるのですが、生えて1年も経っていないものを伐るには忍びないようにも感じます(竹はいくらでも生えているのですが・・・)。
一方、これまでに竹をいろいろと使うなかで、表面がある程度白っぽくなっているものでも油(亜麻仁油など)を補ってやれば色が蘇ることがわかりました。
そこで、亜麻仁油で表面を磨いて仕上げることにし、2、3年ものの竹を伐採することにします。

比較的太いもの(根元の直径が3寸程度)を2本伐採し、自宅まで引き上げます。

門松は大中小3本の竹を組み合わせますが、それぞれの大きさは下図を目安にしています。

  • 大:φ90mm、L=1,200mm
  • 中:φ80mm、L=880mm
  • 小:φ60mm、L=650mm

根元側(太いほう)から直径に応じた長さ(上記)で切っていくと、竹2本からちょうど5組分(15本)を取ることができました。

我が家用には1組(門松1基)か2組(門松1対)あればよいのですが、知人や近所の方に頼まれている分があるため多くなっています。

次に竹の断面が笑顔に見えるように、節を挟んで斜めに切断します。

この切断には昨年から機械(小型バンドソー)と治具(自作)を使っていますので、切断面が一定角度(約20°)に揃っています。
それでも、刃を入れる微妙な位置の違いによって切断面(笑顔)の表情が違って面白いものです^_^。

切断面に残っているササクレをヤスリで落としたうえ(ササクレが手のひらに刺さると痛いです)、表面を亜麻仁油で磨きます。
若々しい色に蘇った大中小3本の竹を棕櫚縄などを使って組み合わせます。

根入れ部分(下方)は竹に切り込みを入れ、ビニール紐でキツく縛っています。

組んだものを鉢に立て、土で埋めます。
鉢には藁コモを巻きます。

松の枝がないので、その代わりにハランの葉を添えます。

空いたスペースに葉牡丹や南天、千両を飾り付ければ完成です。

玄関アプローチを入ってくると、門松が迎えてくれているようで良い感じです。

シイタケの収穫と植菌

今の時期、雨後には裏山に入ってシイタケのホダ木を確認するようにしています。
下写真は3年前にカシの木を伐採して植菌したものですが、昨秋からシイタケがあがるようになっています。

今年は昨年ほどの勢いはありませんが、それでも雨毎にこんな感じであがってきてくれます。

ホダ木は、昨年は収穫時期(秋と春の年2回)だけ自宅まで引き上げてきていたのですが、今年は裏山への小径を設けたことから裏山に置きっぱなしにしています。

幹の太いところは短く玉切りして、木口にも種駒を打っています。
あがり方は少ないものの、木口からもあがるようです。

以上は3年前に伐採・植菌したホダ木になりますが、2年前に庭の老木(シラカシ)をホダ木にしたものは下写真のような現状です。

とてもシイタケは期待できそうにありません。
このホダ木は薪用に玉切りしたものを使いましたので、事前に葉枯らし(原木の水分を抜く)をしていなかったのがダメだったのでしょうか。
まあ、樹齢100年以上で衰弱していましたので、その影響のほうが大きいかもしれません。

昨冬はホダ木を作りませんでしたので、今冬は作るつもりでいたところ、9月の台風21号襲来時に裏山のカシの木が倒れました。


(台風直後に撮影)

危うく、昨冬に植えつけたクリの苗木を巻き込んでしまうところでした。

倒れたカシの木の根元を見ると幹が畑側に前傾していたことがわかりますので、台風の風に耐えきれず折れてしまったようです。

根元からはひこばえが成長していますので、次はこれが大きくなってくれることでしょう(それでも真横にツバキと竹が2本ずつあって密集状態ですが・・・)。

倒れてから約2ヶ月が経過し、現在、下写真のように葉が枯れた状態になっています。

シイタケ栽培で葉枯らしの期間は1〜2ヶ月程度とされていますので、玉切りして植菌することにします。

幹の直径は10cm前後でシイタケのホダ木にするにはちょうど良いぐらいです。

長さ90cmの原木が5本取れました。

植菌用のドリルビットを使って穴をあけて、ゴムハンマーで種駒を打ち込んでいきます。

種駒は100個入り(500円弱)のものをホームセンターで購入してきましたので、原木1本当たり約20個です(標準はφ10cm×90cmの原木で25個)。
ちなみにホームセンターには種駒だけでなく原木まで売っていました(植菌していないもので1本1,000円!)。

全ての種駒を打ち込みました。

裏山に戻して仮伏せ(本伏せ)とします。

ところで、ホダ木にした幹部分以外も有効活用します。
枯れ葉は畑のマルチ材(肥料)として利用。

枝は薪ストーブの焚き付けやボイラー(導入予定)の燃料とします。

台風のお陰と言えばお陰で、いち早くホダ木を作れました。