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里山再生:背負子での運搬

里山整備として、年明けから竹の間伐を進めています(各週末に半日〜1日程度)。
竹は5年で更新することにしているため、1シーズンに全体の1/5を間伐することになります。
基本的には古いもの(5年生)を伐採しますが、一方で坪1本程度の均等な配置になるようにもします。
このため、とりあえず伐採する竹の根元だけを手鋸で切って少し傾けておくことで、伐採するものが一目で分かるようにしています。

上写真のように眺めて適当な配置になっているのを確認してから、竹の稈をチェンソーで切断・ダルマ落としのように落下させながら玉切りしています。
作業スペースが十分にあるため(ひと通りの間伐が終わっています)、完全に倒してから手鋸で玉切りすることもできるのですが、一度、機械を使ってしまうとダメですね・・・。

玉切りしたものは枝を払って、山中に棚積みしておきます。

こうして伐採後数年経過して枯れ竹となれば、昨年導入した竹ボイラー(ATOウッドボイラー)の燃料にできます。
実際に枯れ竹を焚いてみて良い燃料になることがわかったのですが、現時点では昨年伐採した樹木の枝を優先して使っており、竹までは手が回っていない状況です・・・。

里山の中には枯れ竹だけでは枯れ木もあります。

こちらは薪ストーブの薪になるのですが、これまで古材(主屋の改修工事などで発生)を焚いていたため使うことはありませんでした。
古材のほうは先日ほぼ使い切りましたので、これらの枯れ木を引き上げて今シーズンの薪として使うことにします。
里山の資源として、これまで竹を門松などに使ったことはありますが、里山整備を始めて5年目にしていよいよ本格的に活用することになります!

里山で面積は広くない(約3反)のですが、枯れ木だけでも今シーズン分の薪は確保できそうです。

下写真の杉は竹の勢いに押されて立ち枯れてしています。

いずれはこうしたものも伐採して薪として使いたいものです。

ところで、こうした枯れ木をどうやって自宅敷地まで運ぶか?
里山は自宅敷地に隣接しているため距離はありませんが、一輪車を押していけるような道はついていません。
かと言って、玉切りしたものをひとつづつ抱えて運んでいては効率が悪そうです。
そこで、思いつくのが昔ながらの「背負子(ショイコ)」です。


<Wikipedia「背負子」より>

手作りするしかないだろうと思ったのですが、ネットで調べるとアルミ製のものが市販されており、現在でも登山や釣行で需要があるのです。

と言うことで、安価なもの(4千円弱、耐荷重30kg)を購入して使ってみると良い感じです。
自然と下腹部に力が入るので体力もつきそうです(^_^)

枯れ木とは言え雑木(広葉樹)で結構重たいのですが、アルミ製のフレームはビクともしません。
ただ、安物なので仕方ありませんが荷締め用の紐は耐久性が期待できなさそうです。

1時間程度で、これだけの枯れ木を引き上げてくることができました。

ちなみに上写真で真ん中付近にブルーシートで包んであるものは荒壁土(主屋の改修工事で発生)です。

とりあえず使う分を割っておきます。

ところで、下写真のように木肌の一部が黒くなっている枯れ木を、これまでも目にすることがあり、一体何だろうかと思っていました。

この木を割ってみると、黄色の芯をもっています。
つまり、これはウルシの仲間(ハゼの木など、当地では「カブレの木」と呼びます)で、枯れてから表面に染み出してきた漆だったわけです。

昨冬、ハゼの木を伐採して玉切りしておいたものから漆が染み出しているのを目にしましたが、これと同じなのですね。

ところで、昨冬にハゼの木を伐採したものの、薪として使えるのかどうか疑問に感じていました。
先のハゼの木(枯れ木)を実際に焚いてみたところ、適度に火力があって火持ちも悪くなく、良い薪になることがわかりました。
ただし、漆の成分であるウルシオールが気化するやもしれませんので、薪にする場合は自己責任で。

里山再生:スギの伐採

自宅敷地に里山が隣接していますが、隣家との境界付近にある木々が大きくなって下写真(3年前撮影)のとおり鬱蒼としていました。

上写真のシラカシを3年前、カキを昨冬に伐採したことで、現在は下写真のとおり幾分スッキリした状態になっています。

一方で里山の隣接地を果樹園にすべく、一昨年からクリなどの苗木を植え付けています。
また、既存のカキの木を昨冬に大きく剪定した結果、比較的コンパクトになりました。

このため、上写真のとおり樹間にスペースがある状態になっています。
今なら、このスペースを利用して、里山にある大きなスギの木(樹高15m程度)を朱色矢印の方向に向けて伐倒できそうです。
この杉の木は途中で曲がっているため建材用途には向きませんし、これ以上大きくなると素人には手が負えなくなりそうですので、この機会に伐採して薪などとして使うことにします。

根元から伐倒し、玉切りまで完了。

スギの木の根元付近には3年前に伐採したシラカシの切り株がありますが、萌芽更新したものが大きく成長しています。

針葉樹の杉は、このように萌芽することはありませんので、代わりの苗木を里山に植えておきたいと思っています。

しかし、太い。
チェンソーを使うため体力的には何てことはないのですが、精神的には一本の大樹を伐倒するとスゴく応えます。

伐採したことで山が明るくなったように感じます。

薪ストーブの燃料にするには玉切りしたものを割らなければなりませんが、スギは乾燥しても容易に割れるため、急ぐ必要はなさそうです。

急ぐのは枝葉のほうで、こちらも利用するため、鉈を使って枝と葉にバラします(手間や時間的には伐倒作業よりかかります)。

大きな木だけあって葉も凄い量です。
杉葉なので乾燥させて焚き付けにできるのですが、焚き付け用には落ち葉だけでも十分です。

そこで、畑のマルチ材として利用することにします。

杉葉を畑のマルチ材として利用するような変わったことをしているのは、日本広しと言えども私ぐらいかもしれませんね・・・。

マルチ材として利用すことで、春・夏草を防止するとともに、いずれ肥料になることを期待しています。
さらに今の時期に生育している冬野菜や豆類にとっては掛け布団のようになってくれます。
昨冬は広葉樹の葉で同じことをしてうまくいきましたが、果たして針葉樹ではどうでしょうか?

<ダイコン>

<ソラマメ>

写真は早朝に撮影したもので、さすがの寒さにソラマメも寝転んでしまっています。
それでも、杉葉だけでなく何層にも積み重なっていますので地中は暖かいのではないでしょうか。