2019整備」カテゴリーアーカイブ

里山再生:カシの苗木作り

冬季に行っている山仕事は、4月上旬までに終えました。
山仕事は、これまでは伐採(木や竹)を中心に行ってきましたが、今シーズンからは植樹(クヌギとスギ)も始めることができました。

クヌギ:4本
スギ:11本(+他の場所に6本)

伐採は、個人的には薪ストーブの燃料が入手できることにもなるため嬉しいものの、その反面、生きている木を伐ると言うのは辛いものもあります。
その点、植樹は木の生命力を感じることができて楽しいものです。

植樹を実際に行って感じたのは、植樹自体は容易(穴を掘って苗木を植え付けるだけ)なのに対し、苗木をタイミングよく準備しておくことの難しさです。
今回は、たまたま実験的に畑で育てていたものが移植にちょうど良い大きさになっていたため良かったのですが、計画的に植樹するにはそれを見越して苗木を育てておく必要があるわけです。

と言うことで、2、3年後の植樹を見越して苗木を準備することにします。
今年から5年かけて自宅に隣接する竹林を縮小する計画のため、その後に植える苗木を準備しておくと良さそうです。
苗木の樹種について、竹林の風下には隣家があるため、クヌギやコナラなどの落葉樹だと大量の落ち葉により迷惑をかけてしまうため不適です。
常緑樹で、しかも用材や薪炭材として使えて良いと感じているのがカシやツバキです。

カシであれば、自宅の庭にカシがあり、秋に落ちたドングリからたくさん自生します(苔庭のため、苔がゆりかごになって発芽しやすいようです)。
いつもは草取り時に抜いているのですが、昨年は抜かずにそのままにしておいたところ、冬を越して下写真の状態にまで育っています。

ここで大きくするわけにはいきませんので、山に植樹するまで一旦、竹ポットに移植して育てることにします。
移植ゴテで掘り上げてみると、既に根が深くまで入っているため直根を途中で切ってしまいます。

そこで、掘らずに引っ張ったところ、うまい具合に直根が切れることなく抜けてきます。

その代わり、細根がほとんど取れてしまっています。
今の時期であれば復活するでしょうし、何より掘り上げる必要がないため楽チンです。

草抜きのようにして幼木を採取。

しばらく水に浸けて水揚げさせておきます。

この間に幼木を植え付ける竹ポットを作ります。
竹は、この冬に伐採したものの中から太いもの(真竹、φ○mm程度)を使います。
節が底になるようにレシプロソー(竹用ブレード装着)で切断し(L=○mm)、底に水抜き用の穴を電動ドリルで1箇所(φ10mm)穿孔。

出来上がった竹ポットに幼木を植え付ければ完成です。

ただ、この状態では転倒しかねませんので、これまた竹を利用して固定用の支えを施しておきます。

ポット育苗の場合、畑への地植えの場合と違って水遣りしなければなりませんが、生育状況を観察しやすいのが良いですね。

下写真は昨春に自生えのビワを竹ポットに移植したもので、接ぎ木の台木にするつもりです。

元気よく成長し、台木としてちょうど良い大きさになっています。
接ぎ木することにし、園芸種のビワから穂木を採取して接ぎます。

実は昨春、地生えしているものに直接、接ぎ木したのですが、夏に雑草に埋もれ、草刈りとともに切ってしまいました・・・。
その点、ポット育苗だと安心です。

竹ポットでも問題ないことがわかりましたので、来春にも接ぎ木できるように自生えしているものを竹ポットに移植しておくことにします。

ビワの育苗は、なんとなく少し湿気っているところが良いように感じ、排水路に置いておくことにします。

里山再生:竹の間伐と使用道具

自宅に隣接する里山(約30a=3,000m2)について、5年前から整備し始め、前回で当初計画分(竹の間伐及び竹林エリアの縮小)は無事完了しました。

次の計画として、さらに竹林エリアを縮小すべく(竹林:雑木林=10a:20a)、下図の紺色破線で囲む箇所(約10a)について今後5年程度をかけて竹を無くしていく考えです(一度に竹を皆伐すると林内の日当たりが良くなり過ぎて下草刈りに追われかねないため、時間をかけて雑木林に移行させる考えです)。

この箇所の現状は下写真のとおりで、竹は1坪1本程度の密度になっています。

今シーズンは、これを2坪1本程度の密度になるよう間伐することにします。
つまり、2本に1本を伐採します。
そして、間伐完了。

写真では余り変化がないように見えますが、実際には林内が相当明るくなっています(下草が生えることを考えると、これが限界?)。
清々しくも感じ、作業していても気持ち良いです。
竹には殺菌作用もあるそうで、私自身、冬に風邪をひかなくなったのも、こうして竹林で作業しているのが功を奏しているのかもしれません。

僅か5年前は下写真の状態で、林内で一人作業していると幽霊が出てきそうな感じで怖かったのを覚えていますが、5年でここまで変わるものです。

元々、ここは山と言っても小高い丘陵地の斜面部分で、幅は2、30m程度しかありません。
そして、この上側が畑や屋敷(自宅)になっているため、特に林内が明るく感じられるのでしょう。

反対の下側には水田が広がっており、竹を間伐したことで、木立の間から水田の様子が窺えるようになりました。

ところで、今回の間伐(1本/3.3m2→1本/6.6m2)で伐採した竹の本数は約150本(=1,000m2÷6.6m2/本)になります。
竹の種類がマダケ(モウソウチクのように太くない)で、既に坪1本の密度になっているため(掛かり木になることが少ない)作業は容易なのですが、それでも本数が多く大変です。
このため、竹の伐倒及び玉切りにはチェーンソーを使っています。
チェーンソーは昨シーズンまではエンジン式のもの(下写真で奥側:ゼノアGZ360EZ、14in.)を使っていたのですが、今シーズンから充電式の小型のもの(下写真で手前側:マキタUC121D、4.5in.、竹用ソーチェーン装着)を使っています。

この充電式のチェーンソーは電動工具(やクリーナー)のバッテリー(14.4V)が使え、本体のみであれば2万円少々と比較的安価です(エンジン式は倍以上の価格)。
もちろん性能もそれなりで、エンジン式に比べると遥かに非力で、その違いは丸ノコとジグソーと言った感じです。
しかし、竹(マダケ)を伐るには十二分のパワーで(モウソウチクには非力です)、何より安全に作業できるのが最も良いと感じています(木の伐採時と異なり、アイドリング状態で移動することが多いこと。刃の回転速度が遅いことなど)。
これに加え、トップハンドルのため玉切りがしやすく、伐倒・玉切りの作業が本当に捗ります(エンジン式チェーンソーを使っていたときの倍程度)。

そんなわけで伐倒・玉切りばかりやってしまい、枝払いの作業が溜まってウンザリしてしまうのですが・・・。
ちなみに、竹の枝払いは鉈(下写真)を使って行います。
と言っても鉈の刃で切り落とすのではなく(刃が欠ける)、鉈の背(峰)を枝の付け根に打ち込むと容易に枝を払えます。

写真は枝払いしているところではありません・・・。

しかし、この方法が使えるのもマダケまでで、モウソウチクともなると困難です。
このため、モウソウチクの枝払いには竹ひきノコ(下写真で下の手鋸)を使っています。

手鋸は替え刃式が主流で、新しい刃に取り替えれば切れ味が復活するのは良いのですが、一般的な竹ひき用の替え刃は千円以上し、1シーズンに何本も交換するとなると私のような貧乏人には厳しいものがあります。
そこで、私が愛用しているのは上写真にあるゼットソーの 「竹ひきのこ240」です。
ゼットソーと言えば大工用ではトップブランドですが、山仕事ではマイナーかと思います。
しかし、ゼットソーだけあって切れ味は申し分無し、それでいて価格が1本500円弱と安価なのです。
さすがに柄が大工用のもの(木の棒)では使いにくいため、ピストル形状のもの(ゼットソーピストル265柄)に換え、専用の鞘(ゼットソー・パイプソー共通鞘)に入れて使っています(上写真)。

ところで、竹ひき用の鋸刃は目が細かく、製品によっては塩ビ管の切断用にも使えるとされています。
ゼットソーの場合、塩ビ管の切断用として別途「パイプソー240」のラインナップがあり、これを「竹ひきのこ240」と比較すると下写真のとおりです。

素人目にはパッケージだけが異なるようにしか思えず、パイプソーで竹を切っても同じように感じます。
こうしてわざわざ比較したのは、実はパイプソーは竹ひきのこよりも更に安く、1本300円程度で購入できるからです。
両者の価格差は販売量の違いによるものだと思い、今では竹ひきにもパイプソーを使っています(ケチくさい話しになりました・・・)。

里山再生:竹林エリアの縮小

冬の週末は里山整備を中心に作業しています。
そのうち自宅に隣接する里山(約30a=3,000m2)については5年前から始めましたので、この冬で6シーズン目になります。
当初は竹ヤブと化していたため、最初の3年で竹(マダケ)を坪1本程度の密度になるように間伐しました(10a/年のペース。この作業が最も大変でした)。
その後、春に成長させたタケノコに相当する本数を冬に伐採することで坪1本の密度を維持するとともに竹の更新(5年サイクル)を図っています。

これと同時に、下図で黄色着色箇所(約1/3=10a)については、元々は雑木林(クヌギ)であったことから、雑木林に戻すべく、年々、竹の本数を減らしていっています(3年前からはタケノコの時点で全て収穫することで新竹も生やしていません)。

このため、このエリアの竹は下写真のとおり疎らに点在している状態になっています。

2018年3月撮影

竹が少なくなったことで、その分、雑木が勢いよく成長し始めています。
この状態であれば、残っている竹を伐採しても林内に雑草が蔓延ることはなさそうですので、今シーズンに残りの竹を皆伐することにします(一度に皆伐すると林内の日照が良くなり過ぎて下草刈りに追われかねないため、時間をかけて徐々に竹と雑木を入れ替えるような形にしています)。

残っている竹を全て伐採。

このエリア(約10a)から竹が無くなりました。
もちろん根は残っているため、3年程度は春にタケノコが生えてきますが、タケノコの段階で全て収穫しておけば根も後退していくことでしょう。
繁殖力が旺盛な竹は、里山の荒廃とともに全国で問題になっていますが、ある程度管理して竹ヤブにさえしなければ意外と扱いやすい植物なのかもしれません。

このエリアに古くからある大木はクヌギなどの落葉樹なのに対し、新たに成長している雑木はヤブツバキなどの常緑広葉樹(照葉樹)がほとんどです。

やはり当地のような温暖地では照葉樹林になるのが自然なようです。
竹の皆伐後にはクヌギを植樹するつもりで苗木も育てているのですが、ツバキなどの雑木も良質の薪になりますので(成長が遅い?)、余計なことはせずにそのままで良いのではないかとも思うようになってきました。

さて、これで当初考えていた竹の間伐(皆伐)を中心とする整備は5年かかって全て完了しました。
今後は、竹林のエリア(20a)について、現状を維持すべく毎年、竹を更新していけば良いことになりますが、新たな課題も見えてきました。
それは20a(2,000m2)程度の広さの竹林でも、想像以上の竹(1年120本=2,000m2÷3.3m2/本÷5年サイクル)が発生することです。
伐採竹はボイラーの燃料として使うようにしているものの、1年に120本も必要ありません。

また、地元の長老などから話しを伺うと、竹を多用した昔でも、これほど竹林は広くなく、どうも下図で旧道(赤道:あかみち)より下側(南側)だけだったようです(昔は桶屋さんが竹を買いにみえたりして、竹林として相当整備されていたそうです)。

そこで、竹林のエリアをさらに縮小し、下図のとおり全体の1/3(10a)程度にすることにします。

このため、上図で紺色破線で囲む箇所について、今後5年程度かけて竹を無くしていくとともに雑木林へと移行していきたいと思います。