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耕作放棄地の再生(6)山裾の除草

先般、山側から田にせり出している樹木を伐採しました。

山裾部分について樹木がなくなりましたので、1間(1.8m)程度の幅で除草することにします。
地元の長老から、山に隣接した田畑では山側に1間入ったところで土地境界が設定されていることがあると聞いたことがあります。
田畑にせり出してくる樹木を田畑の所有者が管理できるように、そのようにしてあるわけで、これに倣って1間幅としました。
(今回作業しているところは斜面も我が家の敷地ですが、やり出せばキリがありません・・・今シーズンは1間幅ですが、いずれは全面を手入れしたいと思っています。)

刈り払い機を使って除草。
毎度のことですが、篠竹や笹に刈り払い機が悲鳴をあげながらも無事完了。

除草により上写真で矢印で示す樹木(クヌギ)の根元部分が現れましたので、これも伐採します。

根元の直径は15cm程度で伐るのは容易ですが、根元を伐っても上部でツルが巻きついているため倒れません。
ツルを切ったり解いたりして伐倒完了。

ストーブの薪にするため玉切りします。

枝(上写真で奥側)も焚き付けに使います。
かなり細い枝については、鉈で細かくバラして田面にばら撒いておきました。
ツルも同様に処理しました。

薪用に玉切りした今更ながら、クヌギなら玉切りせずにシイタケのホダ木にしたほうが良かったような・・・

除草と伐採により、幾分かはスッキリしました(以前伐採したシロダモの枝葉の処理がまだ終わっていません)。

上写真で矢印で示す箇所には篠竹が密集しています。
斜面に生えている樹木はそれほど大きくなっていませんので、下草さえ刈ってやれば案外良い雑木林になるかもしれません。

玉切りしたものを軽トラに積んで自宅に引き上げてきました。

割り木にするのはしばらく先になりそうです。
それまではこのような形で雨ざらしにしておくことにします。

下写真は昨シーズンに伐採し、今シーズンに引き上げてきたものです。

広葉樹で乾燥していますので割るのに苦労しそうです。

<続きます>

耕作放棄地の再生(5)竹の伐採

前回で、昨シーズンに伐った竹の片付けが終わりました。

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これで山裾での作業ができるようになりましたので、枯れ竹や老齢竹をさらに伐っていくことにします。

しかし、田んぼ側に面する竹(下写真)を見る限りは、そのほとんどが立ち枯れの状態です(葉が落ちてありません)。
立ち枯れでないものでも、稈(茎の部分)が相当白くなっていることからかなりの老齢竹(10年程度?)だと思います。

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竹は山を登る方向に拡大・侵入していくと言われています。
また、以前この辺りはツル植物が繁茂し竹を覆っているような状況でした。
そんなことで竹でさえ、この場所での生育を諦めたのかもしれませんね・・・

チェンソーを使って田んぼ側に伐り倒していきます。

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上写真の中央付近の竹を伐りましたが、やはりほとんどが枯れ竹で結果的に皆伐となりました。

枝先に葉が残っているものもありますが、それさえも「テングス病」に罹っているような状態です(下写真は真竹のものですが同様です)。

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テングス病は、病原菌に冒された竹の枝先が異常繁殖し、「天狗」の「巣」のようになってしまうものです。
荒れた竹林で竹が衰弱すると発生すると言われていますが、当地においてはテングス病に罹っていない竹林を見つけるほうが難しいような状態です。

ちなみに、この天狗の巣状のものを、竹(イネ科)の花が咲いていると勘違いすることが多いようです。
竹の花は60年あるいは120年に一度しか咲かないと言われており、目にすることが稀であることから、このような勘違いが起こるのでしょうね。
当地では昭和30年代に真竹が開花したと聞きますが、そのときは開花後に地域の全ての真竹が一斉に枯れたそうです。
私にとって誕生前のことであり実際に見たわけではありませんが、なんとも竹の不思議さを感じます。
(同時期に全国的にも竹の開花・枯死が発生し、プラスティック製品の普及をあと押しすることになったそうです。)

閑話休題。

竹を伐るのは、チェンソーを使用し、しかも田んぼ側に倒せますので容易です。
しかし、枝を払うのが本当に厄介な作業です・・・

そして、枝を払った稈は山裾に積んでいきます
たくさんあり山裾だけには置けそうもありませんので、田面にも並べます(田面の場合は早く腐るように積まないように並べています)。

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竹を伐ったところ、山の向こう側に光が見えるようになりました。

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山のように見えて、実は斜面の上は台地状になっています。
この高低差を国土地理院の地形図で確認しても7m程度のようです。
台地には昔は畑や果樹園が広がり、世古道も通っていたそうです。
今や畑は荒れ、道は竹が生えて通行することもできません。

<続きます>