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薪棚設置(11)屋根は杉皮葺き?

前回、仕口を刻みました。

梅雨明けとともに棟上げする予定ですが(ブログは遡って書いています)、棟上げ時には屋根も張りたいと考えています。
屋根は下図(側面図)のとおり片流れ(2寸勾配)にしています。

屋根の葺き材についてはポリカーボネート製の波板が安価で、施工も容易です。
しかし、ポリカは塩ビに比べて耐久性があると言っても屋根に使用する場合10年もてば良いほうかと思います。
そして、張り替えの度にゴミが発生することになります。
今回は薪棚で採光の必要がないため、耐久性やリサイクルのことを考えるとガルバ鋼板製にするのが良さそうです。
費用については、そもそも屋根の面積が小さい(1坪半)ためガルバにしても大して変わらないすが、であれば一般的な建築物のように下地(垂木+野地板)を作ったらどうか?
(垂木は廃材を再利用するとし、野地板の購入費として3,000円程度のUP)
下地があれば、屋根葺き材は波板に限定されず選択肢が広がります。
ちょうど今秋に杉を伐採する予定のため、その杉皮を葺き材として使えば面白そうです!

そこで、屋根の下地を作ることにし、その準備を行います。
垂木は廃材の野縁材(38mm角)を再利用することにします。

これを設計寸法より少し長めに切りますが、そのとき棟側がガレージ(鉄骨造)につくように傾き(2寸勾配:tan-110/2=78°)をつけておきます。

垂木を載せることになる母屋には垂木掘りを施しておきます。

屋根の勾配が2寸のため、端が7.5mm(=75/2×2/10)の深さになるように掘れば良いことになります。

垂木のピッチは1尺6寸(@484mm)にしています。

屋根に関して事前に準備しておくのはこれぐらいでしょうか。

ところで、薪を載せることになる桁について、中央の2本(下図で朱色)は75mmの母屋材を半分に挽いたもの(75×35mm)を用いることにしています。

平面図(当初)

しかし、十分な強度があるかどうか疑問に感じ、実はまだ半分に挽いていないのです。
まともに構造計算すればoutでしょうし、実物を見ても厳しい感じがします。
そこで、母屋材をそのまま使うことにし、下図のとおり変更することにします。

平面図(変更後)

75mm角の母屋材を1本追加購入し、加工。

これらの桁や土台は地面に近いところに位置するため、防腐塗料(クレオトップ)を塗布しておきます。

クレオトップ(瀝青系。クレオソートのような刺激臭なし)には色付き(ブラウン)のものがあったため、それを購入しました。
上写真のとおりオイルステインのように意外と良い感じに仕上がります。
オイルステインのようにと書きましたが、瀝青系のオイルに顔料を配合してあるわけで、これもオイルステインに違いありませんね。

こうした塗装は上棟後に行っても良いのですが、今年は梅雨がなかなか明けず、手待ちになっているため先に塗装を行いました。
あと、薪棚の側面に設置するストッパー(下図で朱色)も上棟後に適当に設置するつもりだったのですが、これも手待ちの間に準備しておくことにします。

相欠きで梁や土台に取り付けられるように加工します。

こうした加工も上棟後にできるものの、やはり事前に行う方が容易で正確に加工できます。
私はせっかちな性格なこともあって、ろくに準備しないまま先走ってしまいがちなのですが、今回は長雨のおかげで珍しく準備万端で上棟に臨めそうです。

薪棚設置(10)仕口の刻み

前回、延べ石を再利用して基礎石を設置しました。

基礎石の設置は実際には今年の5月連休前後に行ったのですが、連休には木材もホームセンターで調達してきました。

2寸5分角の母屋材(杉)4m×10本です。
この10本で今回作る薪棚の構造材(屋根などを除く)を賄えることになります。
1本1,000円程度ですので計1万円少々。
同じような材を昨年(第1号薪棚)は杉の丸太から苦労して自家製材したことを思うと本当に安く感じますし、ある意味自家製材するのが馬鹿らしくなります。

木材の加工(仕口の刻み)は梅雨に入ってから行うつもりですが、グリーン材(未乾燥)のため早めに購入して軒下に桟積みしておくことにしたのです。

そうこうするうちに雨模様の週末になるときがでてきました。
雨でもガレージ内でひととおりの木工作業ができるようになっていますので、こうした天気の日を利用して荒材の表面を軽くカンナ掛けしておくことにします(電気カンナを使用)。

わざわざカンナ掛けするのは今後加工作業する際にカンナ掛けしてあると素手でも扱いやすいと言う軟弱な理由だけです(^^;

電気カンナの替え刃を交換したばかりなので仕上がりが綺麗です。

ところで、上写真のとおり周囲に大量のカンナ屑が落ちています。
ガレージ内で作業するため電気カンナに集塵機を接続していたにも関わらず、この有り様です。
実は、手持ちの電気カンナなんて大したことないと思って集塵機の出力をスピードコントローラーを使って絞ったところ、それが原因でパイプの途中でカンナ屑が詰まってしまっていたのです・・・。

次に木取りを行います。
乾燥に伴い反りが生じているものがありますので、反りの大きいものから梁などの長さが短い部材を取るようします。
スライド丸ノコを使って切断。

ここまで行い、しばらく放置してあったのですが、その後、本格的に梅雨入り。
計画では梅雨の間に仕口の刻みを行うことにしていますので、薪棚の作業を再開。
まずは木材への墨付けからです。
晴れているとガレージで墨付けなんてやっている場合じゃないと思ってしまうのですが、雨天時はシトシト雨音を聴きながら落ち着いて作業できるため案外良いものです。

墨線に従って丸ノコ等を駆使してホゾ取り。

柱6本、梁3本のホゾを加工できました。

続いて角ノミを使ってホゾ穴をあけていきます。

ホゾ穴あけ完了。

土台の長手方向は薪を載せる桁を兼ねるため、短手方向と相欠きにより組むことにしています(長手方向が上)。
相欠きの溝を丸ノコを使って切ります(溝幅は相手方の実寸幅にあわせます)。

先に加工した仕口を実際に少し嵌めつつ微調整します。

ホゾの長さ方向は墨線+1mm、幅方向は−1mm程度に仕上げると良いようですが、私のような素人はどうしても安全側に加工する結果、調整に手間がかかってしまいます。
この辺りは経験がものを言うように思います。

調整の際、上棟時に照合できるようにホゾ(穴)の組みに同一番号を振っておきました。

刻みが完了。

図面と加工に誤りがなければ、これでキチンと組み上がるはずですが・・・。