薪ストーブ導入」カテゴリーアーカイブ

薪ストーブの導入(45)煙突掃除

薪ストーブを導入して約2ヶ月が経過しました。
この2ヶ月、朝晩に焚いています。

導入当初は、ストーブ本体や煙突の温度上昇に伴う近接物への影響が心配で、どうしても遠慮がち?に焚く傾向にありました。
その結果、燻らせてしまうことが多かったです。
そのうえ、松を中心とした廃材(古材)を優先して焚いているため、煙突がどのような状態になっているか気になっています。

薪ストーブの使用において最も注意すべきは、もちろんのこと火災です。
薪ストーブによる火災の主な原因は、(1)近接物の低温炭化(2)煙突内の煙道火災であると言われています。

(1)近接物の低温炭化については、以前に安全な状態にあることを確認していますので、ひとまず安心です。

(2)煙突内の煙道火災に関して、ネット上で実際の事例を見ると本当に怖く感じます。
煙突内にタール状のものがこびりついていたり、煙突外に木酢液が漏れ出しているものもあります(参考:下記リンク先HP)。

ログハウス ミニログハウス 画像 写真ブログ「乾燥薪、合板を燃焼させた薪ストーブ煙突掃除」

雪国科学ふくい「薪ストーブのメンテナンス」

この煙道火災に対して二重煙突は比較的安全であり、煙突掃除の頻度はシーズン1回というのが多いようです。
しかし、煙突の配置や焚く薪によっても大きく異なるかと思います。
そこで、現状確認を含め、初めての煙突掃除をおこなうことにします。

まずは、屋根に上がり煙突トップを回収します。

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(写真は改修工事後にDIYにて羽目板を張っているところのものです。)

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状態を確認します。

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スリット部分と上部カバーの内側に煤が付着しています。
手で触るとサラサラの粉状です。

煤を取るため真鍮ブラシを用意していましたが、普通の掃除用ブラシでこするだけで十分のようです。

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トップの掃除はこれで完了。

続いて、煙突内部の掃除です。

ストーブ本体(モキ製作所「MD80Ⅱ」)に「下水・煙突ソージ器」なるものが付属していましたので、これを使います。
煙突延長約5mに対して、ワイヤーの長さが6mありますので十分です。

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煙突ソージ器を持って屋根に上がり、煙突内部を覗いてみます。

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表面にうっすら(1、2mm程度)と煤が付着していますが、こちらもサラサラの粉状です。

煙突ソージ器のブラシを煙突内に突っ込みます。

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ところで、我が家の煙突は、45°曲管の二連使いにより煙突センターをシフトさせています。

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この部分をブラシが通過するのか?
通過する際にひっかかりを感じますが、ワイヤの向きを変えてやると2個の曲管ともに通過しました。

ブラシを2、3往復させて、煤を落とします。

煤は薪ストーブ本体に落ち、その量はお茶碗1杯程度です。
煤を炉内に広げたところ、残っていた熾火によりチカチカと燃え出しました。

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煤は、灰(カリウムなどの金属元素)とは異なり、炭(炭素)の部類だということがわかりますね。
また、煙突内に煤などが大量に付着すると燃えだし煙道火災を起こすということも納得です。

屋根のほうは、煙突トップを戻して煙突掃除完了です!

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ところで、上写真のとおり煙突周囲の瓦が灰で汚れています。
白いので煤ではなく灰だと思います。
冬場は北西の季節風「鈴鹿おろし」が一定方向に吹いていますので、その風下が汚れています。
ひと雨降れば流れるとは思いますが、薪を焚く以上、これ位の灰が飛散するのは仕方ないのかもしれません。

<続きます>

薪ストーブの導入(44)杉葉の焚き付け

薪ストーブの焚き付けは、着火剤などを使わずにオーソドックスに小枝などから火を起こしています。

と書くと、火起こしにこだわりがあるかのようですが、以前のブログ記事のとおり単に木の剪定や伐倒により生じる枝類を処分したいがためです

杉などを薄く剥いだもの(下写真)にライターで火をつけ、炉のなか入れた小枝に火を移すようにしています。

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しかし、これまでろくに火起こしをしたことのない私にとっては根気のいる作業で、うまくいかないと5分ぐらいモタモタしてしまうこともあります。

焚き付けには杉の枯れ葉がよいと聞きます。
しかし、昔キャンプで使ったときに燻った記憶がありました。
そのため、わざわざ集めてまで使うようなことはせず、薪ストーブ導入からこれまでの約2ヶ月、上記の方法で焚き付けをおこなっていました。

ところが先日、自宅敷地の掃除で杉の枯れ葉を集めたことから、試しに焚き付けに使ってみることにしました。

杉の木は自宅(離れ)に隣接して4本あります。

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昭和30年代(杉バブルの頃?)に祖母が苗木を植えたもので、かれこれ50年近くが経過し大きくなっています。
当初5本植えたのだと思いますが、竹の勢いに押されて、1本は既に倒れ、上写真で左端のものも衰弱しています。
残る3本は元気旺盛で、花粉の飛散もすごいですが、枯れ葉にも困っています・・・

すぐにダンボール1箱分が集まります。

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この杉の枯れ葉を焚き付けに使ってみます。

小枝のなかに杉の枯れ葉を入れます。

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着火

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瞬く間に燃え広がり、すぐに小枝に火が移ります!

焚き付けさえうまくいけば、後はほとんど手がかかりません。
薪を3、4本くべておけば二次燃焼する温度まで到達します(ストーブはモキ製作所「MD80Ⅱ」です)。

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(古材を使っており、煙突へのタール分の付着が心配なので勢いよく燃やすようにしています。)

しかし、杉の枯れ葉がこれほどよい焚き付けになるとは思ってもいなかったです。

当地においても昭和30年代頃までは「ご掻き」と呼び、松や杉の枯れ葉を集めるのが冬季の大切な仕事だったそうです。
そして、こうして集めたものを主屋の厨子(ツシ)二階に上げていたわけですね。

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片付け時には「こんなゴミみたいなものを主屋の二階に上げて!」なんて思わないこともありませんでしたが、なるほど焚き付けに貴重なものだったわけです。

杉の木もこれまでは、花粉や枯れ葉を落とす邪魔ものとしか目に映りませんでしたが、これなら自宅に隣接してスギを4、5本植えておくのもアリかもしれません。

神棚に供える榊を裏山に採りにいった際にも、杉の枯れ葉が目につき少し拾いました。

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こうやって使っていけば、自宅敷地が片付くだけでなく、里山も綺麗になるかもしれません。
ただ、里山までとなると薪ストーブが4、5台必要かもしれませんが・・・

<続きます>