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薪ストーブの導入(53)薪割り開始

昨冬、里山耕作放棄地の整備において樹木(雑木)を伐採しました。
これらの伐採した樹木は薪ストーブの薪として使用するため、自宅敷地内に引き上げてきてあります。

大小様々な約15本の樹木を伐採しましたが、薪として使えるのがこれだけの量になります(昨シーズンの使用実績から1シーズン分はあると思っています)。
伐る木はあったとしても必要量と作業にかけられる時間から、これが良いところではないかと感じています。
まあ、このペースでも20年(薪ストーブの耐用年数)も続けていけば里山や耕作放棄地は変わっていくことでしょう。

さて、これらの原木が十分乾燥して来シーズンの薪として使えるものかわかりませんが、時間が経つほど木が硬くなり薪割りに苦労しそうですので、梅雨明け頃までには薪割りを終えてしまいたいと思っています。
それで薪割りを始めるも、これまで針葉樹(古材)の薪割りで使っていた洋斧(FISKARS X25、下写真で左端)では弾かれてしまい全く歯が立たず・・・。

そこで伝家の宝刀!?(骨董物の和斧)を取り出してきました。

この大きいほうの和斧を使うことで、辛うじて割ることができるようになりました。

ところで柄の長さを見比べると、和斧は洋斧に比べかなり長いです。
また、それぞれの重さを計ると次のとおりです。

  • FISKARS X25:2.4kg
  • 和斧(小):2.4kg
  • 和斧(大):3.2kg

FISKARS X25は軽量のため針葉樹の場合は本当に使いやすいのですが、雑木を割るにはヘッドが軽く打撃力が十分得られないようです。
和斧が大小2本あるのも、針葉樹用と雑木用に使い分ける必要があったのかもしれません。

赤錆で覆われた状態で長年倉庫で眠っていた和斧が、こうして再び活躍してくれると嬉しいものです(実は骨董物の和斧なんてダメダメだと思い込み、洋斧を購入したのですが・・・)。

そんな斧でも太くて節のあるものには歯が立ちませんので、大型のクサビ(ハスクバーナ「薪割り用ねじれクサビ」)も入手しました。

上写真で下のクサビ(薪割り用?)は元々あったものですが、それに比べ随分と大きく重いです(長さ215mm、重さ2.3kg)。

そんなことで、斧とクサビを使って薪割りを始めます。

慣れないこともあるのでしょうが大変!!
私のような軟弱な心身の持ち主には良い鍛錬になりそう(^_^;

そう言えば、以前、地元の長老に「昔はカマドや風呂焚きなどにさぞ雑木(広葉樹)を伐って使ったことでしょうね」と尋ねたことがあります。
ところが予想に反して、マツ(針葉樹)を焚くことがほとんどで、雑木はそれほど使うことがなかったとのこと。
その理由としては、昔はマツの木が多かったことや、マツは火力を得やすいことが大きいですが、雑木は切るにしても割るにしても大変であることも理由としてあったそうです。
今ではチェンソーを使って切りますので、これまで雑木ということを特段感じることがありませんでしたが、斧で割ってみて初めて雑木ということを実感しています。
さらに雑木でもクヌギやカシは比較的割りやすく、これだけの理由ではないにしても炭作りに重用されたことを納得しているところです。

<続きます>

薪ストーブの導入(52)メンテと薪の使用量

3月中は薪ストーブを毎日焚いていましたが、4月に入るとほとんど焚くことがなくなりました。
5月にもなり、さすがにもう焚くことはありませんので煙突を含め一通りの掃除をすることにします。

煙突掃除は既に今シーズン3回行っています。

薪ストーブ初心者ということに加え、古材の松(ススが出やすい)を中心に焚いていたことから慎重にしましたが、来シーズンは1回(状況により2回)にしようかと思っています。

前回までと同様に煙突掃除。
煙突トップについては塗装の一部が剥がれています。

煙突トップ自体はステンレス製ですので、塗装が剥がれていても著しく耐久性が落ちるわけではありませんが、この機会に塗装の補修もしておきます。
使用する耐熱塗料は、近くの「アストロプロダクツ」(輸入工具などを扱う店舗)でツヤなしのもの(300mlで1,000円程度)を入手しました。

説明書きのとおり、薄くスプレーし3回程度塗り重ねます。

スプレー式は刷毛の洗浄など、後片付けをしなくてよいので手軽ですね。

煙突トップには中に鳥が巣を作らないようにネットを被せようかとも思ったのですが、いっその事、トップは外したまま(倉庫内に保管)にして煙突にシートを被せておくのはどうでしょうか?

見た目は悪いですが、建物の裏手側ということで、これで良しとしましょう(^_^;

ストーブ本体は特にメンテするところはなさそうですので、前面ガラスの汚れだけ拭き取っておきます。

さて、薪ストーブのシーズンが終わったことから、今シーズンに使用した薪の量を算出してみます。
薪の大半は一昨年の主屋の改修工事で発生した古材(松、杉、檜)で、下写真のとおり大量にありました。

薪を積み上げた列が16列あったのですが、今シーズンが終わり残り4列にまで減っています。
つまり今シーズンに12列分を使ったことになります。
1列は約0.6m3(=幅0.35m×高0.9m×延長2.0m)ですので、12列で約7.2m3になります。

長野県が実施した薪ストーブ実態調査が公表されていますが、それによると「年間の薪使用量は4~10m3の世帯が多く、平均は9.0m3であった」とのこと。
長野県に比べ当地は温暖地ではありますが、我が家の使用量(7.2m3)は平均程度と言うことになります。

ところで、7.2m3は重さではどれだけになるのでしょうか?
もちろん実測はしていませんので机上で算出すると次のとおり2.3tとなります。

7.2m3×(1−1/3)×0.48t/m3×=2.3t
・薪積みによる空隙率:1/3(大体)
・薪の比重:0.48(松0.53、杉0.38から加重平均により算出)

一方、薪ストーブ(中型機)は1時間当たり2kg程度の薪を消費すると言われています。
これに今シーズンに薪ストーブを使用した総時間(約1,050時間)を乗じると2.1tとなり、先に算出の2.3tに近い数値になります。

・7時間/日(朝3時間、夜4時間)×30日×5ヶ月(11月〜3月)=1,050時間
・2kg/時間×1,050時間/1,000kg/t=2.1t

ついでに、古材(針葉樹)ではなく広葉樹を薪とする場合の体積を求めると次のとおり2.9m3となります。

2.3t÷0.8t/m3=2.9m3
・広葉樹の比重:0.8(クヌギ0.85、カシ0.95、ナラ0.68)

つまり雑木を薪にする場合、1シーズンに上写真の薪の列を5列分(=2.9÷0.6)用意する必要があると言うことですね。

<続きます>