ジャンク品の電動ハンマーをメンテ・再生することにし、前回、モーター(アマチュア)のベアリングを新品に取り替えました。
これでモーターは問題ないはずですが、グリスの状態を確認するためクランクケース内を確認したところ、クランクシャフトとピストンを連結する部品(下写真で朱色矢印。コネクティングロッド)が破損していることが判明しました。
破損したコネクティングロッドがシリンダー内に散乱しているはずで、それを除去・掃除するためにもバレル(この中がシリンダー)を分解していきます。
本体とは六角穴付きボルトで留められているのですが、これが固く締まって外れない・・・。
ラスペネ(CRCの高性能版)を2、3日吹き掛け、インパクトドライバーで緩めようとするもビクともせず。
結局、六角棒レンチをパイプで延長して力を掛けて何とかボルトを外すことに成功しました(テコの原理は偉大です)。
ところが一難去ってまた一難。
以前所有していたHM0810と同様、バレルの中がシリンダーになっていると思っていたのですが、この機種(HM0830)はバレル内に別途シリンダーが挿入されています。
そのシリンダーの抜き方がわからず、1週間以上作業がストップすることに・・・。
引っ張り抜こうとして苦労していたのですが、上写真の朱色矢印で示す方向で竹筒を叩き込んでシリンダー(下写真で朱色矢印)を押し出すことに成功しました。
上写真のとおりバレル内にはシリンダーだけではなく、いくつかの部品が入っています。
汚れたグリスで酷いことになっていますので、灯油で各部品を洗浄します。
綺麗になったところで各部品をチェック。
破損しているのは先のコネクティングロッドだけで他は特段問題なさそうです。
ただ、Oリングは消耗品的なものですので、この機会に全て取り替えることにし、コネクティングロッド(下写真で左側)とともにメーカーから取り寄せました(全てで1,000円程度)。
新しい部品が手に入ったことで元通り組み立てていくことにしますが、その際、グリスは何を使うべきか??
リチウムグリス?シリンコングリス?モリブデングリス?
モリブデングリスのような気がしますが、ここはメーカーの専用グリスを使うことにします(1本約200円。グリスの種類は明記されていません)。
各部品にグリスを塗りつつ組み立て。
残ったグリスをクランクケース内に入れておきます。
前回メンテしたモーター部分と合体させます。
振動で外れたのか上写真の朱色矢印で示すネジが無くなっていましたので、これもメーカーから取り寄せました。
そして、組み立て完了。
ハツるコンクリートが無いため、とりあえず砂利敷きの地面を叩いてみると軽快に動作します!
とりあえず、新しく購入した部品類が無駄にならずに済み、ひと安心です。
問題なく動作することがわかったところで、電源コードも補修しておくことにします。
電源コードのシース(上写真で朱色矢印)に亀裂が生じています。
上写真の亀裂箇所は本体(スイッチ)に近いためコードを切り詰めることにします。
コードはVCTFですが、さすが過酷な環境で使われる工具だけあってシースが二層になっています。
圧着端子を取り付け。
スイッチに結線。
シースの亀裂は他にもありますが、中間のものは切り詰めるわけにもいかないためビニールテープで簡易補修(亀裂はシースのみです)。
そして、メンテ完了です!
これで、敷石の作業が進みそうです。