月別アーカイブ: 2021年5月

里山再生:ローププーラーを利用して丸太を移動

昨年12月、樹齢60年ほどの大きいスギの木3本を伐倒しました。

このスギの木は建物(離れ)に隣接していて、これ以上大きくなると自分の手に負えなくなるため伐ることにしました。
伐った木は今の時代、薪にしてでも使えば良いほうですが、亡き祖母が植樹したものであるため製材して仏壇(棚)の材として使おうと考えています。
そこで、伐倒後は枝葉をつけた状態のままにして葉枯らし乾燥させてありました。
そして、伐倒後4ヶ月が経過して下写真のとおり葉が茶色くなったことから枝を落とすことにします。

チェンソーを使って枝を落とし、鉈で枝と葉をバラしていきます。

写真ではそれほど多くあるように見えませんが、大きいスギの木3本の枝葉は想像以上にあります。
杉葉は畑に運んで土壌改良材として利用(真っ黒の土になります!)。
枝は乾燥させてウッドボイラーの燃料にしますが、太いものは木杭(耕作用)として使えそうなため倉庫に保管することに。

ところで、今回の作業でおNEWのチェンソーを使ってみました。

ゼノア社のトップハンドルチェンソー「こがる」(ガイドバー:8インチ)です。
チェンソーの扱いにもある程度慣れた(と思っているだけ!?)ことからトップハンドル式のチェンソーを山仕事の相棒に加えることにしました。
このモデル(G2100T)は世界最軽量らしく、メーカーの謳い文句に「手ノコ感覚で使える」とあるのですが、確かに今回のような作業をするのにピッタリだと感じました(片手でも扱えます)。
ただ、小さいにも関わらず価格だけは大きいほうのチェンソー(GZ360EZ:14インチ)よりも高いと言うのが残念・・・(地元の農機屋で購入)。

さて、枝を落としたことで丸太の形状が良くわかるようになりました。
曲がりや分岐箇所など製材に向かないところは薪にするため玉切りします(大きい方のチェンソー:GZ360EZを使用)。

当初は伐倒した3本のうち最も太い1本(下写真で朱色矢印)だけを製材しようと考えていましたが、細いものでも4寸角の柱が十分にとれます。
これを薪にするのは勿体無いように感じ、玉切りはしないことに。

丸太の状態で残す部分が決まったものの、このままでは長(重)過ぎて移動させることもできません。

少しでも移動させやすいよう、製材を考慮して3mまたは4mの長さで切ることにします。
切断箇所のひとつが下写真です。

丸太は傾斜地に横たわっていますが、木の太さに対してチェンソーのガイドバーが短いことから丸太の下流側で作業せざるをえません。
切り離した途端、自分に向かって転がり落ちてきて下敷きになった!なんてことにならないようにローププーラーを使って引いておくことにしました。

そして、無事切断できました。

結果的にはロープは不要だったかもしれませんが、木は想像以上に重たいですし、このような危険を伴う作業は特に私のような経験が浅い素人の場合、考えられることは全てやって丁度良いぐらいなのだと思います。

同様にして全ての切断完了。

上写真で手前側にスペースがありますが、そこまで軽トラを進入させられます。
また、このスペースで皮剥きの作業を行いたく、とりあえずはここまで丸太を移動させることにします。
とは言え、丸太は持って運べるようなものではありません。
そこで、ローププーラーを使って牽引して移動させようと思いますが、果たしてローププーラーで牽引できるものでしょうか??

机上で検討することにし、まずは丸太の重量を算出します。
超概算で直径40cm、長さ4m、比重1(安全側。スギの気乾比重は0.4程度)として算出すると次のとおり。

W=π/4×0.4^2×4×1=500kgf

丸太の重量は500kgfですが、ロープの牽引力は力の分解により、これより小さくて済みます。
斜面の勾配を20°とすると次のとおり171kgfになります。

F=500kg×sin20°=171kgf

この力に加えて地面との摩擦力も作用しますが、竹のうえを滑らすなどして小さくすれば200kgfの牽引力があれば良さそうです。

必要となる200kgfの牽引力に対し、ローププーラーの許容荷重は1,500lb≒680kgfで問題なし。
また、ロープ(直径1/2″)の切断荷重は14kN(使用荷重はその1/10)。
メーカーが定める使用荷重を少しオーバーしますが大丈夫でしょう(少なくとも切れるようなことはありません)。

机上の検討で問題ないことが確認できたので実際に作業することにします。
切り株をアンカーにしてローププーラーで牽引。

少し力は要るものの問題なく牽引できます!

同様にして他の丸太も無事移動できました。

ローププーラーを使っているものの人力による作業に違いなく、自分の手でこんな大きく重い丸太を移動できたことに我ながら驚きます。
一方、今回の作業を通じて丸太の大きさ、重さが想像以上であることを感じました。
当初は年内にも製材所に運んで挽いてもらおうかと考えていましたが、この大物を扱うにはもう少し時間をかけたほうが良さそうな感じです。
そこで、製材は、この場所でしばらくの間(1年?2年?)丸太を囲い、さらに乾燥させたうえで行うことにします。

今年は囲うための台を設置するともに杉皮を剥くところまで行おうかと思っています。

庭の整備(77)垣根の撤去とシバザクラの植栽

早くも梅雨入りしました。
年々、冬夏の寒暑が厳しくなるとともに陽気が良くて過ごしやすい春や秋が短くなっているように感じざるをえません・・・。
そんな短い春でも草木は溢れんばかりの花を咲かせます。
既に盛りは過ぎたものの、グランドカバープランツとして植栽したシバザクラが今年も綺麗なピンク色の花を咲かせました。
下写真はアプローチの垣根下に植えたものです。

下写真は車庫前です。

上写真で手前にあるプランターは1年前にポット苗を植え付けたのですが、目論見通り1年でプランターから溢れんばかりになっています(^_^)

木製のプランターカバーは自作のもので、1年前に古材(古民家の天井板として使われていた松板)を使って作りました。
風雨に曝されるものに古材を使うのはどうかなと思ったものの、今のところ全然傷んだ様子はありません。

ところで、このプランターが置いてあるところは以前、垣根(槙垣)があったのですが、将来的に隣接する公道から車庫に出入りできるようにするため一昨年の秋に垣根(一部)を撤去しました(下図で「20年撤去」とある朱色点線箇所)。

撤去したことで開放的にもなりましたし、風通しが良くなったことで周囲に蔓延っていた笹をはじめとする雑草の勢いが落ちたように感じています。
これに気を良くして、さらに撤去できるところはないかと考え、上図で「21年撤去」とある箇所を撤去することに。

実際には、垣根として使われているマキの木の伐採は冬の間に行い、既に終えています。(下写真は伐採直後の様子)。

上写真で朱色矢印で示す区間の8本を伐採しました。
この箇所は上写真のとおりコンクリート製の柵板により土留めが施されているため垣根が無くても大丈夫ですし、垣根を撤去することで隣接する公道(隣家の進入路)の見通しも良くなるだろうと考えたわけです。

垣根を撤去したあとは、隣接箇所と同じく、公道側からシバザクラ植栽、園路(芝生)、畑(自然農)のレイアウトにすべく、冬の間に耕起して笹や蔓(主にヤブタオシ)、球根類を除去しておきました。
そして、春になってシバザクラを植栽(ポット苗を@30cm間隔で植え付け)。

シバザクラの苗にはいつものとおり自家製のもの(昨秋に挿し芽)を用いました。

畑との間には幅3尺の園路を設けますが、園路は見た目とともに除草の負担軽減を図るため芝生にする考えです。
芝生はこれまたいつものように播き芝により行います。
ただ、いつもは播き芝に用いるランナーを既存の芝生から採取していますが、今春は他にも播き芝したいと考えていて数が必要になるためホームセンターで切り芝(高麗芝)を1束(約500円)買ってきました。

1束には上写真に写っているシート状のものが9枚入っています。
これを、そのまま張ると1束で1m2分にしかなりませんが、播き芝だと9枚のうち2枚あれば今回の面積を施工できてしまいます。

播き芝の方法はいつものと同じため省略し、最後に野良猫避けのためネットで養生して完了。

4月から6月は播き芝の適期で、今回は4月中旬に行ったため5月には活着するはずです。
ところが、連休を過ぎても播いたランナーに変化はなく購入時の茶色いまま・・・。
購入時は茶色くても(日本)芝は冬季に休眠するため休眠期に入っているだけだろうと安易に考えたのですが、枯死したものを買ってしまったようです。
そんなことで写真は撮っていませんが、先日、自家製のランナーを使って播き芝をし直しました。
芝自体は安価(約500円)とは言え、手間を考えると購入先のホームセンターに文句のひとつも言いたくなります!(枯死しているものを後日、1束200円で投げ売りしていたのも悪質!!)
枯死しているかどうかはランナーの重さで分かりそうなものですが、実際には土付きのため私のような素人には見分けるのが難しいです。
やはり確実なのは、休眠期から抜けるのを待って実際に芝が青くなり始めているのを確認したうえで購入するのが良さそうです(どうもホームセンターは相当早い時期:3月末頃に仕入れ、5月末あるいは売り切れ次第販売終了しているような感じです)。