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井戸の再生(50)軒裏がスッキリ!

前回、CD管(井戸ポンプ電源用のケーブルを収納)を井戸から主屋に向かって敷設し始め、主屋の犬走りを横断させるところまでできました。

犬走りを横断させた後は、下写真(施工前に撮影)のとおり主屋の外壁内にケーブルを通して厨子二階(屋根裏)へと引き込むことになります。

ところで、上写真で朱色矢印に示す箇所にスイッチがありますが、これは5年前に解体撤去した外便所の照明を点滅させるためのものです。
既に外便所はありませんので、この機会にスイッチ及び配線を撤去することにします。

まずはスイッチをケーブルから外します(ケーブルは既に死線状態)。

ひとつの照明を点滅させるだけにも関わらず、なぜか3芯のケーブルが使われています。
この配線は20年ほど前のリフォーム時に施工したものですが、何か拡張する計画でもあったのでしょうか?

外壁のトタンの内側は土壁になっており、その一部を削ってケーブルを通してあります。
しかも、柱を貫通させてあったりします。

この先にジョイントボックスがあり、そこで電源及び照明に分岐させています(埃まみれになっているのは外便所解体時に私がジョイントボックスを外したためです)。

そして、軒裏に添わせて電源(分電盤)へとケーブルが延びています。

5年前に改修工事を行うまでは、ほかにも軒裏に様々な電線(電気、電話、ケーブルTV)がぶら下がっていて目障りでした。
なぜ、このように屋外に配線してあったかと言えば、以前は屋根裏(厨子二階)が下写真の状態で、とても電気の配線などできるような状態ではなかったからです。

これを改修工事において片付け・整備するとともに先のケーブルを除く全てを厨子二階に配線し直してもらいました。

そして、今回、最後まで残っていたケーブルを撤去。

見た目だけでなく心もスッキリした感じです(^_^)

既設のケーブルを撤去してスッキリしたところで、新しいケーブルを配線していきます。
壁内に配線しますが、外壁のトタン(胴縁)と土壁の間にちょうど隙間がありますので、そこを通していきます。

軒桁のところまで上がりましたので、面戸(垂木の間を埋める板)に穴をあけて厨子二階へケーブルを引き込みます(今回の配線はここまで)。

トタンを元に戻したところ、地中から立ち上げたCD管がトタンと干渉するため、下写真のとおりトタンを切り欠いて対処することに。

配線ができたため土間コンを打って犬走りを復旧します(撤去した際のコンクリート殻を骨材として再利用)。

ところで、先にトタンを切り欠いたところですが、CD管との間に隙間があって雨水が入る恐れがあります。
隙間を簡易的にパテで埋めれば雨水の侵入は防げるとしても見た目、耐久性ともに良くありません。
あと、CD管(材質:PE、PP)は耐候性がないため紫外線で劣化してしまいます。
そこで、エアコンの配管カバーとして使われるウォールコーナー(下写真でベージュ色のもの。300円程度)を使ってカバーしておくことにします。

そのままでは延べ石(土台の基礎)やトタンの角波部分が干渉してうまく取り付けられないため切り欠いておきます。

SUS製ビスで取り付けたうえ周囲をシーリング。

これで、今回の配管&配線が完了です。

1号井の再利用はまだまだ先になると思っていましたが、今年に配管&配線ができたこともあり、早ければ来年にもポンプを設置して1号井を再利用できるようになればなあと思っています。

井戸の再生(49)電源用ケーブルを敷設

前回、井戸ポンプの電源(商用電力 or 太陽光発電)について検討した結果、当面は商用電力を利用することにしました。

そこで、先に敷設したパイプ(送水)にあわせてケーブル(送電)も敷設しておくことにします。
ケーブルの敷設ルートは下写真で朱色点線で示すとおりです。

主屋(分電盤あり)の電気関係は厨子二階(屋根裏)で管理していますので、そこから外壁内を通して地中へ。
犬走り(土間コン)を横断したのち、先に敷設したパイプに並行する形で井戸ポンプ(計画)付近まで敷設する考えです。

ケーブルの仕様はポンプ(+外灯)だけのためVVF1.6×2芯にします。
せっかくケーブルを引くのであれば外灯も設置してはどうかとも思っていますが、その場合、外灯の点滅をできるようにすると3芯のケーブルが必要・・・凝ればキリがありませんので、ここは最低レベルのVVF1.6×2芯にしておきます。
ケーブルは直接地中に埋設できますが(保護必要)、今回のような場合は合成樹脂製の可とう電線管に収めたうえ埋設することが多いと思います。
合成樹脂製の可とう電線管にも幾種類かあり、FEP管>PF管>CD管の順で耐候性、価格ともに高くなります。
今回は基本的に露出させないため最も安価なCD管(約50円/m)を使用することにし、その口径は中にケーブルを収められるように16mm(>VVF1.6×2Cの外径×1.5)とします。

ホームセンターで切り売りしているCD管(下写真でオレンジ色)を購入してきましたので、とりあえず敷設ルートに仮置きしてみます。

VVFケーブルは後になって通線で苦労しないように前もってCD管に収めておきました。

それでは、井戸ポンプ側から主屋に向けて埋設していきます。

ちなみにCD管の敷設に電気工事士の資格は不要ですが、今回のようにケーブルが入った状態で行う場合には資格が必要になります(私は一応資格有)。
電気工事士試験の引っ掛け問題になりそうなやり方です。

同様に敷設していきます。
下写真の箇所から先はヒメツルソバが排水路を覆っています。

ヒメツルソバはグランドカバープランツになっていますので、一旦掘り上げたうえCD管を埋設。

埋め戻し後にヒメツルソバも植え直しておきます。

排水路下へのCD管の敷設はここまでです。
ここで方向を変え、犬走りを横断して主屋へと引き込むことになります。

犬走りは土間コンが打たれているため、CD管を敷設するには土間コンを一時撤去する必要があります。
上写真でもわかるとおり、ちょうどこの場所は5年前に外便所を解体撤去した際、雨樋用の排水管を埋設するため土間コンをハツったところです。
そのときにケーブルも敷設しておけば二度手間にならなかったのにと悔やまれます・・・。

そんな後悔は、電動ハンマーで土間コンとともに粉砕してしまいましょう。

ハツったコンクリート殻は再利用するため分けておきます(下写真でバケツに入っているほうを生コンの骨材にします)。

掘削。

CD管を緩やかに曲げて(R>管内径の6倍:96mm)進行方向を変えるともにパイプ(下写真で灰色)を下越しさせます(パイプとのクリアランスに制約なし)。

こうしてパイプをかわしたあとは犬走りの高さにあわせて緩やかに上げます。

複雑な配管ですが、可とう性のあるCD管なら自由自在です。

<続きます>