薪棚設置(4)本体作製

前回、薪棚の柱を据えるための沓石(延べ石を再利用)を設置しました。

いよいよ薪棚本体の作製に取り掛かります。

正面図
側面図

材料には、冬の間にチェンソーで自家製材した角材(杉)を用います。

これらを図面の寸法に従って木取り。

材料に余裕がないため、桁材は角材(85mm角)を半分に挽き割って使います(バンドソー使用)。

こうして木取りした材に、仕口(ホゾとホゾ穴)を墨付けします。

墨付け後、まずはホゾ穴(雌側)から加工することにしますが、太い角材に通しホゾをノミで掘るのは私のような素人には難しくて大変です。
このため、2年前に土蔵の出入り口を修繕する際に電動のカクノミ(中古)を購入しました。
こうしたカクノミはプロ用の道具で高価なのですが、プレカット工法の台頭により使われる機会が減っているのか、ヤフオクなんかだと送料込み数千円で入手できる状況になっています。

いずれにせよ、カクノミを使うと一瞬で、大工さんの手によるものかと思うようなホゾ穴を掘ることができます。

手ノミの出番は最後の仕上げだけです。

次にホゾ(雄側)を加工します。
一般的には丸ノコを使って加工しますが、チェンソー製材で材の直角が出ていないため(断面が平行四辺形、Max.5mm程度のズレ)、普通に上下から丸ノコの刃を入れると下図のようになって歪な形のホゾになってしまいます。

材の断面が平行四辺形になっていることを考慮して墨付けすれば良さそうにも思いますが、正確に墨付けするのは実際には難しそうです。
そこで思いついたのが、ここでもバンドソーを使う方法です。

これなら片面を基準にしてホゾの厚さを一定(今回は1寸)にすることができます。
結局、丸ノコは胴付け部にだけ使用してホゾ取り完了。

後で詳しく書くつもりですが、ホゾには鼻栓用の穴を設けてあります。

相欠きによる接合箇所(桁材の固定等)が一部あるため丸ノコを使って溝を切っておきます。

そして、全ての材の刻みが完了です。

たかが薪棚とは言え、多くの材と加工が必要になるものです。

加工が間違っていないことを祈りながら組み立てます。

ホゾ組みの場合、加工に手間がかかる一方、組み立ては一気に進みます。
加工の間違いも無かったようで一安心です。

心配事項と言えば、以前にも書いた桁材(荷重に対して十分な断面か?)ですが、実際に組んだものを見ても微妙な感じです・・・。

まだ完成ではないのですが、雨天で屋外での草刈り等ができないときに塗装を行なっておきます。
塗料にはオイルステイン(VATON、オーク色)を用いていますが、塗料の乗りがイマイチで色も薄いです。

あとは、床板を貼って全体をシルクの布で包めば、天蓋付きのベッドの完成です!(実際、野良猫の寝床になっています・・・)。

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