日別アーカイブ: 2019-02-16

里山再生:竹林エリアの縮小

冬の週末は里山整備を中心に作業しています。
そのうち自宅に隣接する里山(約30a=3,000m2)については5年前から始めましたので、この冬で6シーズン目になります。
当初は竹ヤブと化していたため、最初の3年で竹(マダケ)を坪1本程度の密度になるように間伐しました(10a/年のペース。この作業が最も大変でした)。
その後、春に成長させたタケノコに相当する本数を冬に伐採することで坪1本の密度を維持するとともに竹の更新(5年サイクル)を図っています。

これと同時に、下図で黄色着色箇所(約1/3=10a)については、元々は雑木林(クヌギ)であったことから、雑木林に戻すべく、年々、竹の本数を減らしていっています(3年前からはタケノコの時点で全て収穫することで新竹も生やしていません)。

このため、このエリアの竹は下写真のとおり疎らに点在している状態になっています。

2018年3月撮影

竹が少なくなったことで、その分、雑木が勢いよく成長し始めています。
この状態であれば、残っている竹を伐採しても林内に雑草が蔓延ることはなさそうですので、今シーズンに残りの竹を皆伐することにします(一度に皆伐すると林内の日照が良くなり過ぎて下草刈りに追われかねないため、時間をかけて徐々に竹と雑木を入れ替えるような形にしています)。

残っている竹を全て伐採。

このエリア(約10a)から竹が無くなりました。
もちろん根は残っているため、3年程度は春にタケノコが生えてきますが、タケノコの段階で全て収穫しておけば根も後退していくことでしょう。
繁殖力が旺盛な竹は、里山の荒廃とともに全国で問題になっていますが、ある程度管理して竹ヤブにさえしなければ意外と扱いやすい植物なのかもしれません。

このエリアに古くからある大木はクヌギなどの落葉樹なのに対し、新たに成長している雑木はヤブツバキなどの常緑広葉樹(照葉樹)がほとんどです。

やはり当地のような温暖地では照葉樹林になるのが自然なようです。
竹の皆伐後にはクヌギを植樹するつもりで苗木も育てているのですが、ツバキなどの雑木も良質の薪になりますので(成長が遅い?)、余計なことはせずにそのままで良いのではないかとも思うようになってきました。

さて、これで当初考えていた竹の間伐(皆伐)を中心とする整備は5年かかって全て完了しました。
今後は、竹林のエリア(20a)について、現状を維持すべく毎年、竹を更新していけば良いことになりますが、新たな課題も見えてきました。
それは20a(2,000m2)程度の広さの竹林でも、想像以上の竹(1年120本=2,000m2÷3.3m2/本÷5年サイクル)が発生することです。
伐採竹はボイラーの燃料として使うようにしているものの、1年に120本も必要ありません。

また、地元の長老などから話しを伺うと、竹を多用した昔でも、これほど竹林は広くなく、どうも下図で旧道(赤道:あかみち)より下側(南側)だけだったようです(昔は桶屋さんが竹を買いにみえたりして、竹林として相当整備されていたそうです)。

そこで、竹林のエリアをさらに縮小し、下図のとおり全体の1/3(10a)程度にすることにします。

このため、上図で紺色破線で囲む箇所について、今後5年程度かけて竹を無くしていくとともに雑木林へと移行していきたいと思います。