日別アーカイブ: 2017-11-02

竹ボイラーの導入(4)暖房&井戸水クーラー

前回、ボイラー本体の配置を含む全体的な計画を検討しました。

<平面図>

<横断図>

ところで、ウッドボイラー自体はパソコンの本体と同じように本体だけでは機能しません(焼却炉としては使えます)。
用途に応じて、パソコンで言うところのアプリケーションに相当する熱交換器などを追加することで、給湯システムや床暖房システムを構築するようになっています。
そこで、こうした拡張ができるようにボイラーの背面には配管の接続口(ソケット)がいくつか設けられています。

このうち最上部の4口については、内側(貯湯槽)に熱交換器(フレキ管)を接続できるようになっています。
つまり、この接続口に水を送れば、熱交換器を経て、もう一つの接続口から湯が出ることになります。
4口あると言うことは、この回路(水→湯)を2つ作れることになり、1台のボイラーで給湯しながら床暖房するということも可能になるわけです(このN-200NSBは、ウッドボイラーのなかで最も小さい機種なのですが、工夫すれば熱交換器を2つ設置することも可能とのこと)。

これらの下にある接続口が貯湯槽のオーバーフロー用、そして最下部のものがドレーン用です。

そして、真ん中にある2口にはニップル(両側が外ネジのパイプ)が差し込んであり、ボイラーを運搬する際に取っ手として使っています。
メーカー(エーテーオーさま)の方に教えていただいたのですが、実はこの接続口も貯湯槽と繋がっているそうです。
そして、農家の方で、ここから直接、温水を取り出し、温室内に敷設した配管(架橋ポリ)を循環させることで暖房として使っている方がみえるとのこと。

暖房に用いるには熱交換器(ボイラー側)が必要だと思い込んでしまっていましたが、言われてみれば温水をそのまま循環させるだけ(超単純!)でも暖房が可能なわけです。
もちろん、床暖房のように不凍液を循環させるためには熱交換器が必要となります。
これに加え、一般的な床暖房のような密閉システムともなると、私のような素人が手を出せるものではありません(技術面だけでなく、私の場合、コスト面でもですが・・・)。

一方、先の温水循環による暖房システムであれば、基本的には配管と循環ポンプだけで構築できそうです(これができるのもウッドボイラーが無圧開放型だからだと思います)。
せっかくボイラーを導入し、給湯利用だけでは勿体ないですので、この単純な仕組みにより暖房システムも構築してみたいと思います(もちろん自己責任のうえです)。

施工については、まずは給湯システムを構築し、後々、暖房システムを追加するのでも良いのですが、そうすると配管などで二度手間になってしまいますので、一緒にやってしまうことにします。
そこで、先に検討した配置図に暖房用の配管(温水往路、復路の2本)を追加します。

配管は給湯(水)用2本、暖房用2本の計4本となります。
暖房用の配管の途中には循環ポンプを設置します。
2系統の配管やポンプによりボイラー周りが複雑になりそうです。
本職の設備屋さんなら、なんてことはないのでしょうが、私のような素人の場合、配管どうしが糸のように絡んでしまいお手上げになるかもしれません。
そこで、ボイラーを挟んで給湯用(2本)と暖房用(2本)の配管に分けるようにしています(途中からは並列)。

これらのパイプ(4本)を主屋に引き込み、台所と居間の境付近に立ち上げます。
そこから給湯用のパイプ(2本)は台所側(上図で右側)、暖房用(2本)は居間側(上図で左側)へと分岐させる考えです。

さて、暖房用に温水を引き込みますが、これをどうやって暖房として用いるのか?
床(床板と断熱材との間)に配管すれば床暖房になりますが、床は一昨年の改修工事で作り直したばかりです。
このため、銅管やエロフィン管(フィン付きのパイプ)から放熱させるような単純な暖房器具(熱交換器)を自作したいと思っています。

このような単純な器具であれば、夏はこれに井戸水を流して冷房器具としても使えそうです(結露するため、床暖房に冷水を流すことはできません)。
そこで、先の配管(暖房用の2本)を井戸まで繋げられるようにします(ボイラーは経由しない)。

エアコンやエコキュートは空気熱を利用したヒートポンプですが、この井戸水クーラーは地中熱を利用したヒートポンプシステムになるかと思います。
このような井戸水クーラーは工場などで実際に使われているようですが、小規模なシステムでも実際に機能するものでしょうか??
いずれにせよ、暖房システムに少し配管を伸ばすだけですので、この井戸水クーラーも視野に入れてボイラーの導入を進めることにしたいと思います。

<続きます>