古民家の自然換気(23)竹天井と漆喰壁

前回、土壁に上塗り(漆喰)を施しました。
土壁に関しては、これで完成となりますので、以前に作製した竹の天井材を全て設置します。

竹の隙間からこぼれる日差しが漆喰壁に映り、良い感じです。

室内は十分に明るくなりますし、この程度の日差しであれば、夏季に室温が上がることもないでしょう。

杉板の天井部分とも合っているように感じます。

最終的にDKの天井は、竹天井(下写真で左側)、杉板天井(中央)、障子天井(右側)の3種類となりました。

あと、意図したわけでありませんが、厨子二階へ上がるための開口部を開けておくと大黒柱(上写真で朱色矢印)が棟木まで伸びているところを見られるが意外と良いように感じています。

こうして竹(どうしの隙間)を利用することで、換気と採光を図れるようになりました。
しかし、春・秋は良いとしても、今のままでは冬季の暖房時に暖気が屋根裏に逃げてしまいます(夏の冷房時も同様)。

このため、冷暖房時には竹天井部分を何らかの方法で閉じる必要があります。

竹天井の上に断熱材(スタイロフォーム等)を載せれば断熱はされますが、採光できなくなります(冬場こそ日差しを取り入れることで、暖房への依存を減らしたいものです)。
そこで、採光も確保できるように下図のとおり透明のプラダン(ポリカーボネート製)を竹天井の上に設置することにします。

プラダンは中空構造のため、断熱効果も期待できそうです。

ただ、ひとつ問題になるのは、この場所は厨子二階に柴を出し入れするところだったことから梁の間隔が広く、面面で930mmと3尺(910mm)より大きいのです。
3尺未満であれば、定尺のプラダン(3尺×6尺)が2枚あれば良いのですが、少しばかり大きいために4枚が必要となります(1枚約2,000円)。

そこで、建具のような枠を作り、その枠を含めて930mm以上のサイズにできれば、プラダンは2枚で済みます。
作製するのに手間はかかりますが、枠があればプラダンがしっかり固定されますし、開閉する際にも使い勝手が良くなるように思います。

その枠のサイズを検討します。

見えるところに設置するわけではありませんので、野縁材(40mm×30mm)をそのまま使うようにしています。

それでは、上図に基づき作っていきます。
まずは野縁材を必要長さで切断します。

続いてはホゾの加工です。
ホゾの胴付きはテーブルソーを使って加工しているのですが、私の小型テーブルソーで今回のような6尺近くも長さがある材を加工するのは困難(危険)です。
そこで、枠作りは一旦中断し、テーブルソーの拡張テーブルを先に作ることにします。

<続きます>

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