前回、エアーリフトポンプの能力(揚水量)をアップすべく下図のとおり改良しました。
揚水量をアップさせるには送気量を増やせばよいと考え、エアー源として当初のコンプレッサー(100L/min)に加えブロワ(80L/min)を稼働させられるようにしたわけです。
これにより最大180L/min程度の送気が可能です。
では、実際に稼動させてみます。
まずは、ヤフオクで落札したブロワ(ジャンク品)の動作確認を兼ねてブロワ(80L/min)のみを稼働させて揚水します。
写真では伝えられませんが、どういうわけかコンプレッサー(100L/min)使用時よりも勢いよく水が出てきます。
コンプレッサーよりも送気量が少ない(△20L/min)ため、揚水量は減るはずなのですが??
疑問に思いつつ、ブロワーに加えコンプレッサーも稼働させて(計180L/min程度)揚水してみると、揚水管の吐出口から出てくるのはエアーばかりで肝心の水が出てきません??
想定に反し、送気量を増やしても揚水量が増えないどころか、0(減少)になってしまいました。
今回の改良において揚水管(VPφ20)は変えていませんので、送気量を増やしたことでエアーの流速が早くなっています。
どうやら、この流速は大きくても小さくてもいけないようで、ある速度のときに最大の揚水量が得られるようです(ちゃんとしたデータを取って検証したのではなく、あくまでも感覚的なものです)。
当初、コンプレッサー(100L/min)の送気量だけでは少ないと考えたのですが、実は少ないどころか、揚水管(の口径)に対して多すぎたわけです。
エアーリフトポンプの改良は送気量を増やす方向ではなく、意外なことに減らす方向に行うべきだったのです。
ちなみに、揚水管がVPφ20(口径20mm)の場合、送気量80L/minで揚水量がmaxになるとし、そのときの流速(V=送気量×4/π/揚水管の口径^2)を求めると4.2m/secとなります。
V=80(L/min)×4/π/20(mm)^2=4.2(m/sec)
揚水管の口径に関わらず、この流速で最大の揚水量が得られると仮定すれば(実際にはこのように単純ではないと思います)、コンプレッサー+ブロワ(計180L/min)を稼働させる場合の揚水管の最適口径Dを求めることができます。
D=sqrt(180(L/min)×4/π/4.2(m/sec))=30(mm)
上記のとおり、揚水管を現在のφ20mmからφ30mmのものに変更すれば、コンプレッサー+ブロワの能力(計180L/min)を最大限発揮できるのかもしれません。
しかし、ブロワ(80L/min)だけでも井戸浚いには十分な揚水量のように感じています。
あと、この井戸は隣家の近くにある(我が家からは離れている)ためコンプレッサーだと大きな動作音が気になっていたのですが、その点、ブロワは静音です。
そんなことで、ブロワのみでエアーリフトポンプを稼働させ、井戸浚いを行っていくことにします。
井戸さらいのエアーリフト方式のブログは大変参考になります。
私が中学1年まで過ごした古い家を最近リフォームしたのですが、当時使っていた古井戸(手掘り井戸)を再利用したいと思っています。しかしながら、洗浄のできる業者がいなくて、ネットで調べていたら、貴ブログにたどりつきました。そして、業者が見つからなければ自分でするしかないかなと思っています。
ブログに記載されているエアーリフト方式についてご質問することは可能でしょうか。
また、鈴鹿に住んでいますので、実物を拝見し、直接ご質問できると憂いしいのですが可能でしょうか。
以上、よろしくお願いいたします。
コメント、ありがとうございます!
実は、ブログ記事の井戸は枯れている(雨水が溜まっているだけ)ことがわかり、その後、作業が進んでいないような状況なのです。
それで、最近ブログ記事にしている井戸のほうを優先して作業しています。
こちらの井戸もポンプを設置する前に一度エアーリフトで掃除したいと思っています。
試運転だけであれば近くに電源があってすぐ可能かと思いますので、ぜひお越しいただき、ご覧いただければと思います。
今晩になりますが、別途、メールさせていただきます。
こちらこそありがとうございます。
縁あって妻の地元の三重に引っ越してきました。実は問題の井戸は、私の実家先の島根にあります。今回リフォームをお願いした業者も含め、地元の井戸メンテ業者に当たっているところですが、手掘り井戸のメンテができるところがなくて、調べているときに、貴ブログ(エアーリフト方式)を拝見しました。業者が見つかっても、自分で行うにしても大変参考になると思います。現在、鈴鹿に住んでいますので、ぜひ訪問したいと思います。今月であれば、18日~20日(20日は午前×です)、もしくは10月以降(できれば土日)でご都合の良い日を教えてくださいますようお願い致します。