月別アーカイブ: 2017年8月

井戸の再生(23)ヘドロ

井戸浚い(さらい)をするため、前回、エアーリフトポンプを試作しました。

今回は実際に動作させ、土砂混じりの水を揚水できるか確認することにします。

井戸の近くで作業することになりますので、安全対策(転落防止)として歩み板(ブリッジ)を使って足場を設けます。

エアーリフトポンプの揚水管(塩ビ管)を井戸内に入れ、コンプレッサーを始動。

ちゃんと揚水され、井戸底に近づけると土砂混じりの水が揚水されてきます。
写真のため動作状況を伝えることができませんが、通常のポンプ(水中ポンプやエンジンポンプ等)のように時間的に一定の流量があるのではなく、間欠的な揚水です。
動作状況を表現すると「ゲボー・・・(数秒)・・・ゲボー・・・(数秒)・・・ゲボー」のような感じです。

とりあえずは揚水できることがわかり一安心です。
ところで、井戸底から揚水される土砂混じりの水は、黒い泥状で、匂いが相当キツイです。
まさにヘドロなのです。
降雨時には地表面から土砂だけでなく枯れ葉なども流入していたはずで、それが腐ってヘドロ状になって井戸底に溜まっているようです。
先にポンプの動作状況を「ゲボー」と人が吐くときのような表現になったのは、このヘドロ状の水が勢いよく吐出されるのを見て、あたかも井戸が吐いているかのように感じたからなのです。

揚水管(塩ビ管)で井戸底の様子を探ると、凸凹があるようです。
凸部分を吸わせると土砂混じりの水ですが、凹部分でヘドロ状のものが出てきます。

コンプレッサーは空気吐出量が100L/min(0MPa時)のものを使っていますが、レギュレーター(流量調整)全開で揚水量が最も多くなるような感じです。
エアーリフトポンプで井戸浚いができそうなことはわかりましたが、土砂の堆積量が相当ありそうなことを考えると、揚水量をもう少し増やしたいところです。
そこで、今回の試運転の結果を踏まえてエアーリフトポンプを改良することにします。

揚水量を増やすには、(1)揚水管の口径を大きくすることと、(2)エアー量を増やすことが考えられます。
揚水管の口径とエアー量からは流速(=エアー量×4/π/口径^2)が決定しますが、エアーリフトポンプによる揚水には一定の流速が必要であるように(感覚的に)思います。
従って、揚水管の口径だけを大きくすると流速が遅くなり、その結果、揚水されなくなることがありえます。
そこで、揚水管の口径(φ20mm)は変えずにエアー量を増やすことにします。

追加のエアー源としては、浄化槽(曝気)用のブロワを用いることにします(現在、レギュレータ全開でコンプレッサーがフル稼動状態のため、ブロワと併用することによりコンプレッサー側の負荷を小さくしたいとの考えもあります)。
ブロワでも合併浄化槽用のものは能力が高く、80L/min(10kPa時)程度の空気吐出量があります。
新品を購入すると5万円程度しますが、ヤフオクでジャンク品(日東工器 LAG-80(N))を3千円弱で入手しました。

ブロワの配管はVPφ13相当ですので、散水等で使う一般的なゴムホースを接続することができました。
そこで、揚水管にはゴムホースを接続するように下図のとおり変更し、そのゴムホースへコンプレッサーとブロワから送気できるようにします。

<変更前>

<変更後>

揚水管(VPφ20)にチーズ(φ20×φ13)を取り付け、ゴムホース(内径15mm)を接続できるようにします。

ゴムホースの元側では、コンプレッサーとブロワのそれぞれからのエアーの流入させられるようにします。

コンプレッサー(100L/min)に加えブロワ(80L/min)を稼動させることで、最大180L/min程度のエアーを送気できるようになりました。

自然農:ニンジンの種播き

畑の地力が少しずつ増してきていることから、今夏はスイカを栽培してみようと春先に種を播きました。
発芽し畑に移植したものは20株以上あったはずですが、半数程度は途中で消滅。
残りも勢いがなく、今の地力(無施肥)ではまだまだスイカの栽培は難しいということが分かりました。

それでも場所によっては結実するものもあり、下写真の場所にあるものが収穫時期を迎えました。

スイカの果実がないどころか、スイカの葉も見当たりませんが(茂っている葉はカボチャやキュウリ)、この写真の中央に間違いなく生っているのです。

カボチャやキュウリの蔓をそっとどかすとスイカが出てきました。

小さいですが、これ以上は大きくならないと思い(小玉?)、弾いてしまう前に収穫しました。

下写真のクローバー草生栽培を試みているところのスイカは勢いがあるのですが、種を播いた時期が遅かったため収穫に間に合うか微妙です。

このクローバー草生栽培ですが、キュウリ(地這い)で大成功しています。
クローバーにより雑草が抑制されつつも、キュウリはクローバーの上を這って成長しています。

クローバーの雑草抑制力は相当なものですが、それでも多年草のヤブタオシやイノコヅチが生えてきています。
地這いキュウリを栽培する欠点としては、これらの雑草の除去が困難になることです。
あと、クローバー草生ではキュウリでも自生は望めないかもしれません。

クローバー草生栽培の場所ではありませんが、下写真が自生えのキュウリです。

実もたくさんつけています。

そのままにしておけば来年も自生してくれることでしょう(自生えのものは、その種子も自生しやすいように思います)。

このように種播きしなくても済む(よって収穫さえしなくて良い)ような畑を目指しています(理想には遠い現状ですが・・・)。
そして、下写真が現在の畑の様子です。

そろそろ秋冬野菜を準備する時期だと思っていると、早くもダイコンが発芽しています(もちろん種蒔きはしておらず、自生えのものです)。

近くには昨シーズン、収穫せずにそのままにしておいたダイコン(下写真の矢印、スカスカになっています)があります。
自生してきたダイコンは、この子供なのでしょう。

初夏に白い花を咲かせていたニンジン(下写真の矢印)は、種が落ちそうな状態になっています。

畑の手入れをするついでに、ニンジンの種を播くことにします。
畝に生えている雑草(ここではスギナ)を軽く刈って(ニンジンは好光性)、適当に種をばら播きます。

ニンジンは来春・夏の雑草を抑えてくれることになりますので、至るところに播いておくことにします。