月別アーカイブ: 2017年4月

腐葉土と種蒔き(1)

3月下旬に種を蒔いたスイカですが、このところの長雨で発芽してきました。

ホームセンターなどでは既に大きく成長した夏野菜の苗が売っていますが、今時分に発芽するのが自然本来のサイクルかもしれません。
そんなことで、ほかの夏野菜も種蒔きすることにします。
今回種蒔きする夏野菜は昨シーズンに自家採種したものが中心(地這いキュウリ、シシトウ、オクラ、インゲン、スイカ、食用ヒマワリ、マリーゴールド等)になりますので、畑への直蒔きで十二分でしょう。

種蒔きに際しては不耕起かつ特別な施肥はおこないませんが、ちょうど良い腐葉土がありますので、それを活用することにします。
その腐葉土とは、以前に里山へ投棄していた剪定屑(下写真)が腐り堆肥化したものです。

堆肥化したものが斜面に堆積し、表面がフワフワの状態になっています。

このような富栄養状態は法面保護の点では好ましくないでしょうから、この一部を採取して堆肥とすれば一石二鳥です。

まず種を蒔くのはこちらの畝です。

この畝は以前のブログ記事で紹介したとおり、生ゴミを直接畑に投入して作ったものです(畝の下に生ゴミが埋まっていることになります)。

畝の表面に先ほどの堆肥を入れるとともに種を蒔いていきます。

1箇所ごとに数種類(適当)の種を混在させています。

ちょうど隣の畝に昨シーズンのオクラ(自生?)の種がこぼれ落ちそうになっていますので、この種も一緒に蒔いておくことにしましょう。

オクラは秋に鞘が弾いて種が落ちるものと思っていましたが、案外、今時分に腐朽した鞘から落ちた種が発芽するものなのかもしれません(真偽不詳)。

伐採したビワの木の葉がありますので、それを蒲団代わりに掛けておいてあげましょう(^_^)
もちろん、夏場の抑草や乾燥防止、そして腐れば堆肥になることを期待しています。

<続きます>

里山整備2017(10)シュロの木の伐採

以前のブログ記事にも書きましたが、地球温暖化の影響もあって全国において自生のシュロが急増し問題化しているそうです(「野良猫」ならぬ「野良ジュロ」)。
我が家も例外ではなく敷地に自生のシュロが林立して、さながら南国?の様相を呈していました。

上写真の中だけでも3本のシュロの木が写っていますが、ほかの木に近接しているものはこれまでに伐採してきました。

ところで、シュロと言えばシュロ皮を利用して作られるシュロ縄やシュロ箒が思いつきます。
昔であればこうしたものに利用されたのでしょうが、今や伐倒に手間がかかる(ノコギリに絡まるため)厄介者の存在になっています。
それでも、せっかく伐採するのだから何かに使いたいものです。
さすがにシュロ縄やシュロ箒はハードルが高すぎますので、容易に使える方法としてこれまでに次のような使ってきましたので参考に紹介します。

  1. 土壁の貫伏せ
    土蔵(庇部分)の土壁を新設した際、貫伏せにシュロ皮を使いました。
    現在では寒冷紗を用いますが、昔はシュロ皮や麻布などを使ったそうです。

    下写真がシュロ皮の1片で、これが幹に層状に巻きついています。

    そのシュロ皮を貫に貼り付けた様子です(この後、貫部分を含め全面に壁土を塗ることになります)。

    ちなみにエツリ(小舞掻き)もシュロ縄を使っています。

  2. 土留め材

    シュロ皮が腐りにくいことに加え、末と元の太さ(直径10cm程度)があまり変わらないことから土留め材として利用しました。

    これらの特徴からお寺の鐘つき堂の撞木(しゅもく)として使われると聞いたことがあります。
    山中でシュロ皮が剥がれきった倒木を見つけたことがありますが、なるほどと感じる大きさ、重さ(軽い)、素材感(硬くない)でした。

そんなことで、ほかの木に近接しているものは伐採し、残った1本については枯れ葉を定期的に取り除くなどし管理してきました。

枯れ葉を取り除いてやれば、意外とスマートで良いものです。

しかし、このシュロは「和棕櫚」で樹高が高く(「唐棕櫚」は低い)、まだまだ伸びる勢いです。
枯れ葉の除去は二連梯子をかけておこなっていますが、樹高が8mに達し、危険に感じるようになってきました。

そこで、敷地内に残る1本も伐採することにします。

シュロ皮がノコギリ(チェンソー)に絡みつきますので、先に取り除いておきます。

よく切れる鉈で叩くようにして繊維を切り、少しずつ剥がしていきます(一度に剥がそうと欲張ると絡んでうまくいかないです)。

チェンソーを使って伐倒。

離れまで8m以上あったため、離れに向けて(ナンテンやフキノトウを避けるため)倒しましたがギリギリでした・・・。

幹は土留め材に使う予定のため玉切りします。

一方の葉は硬質ですが、シュロ皮のように腐りにくいということはないでしょうから畑の溝(畝間)に入れて堆肥化します。

伐採により敷地内にシュロの木が無くなりましたが、実は昨シーズン、小さいシュロ(和棕櫚)を裏庭に植え付けています。

このシュロは亡き父が盆栽状?に鉢植えしていたもので小さい状態ですが、これからどんどん大きくなることでしょう。

<続きます>