月別アーカイブ: 2017年1月

耕作放棄地の再生(5)竹の伐採

前回で、昨シーズンに伐った竹の片付けが終わりました。

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これで山裾での作業ができるようになりましたので、枯れ竹や老齢竹をさらに伐っていくことにします。

しかし、田んぼ側に面する竹(下写真)を見る限りは、そのほとんどが立ち枯れの状態です(葉が落ちてありません)。
立ち枯れでないものでも、稈(茎の部分)が相当白くなっていることからかなりの老齢竹(10年程度?)だと思います。

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竹は山を登る方向に拡大・侵入していくと言われています。
また、以前この辺りはツル植物が繁茂し竹を覆っているような状況でした。
そんなことで竹でさえ、この場所での生育を諦めたのかもしれませんね・・・

チェンソーを使って田んぼ側に伐り倒していきます。

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上写真の中央付近の竹を伐りましたが、やはりほとんどが枯れ竹で結果的に皆伐となりました。

枝先に葉が残っているものもありますが、それさえも「テングス病」に罹っているような状態です(下写真は真竹のものですが同様です)。

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テングス病は、病原菌に冒された竹の枝先が異常繁殖し、「天狗」の「巣」のようになってしまうものです。
荒れた竹林で竹が衰弱すると発生すると言われていますが、当地においてはテングス病に罹っていない竹林を見つけるほうが難しいような状態です。

ちなみに、この天狗の巣状のものを、竹(イネ科)の花が咲いていると勘違いすることが多いようです。
竹の花は60年あるいは120年に一度しか咲かないと言われており、目にすることが稀であることから、このような勘違いが起こるのでしょうね。
当地では昭和30年代に真竹が開花したと聞きますが、そのときは開花後に地域の全ての真竹が一斉に枯れたそうです。
私にとって誕生前のことであり実際に見たわけではありませんが、なんとも竹の不思議さを感じます。
(同時期に全国的にも竹の開花・枯死が発生し、プラスティック製品の普及をあと押しすることになったそうです。)

閑話休題。

竹を伐るのは、チェンソーを使用し、しかも田んぼ側に倒せますので容易です。
しかし、枝を払うのが本当に厄介な作業です・・・

そして、枝を払った稈は山裾に積んでいきます
たくさんあり山裾だけには置けそうもありませんので、田面にも並べます(田面の場合は早く腐るように積まないように並べています)。

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竹を伐ったところ、山の向こう側に光が見えるようになりました。

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山のように見えて、実は斜面の上は台地状になっています。
この高低差を国土地理院の地形図で確認しても7m程度のようです。
台地には昔は畑や果樹園が広がり、世古道も通っていたそうです。
今や畑は荒れ、道は竹が生えて通行することもできません。

<続きます>

ツバキの剪定と枝葉の利用

先日、小・中学校の同級生のお母様(同じ町内に在住)から、自宅敷地内のツバキが大きくなったので切ってほしいと頼まれました。

同級生は結婚し街で暮らしていますので、実家にはお母様がひとりで住んでいます。
私が住む地域はそれほど田舎というわけでもないのですが、過疎・高齢化が進んでおり、特に近頃このお母様のような単身世帯が増えているように感じています。

ともあれ、幼い頃、この同級生のご両親にはスキーやスケートに連れていってもらった思い出があります。
大したことはできませんが、少しでも恩返しになればと思い、ノコギリと脚立をもって向かいました。

切ってほしいというツバキは、樹高約4〜5m、胸高直径30cm程度の大きさです。
表鬼門にあたる木で、昔から大切にされてきたようです。
ということで、根元から伐倒するのではなく、枝を落としてコンパクトに収めてほしいとのこと。

ほとんどの枝は手鋸で切り、特に太いものだけチェンソーを使うことにしました。
かなりの強剪定になりますので、要所に葉を残して、少しでも木への負担が小さくなるようにしました。
枯れることなく春には新芽を出してほしいものです。

切り落とした枝葉も処分してほしいとのことでしたので、軽トラに積んで引き上げてきました。

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軽トラで4車分です。
以前であれば、これらの枝葉の処分に困り、市のゴミ焼却場に持ち込んでいたことと思います。
しかし、昨年伐倒した木の枝葉を1年野ざらしにしておいたところ、枝は薪ストーブの焚き付けに、葉は畑の堆肥に無駄なく使えることが分かりました。

<枝 → 薪ストーブの焚き付け>
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<葉 → 畑の堆肥>
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そこで、今回切ったツバキの枝葉も同じように使うことにします。
さすがにそのままでは場所を取りますので、鉈で細かい枝葉を払って比較的太い枝と分けます。

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このままの状態で1年程度放置します。
枝葉の山は、うまい具合に葉だけが落ち堆肥に。
そして、枝には風が通り、腐ることなくカラカラに乾いて良い焚き付けになってくれることでしょう。