自然農 ダイコンの種播き(1)

自宅に隣接して約1反(10a)の畑があります。
畑の1反は、耕作せず草刈りなどの管理をするだけでも大変な広さです。

亡き父は慣行農法(耕運・施肥・除草による一般的な農法)で野菜類を作っていました。
私も1年(冬・夏の1シーズン)は同じように作りました。

除草し、管理機で耕し、畝を作ります。
草ひとつない畝に整然と並ぶ野菜の姿には満足感を覚えます。
(写真の畑では「エン麦」という緑肥作物も作っています。)

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とりあえず化学肥料さえ施しておけば、野菜の苗は元気に育ち、自家消費用としては十二分のものが収穫できます。

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週末に農作業していますが、こればかりに時間を使う訳にもいきません。
当時は主屋(古民家)の改修は手付かずでの状態で、農作業をしていても「こんなことをしている場合ではないのじゃないか」と気が焦りました。

野菜は、スーパーへ行けば安く買うことができます。
肥料や資材、燃料代などにかかる費用だって馬鹿になりません。

では何のために耕作しているのか?
それは、荒地にしてしまわないためです。
このことを当地では「土地を守り(もり)する」と言っています。

土地を守るために、多大な労力とお金をかけて、化学肥料が化けたような野菜(地の恵みではなく石油製品?)をやむ無く作っているようなものです。

それによって土地自体が肥えているのならまだしも、長年の化学肥料の使用によって地力は低下する一方。
化学肥料を施さなければダイコンすら育たない土地になっています。
(それで化学肥料をやるという悪循環です。)

ジリ貧状態に陥っているように思えてなりません。
いま全国の田舎は元気がありませんが、このことひとつを取っても分かるような気がします。

早くも「慣行農法」に限界を感じているとき、「自然農法」のことに思い至りました。
自然農法とは「不耕起」「無肥料」「無除草」「無農薬」を原則とする農法で、故福岡正信氏が提唱されたものです。
学生時代(一応は農学部出身)は興味すらありませんでしたが、この状況に至っては「これしかない」と思わずにはいられませんでした。

とは言うものの、自然農法にはマニュアル的なものはありません。
手探りで、これまでやっていた除草や施肥をひとつづつ止めていくしかありません。

自然農に切り替えたものの、耕起や施肥を止めた畑は、まるで麻薬が切れたかのようなありさまです。
野菜は全く育たず、強い雑草ばかりがこれでもかと生い茂り・・・

まだまだ切り替えたばかりで今も手探り状態ですが、それでも少しづつ草の勢いが落ち着き、育つ野菜もあるようになってきました。

「ダイコンの種播き」というタイトルで始めましたが、長くなりましたので今回はここまでにします。
次回、自然農によるダイコンの種播きについて書きたいと思います。

最後に現在の畑の様子です。

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