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古民家の自然換気(27)井桁形照明3

前回、井桁形の照明カバーを作りました。

照明本体は電球ソケット(LED)ですが、これを竹天井に取り付けるための配線方法を検討します。
竹天井には一定間隔で根太を入れていますので、そこに引掛シーリングを設置すれば、施工が容易で見た目も良くなりそうです。

しかし、この根太は、厨子二階の管理時(掃除等)に合板を置いて作業できるようにするために設置したものです。
このため、根太(45mm角)に引掛シーリングを設置するための穴(10mm程度)をあけることは強度的にできません(根太を設置する際には照明のことは考えていませんでした・・・)。

そこで、下図(断面図)に示す位置に引掛シーリングを設置することにします。

この場合、上図のとおり照明器具の電源コード(丸打ちコード)に1m程度の長さが必要となりますが、市販のもの(50cm程度)では長さが足りません。
このため、引掛シーリング(ソケット)、丸打ちコード(0.75mm2)、電球ソケット(E26)、LED電球(40形)の各部品をそれぞれ購入し、組み立てます。

電球ソケットはキーのないもので良かったのですが(壁スイッチで操作するため)、パナソニックのものは既に生産中止になっていました。
このようなソケットは今時、需要がないのでしょうね。

照明器具側はこれで完成ですので、テストとして電源につないで点灯(竹天井の場所ではありません)。

良い感じです(^_^)
ここの元々の照明器具はプラスティック製カバーのものなのですが、自作のもののほうが部屋の雰囲気に合っているように感じます。
こんなことなら、もう1個余分に作っておくべきでした。

本来の竹天井のほうに取り付けられるようにします。
電気ケーブルは元々の照明器具用のもの(壁スイッチ式)が使えますが、引掛シーリング(ボディ)を取り付けるための架台が必要になるため端材を使って作ります。

この架台を厨子二階の床板に設置し、電気ケーブル(下図でVVF1.6×2C)を接続します。

スイッチON!

今回の照明により、丸太梁(黒色)と漆喰(白色)とのコントラストが際立つように感じます。

今回の照明器具を追加したことで、この部屋(LD)の広さ(15畳)に対して十分な明るさになりました。

古民家の自然換気(26)井桁形照明2

前回、井桁形の照明カバーを作るため、古材(松の板材)から角材(8分×6分)を取りました。

照明カバーの形や大きさは下図のとおりです。

上図に基づき、2組分の作製に必要となる材を木取りします。

  • 上下枠(長さ238mm):8本×2組=16本
  • 柱部分(長さ180mm):4本×2組=8本

上下の枠は井桁に組みますので、溝(相欠き)を切ります(テーブルソーを使用)。

同じものを組み合わせると、正方形の井桁になります。

2組(上下)の井桁を柱で繋ぐため、井桁側にホゾ穴、柱側にホゾを加工します。

組み立て、骨組みの完成です。

ホゾ組みによりしっかり固定されるのですが、高所に設置するものですので念のためボンドも併用しています。

続いて、骨組みの側面に障子を貼るため、障子紙と糊を準備します。

糊は自家製(小麦粉に水を加え熱したもの)です。
障子の貼り替えは、貼るのは楽しい作業ですが、その前段の剥がす作業に苦労するものです。
将来の貼り替えを考慮し、極力粘着力を弱くしておくのが良いように思っています(途中で剥がれてくるかもしれませんが)。

ところで、障子は骨組みの内側に貼ることになり、上下の枠には問題なく糊付けできますが(下図で緑色の囲み)、柱のほうには糊代があるのか?
実は、角材の縦横寸法を異なるもの(今回の場合、8分と6分)にすることで、糊代(下図で水色の囲み。今回の場合、8-6=2分)を設けているのです。

これらの糊代に糊付けし、障子紙を貼ります。

骨組みの内側は狭いため、うまく貼れずシワが寄ってしまいがちですが、直後に霧吹きしておけば綺麗に仕上がります。