古材再利用」タグアーカイブ

傘掛け作製(2)完成

前回、古材&竹&庭木を利用して傘掛けを作ることにし、そのうちの古材を加工するところまでできました。

次に竹(傘の持ち手を掛ける部分に使用)を加工します。
倉庫に保管してある竹(2年前の冬に伐採)から、先に穿孔の取り付け穴(φ30mm)に合う太さのものを選びます。
それを所定の長さで切れば竹の部材の完成です。

竹は木材のようにカンナがけや塗装をせずとも、そのまま仕上げ材として使えるため(一方、木材のように自在に加工するのが難しいです)多用したいと思っています。

続いて、2年半前に伐採した庭木(チャボヒバ:ヒノキの園芸種)を土台(ウェイト)に加工します。

ちなみに、このチャボヒバを伐採する際に撮影したのが下写真です。

伐採時には薪にするぐらいしかないと思っていたのですが、こうして一部を傘掛けや表札として残すことができて良かったです。

今回は土台として使うため丸太を太鼓状に加工します。
バンドソー(10インチ)を使って2面を落としますが、悩ましいのは送材方法です。
以前、表札を作る際に製材した際は下写真の治具を作り、これで丸太を保持して送材しました。

今回もこれで良いのですが、製材所では台車のようなものにのせて送材しているような話しを聞きましたので、下写真のとおり板にのせて送材してみることにします。

実際、バンドソーで切っていくと良い具合です。

板に乗せるため丸太の保持が容易になるのに加え、送材もスムーズにできます。

左右をひっくり返し、反対側も同様に落とします。

土台がガタつくことがないようにプレーナにかけておきます。

チャボヒバの木肌は床柱に使えるのではないかと思うぐらい綺麗なのですが、太鼓落としにすることで元々の木肌の一部を残せました。

側板取り付け用のホゾ穴をあけます。

木口側の角(下写真で朱色矢印)を少し大きめに面取り。

面取りすることで少しソフトな印象になりました。

木口も現しになるのでヤスリ掛けしておきます。

庭木と言うこともあって年輪が詰まっています。
この年月を想うと一部を残せて良かったと改めて思います。

これで全ての部材が揃いましたので組み立てます。

太鼓落としの土台(ウェイト)も良い感じです。

大きい傘を掛けても問題なしです。

塗装はしないほうが良さそうなので、これで完成として玄関に設置。

肝心の傘の整理はこれからですが、これなら整理しやすそうです。

傘掛け作製(1)古材&竹&庭木を利用

先般、玄関に置いてある観葉植物のプランターカバーを作りました。

上写真に写っているとおりプランターの向こう側に傘立てが置いてありますが、その中にたくさんの傘が入っていて、その重さに耐えかねて傘立てが変形しているほどです・・・。
たくさん傘があるから雨の日も安心と言いたいところですが、実際、雨の日に出掛ける際になって探すとまともなものがなく、ボロ傘で出掛ける羽目に・・・。
雨の日こそ、手入れの行き届いたお気に入りの傘で出掛けたいものです。

そこで、傘を整理するとともに、変形した傘立てを作り直すことにします。
既存のような傘立てだと、なんでも放り込んでしまって整理しにくくなってしまうため掛けるタイプのものにすることにします。
いつものとおり古材(母屋の改修工事で発生した松板)を再利用して作ることにして図面をおこします。

古材の松板の長さが3尺弱(900mm弱)のため、それを目一杯使うように側板の長さを設定しています。
しかし、これに男性用の大きな傘を掛けると長さが足りず、柄の先が地面についてしまいます。
あと4寸(120mm)程度嵩上げできないものか?
そこで思いついたのが2年半前に伐採した庭木(チャボヒバ)の丸太です。

この一部は製材して表札(下写真)にしましたが、まだ丸太を玉切りした状態のもの(上写真)が2本残っています。

丸太の直径が5寸(150mm)程度ありますので、座りをよくするため太鼓状に加工して下図のとおり土台(ウェイト、h=120mm)として使えば嵩上げもできます。

また、傘の持ち手を掛けるところは竹(φ30mm)を利用することにしています。
裏山の竹、古民家の古材、そして前庭の庭木、身近にあるものを最大限活用する考えです。
まあ、その分、作るのに手間がかかりそうな予感が・・・。
しかし、環境に負荷をかけるより自分に負荷をかける方を選ぶことにしましょう(もちろん無理は禁物)。

まずは古材の加工から。

上写真の松板を2枚使います。

若干大きめの寸法で木取り。

指物的なもので精度が求められることから、手押しや自動カンナを使って調整して所定の寸法(108×22、78×22)で仕上げます(実際には仕上がり寸法から図面をおこしています)。

辺材部の虫喰い跡が残りますが、これも古材再利用の証しとなることでしょう(パテ補修は行います)。

図面に従って墨付け。

ホゾ穴を角ノミを使ってあけます。

機械を使うため正確と言いたいところですが、まだ慣れていないこともあって墨線にピタリとあわせるが難しいです。

続いて、ホゾ側を加工します。

今回は幅の広い板と板との組みになるため2段のホゾにしています。

竹を取り付けるための穴(φ30mmの止まり穴)を座ぐり錐(フォスナービット)を使ってあけます。

これで部材のうち古材利用分の加工が完了しましたので、虫喰い跡をパテ補修したうえ全体をサンドペーパーで仕上げます。