古民家流?掛け時計の作製(1)

ずいぶんと時間と手間がかかりましたが、無事、薪ストーブを導入できました

薪ストーブが入ったことで、部屋の雰囲気も古民家の良さがほんの少しは出たように感じています。

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とは言え、ボロ古民家ゆえに手入れするところに際限はありません。
上写真に矢印で示した箇所の掛け時計も古民家と馴染んでいませんね・・・
時計自体は問題なく動いていますので、買い換えるのは勿体無いです。

時計自体は再利用し、ガワ(盤面など)だけを取り替えるようなこと(時計のリフォーム)ができないものでしょうか?

とりあえず分解してみます。

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時計の心臓部分がひとつのユニットになっており、その部分だけを取り外すことができました。
この時計部分を再利用して、古民家にも馴染むような時計を作ってみたいと思います。

まずは、時計のガワ(盤面など)をどのようなものにするか考えます。
時計を掛ける場所は、当地で「ちょうもん(丁物)」と呼ばれる差し鴨居です。

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ところで、この差し鴨居は家の構造を支える大切な部材ですが、昔の田舎では尺二寸(約36cm)幅のものを使うことが家のステータスとなっていたと地元の長老から教えてもらったことがあります。
今やボロ古民家となり果てていますが、この差し鴨居をみると我が古民家も建築当時は立派なものだったのかもしれません。

差し鴨居には、曲げ強度の強い松材(赤松)が使われています。
この松の差し鴨居に掛ける時計として、同じ松の一枚板で作ると面白そうです(^_^)

松の板材は、天井板の張り替えで発生した古材が保管してありますので、それを再利用することにします。

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雨漏りや虫食いでボロボロになっていたものは処分しましたが、比較的状態の良いものは再利用できそうです。

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この板は約33cmの幅があります。
差し鴨居の幅と同じぐらいで、差し鴨居に掛ける時計のサイズとしてはちょうど良いかもしれません。

虫食い部分を切り落とし、表面を削って反りや汚れを取り除きます。

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表面を削ると木目が良くわかるようになりました。
目が荒いということでしょうが、ダイナミックな木目のデザインが案外良いかも(^_^)

切ったり削ったりしたことで、大きさ540mm×310mm、厚み18mmの板となりました。
それでも右上に虫食い箇所が残っています・・・

で、肝心の時計のデザインをどうするか?
センスはありませんので、とりあえずは、この板を最大限使うデザインを考えてみます。

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右上の虫食い部分を除くため、四隅をカットするデザインにしました。
時計の針などの大きさは決まっていますので、そのまま配置しています。
0、3、6、9時の位置に鋲を打ち、その他の時間は小さな穴を掘ってサインとします。
盤面に彫刻刀で数字を掘ると良いのですが、鋲や穴で省力(手抜き)です・・・
鋲や穴だけではデザイン的に寂しいかもしれませんので円形の溝を入れていますが、どうなることやら?

<続きます>

薪ストーブの導入(39)屋根貫通部への断熱材設置

薪ストーブは本焚きへと移行し、毎日、快適な薪ストーブライフ(^_^)を送っています。

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さて、薪ストーブの使用において最も気をつけなければならないことは火災です。
薪ストーブを本焚きさせつつ、近接する可燃物が安全な状態であるかどうか確認しました。

ストーブ本体の周囲では、炉壁(特にストーブの真後ろ、離隔300mm)が相当熱くなります。
もちろん炉壁(不燃物)で防護されますので、近接する可燃物(柱など)は常温です。
炉台はわざわざ空気層(簡易的)まで設けましたが、炉台表面でほぼ常温です(ストーブ本体に遮熱板があるためだと思います)。

このようにストーブ周りについては安全な状態になっていることを確認できました。
とは言え、あとになってストーブの周囲に荷物(可燃物)などを置いてしまっては意味がありません。
横着しないように気をつけなければ・・・

あと、注視していたのが屋根や天井の貫通部です。
設置基準などに基づき二重煙突、かつ可燃物との離隔を150mm以上確保していますが、実際に自分で確認してみなければ安心できません。

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二重煙突の表面は相当熱くなりますが、150mm以上離れた可燃物(実際にはさらに不燃物のケイカル板で覆われています)は常温です。
煙突の固定金具が少し熱くなっていますが、木材への固定部分では常温に下がっています。
屋根や天井貫通部についても安全な状態になっていることを確認できました。

ところで、屋根の貫通部は上写真のとおり煙突瓦(不燃物)がむき出しになっています。
ネットで屋根貫通部の施工事例を見ると断熱材を施しているものがあり、同様にするつもりで断熱材は購入してあります。
しかし、断熱材を設置すると煙突周りの状態(温度等)を確認できなくなるため、これまで保留にしてありました。
屋根貫通部の安全についても確認できましたので、今回、断熱材を設置することにします。

まず、煙突瓦の周囲をアルミテープ(不燃材)で塞ぎます。

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瓦同士のつなぎ目には若干の隙間があり、そこから空気の出入りがあります。
埃や小さなゴミ(可燃材の可能性有り)も入ってきますので、その侵入防止のためにアルミテープで塞いでいます。

一方、アルミテープで塞ぐということは、暴風雨などで侵入した雨水がそこで滞留し、その結果、屋根の劣化につながる可能性が生じることになります。
このため、アルミテープで塞いで断熱材を設置するのは冬季のみとし、台風シーズンの夏季は開放するように着脱可能な構造にします。
火の注意ばかりしていたら、水にやられてしまっていたということがないようにしなければなりませんね。

もちろん、このような手間のかかることは、瓦用鉛製フラッシング(水切り、下画像)を使っていれば不要です。
ただ、これだけ(材料のみ)で10万円近くしますので手が出ませんでした・・・

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断熱材を敷き詰めます。

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この断熱材はホンマ製作所さまの眼鏡板用断熱材で、材質はセラミックファイバーです。
25mm厚の板状になっていて扱いやすいです。
住宅の断熱材として使われているロックウールでも良いのでしょうが、これだけの少量では売っていないようです。

断熱材が落下しないようにケイカル板で蓋をして完成です。

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先に書いたとおり夏季に取り外せるようにビス留めにしています。

<続きます>