竹垣(四目垣)の更新(1)

3年前の冬から、週末を利用して里山(自宅の裏山)の整備を行っています(冬季のみ)。
現時点では竹(真竹)の間引きを中心に行っていますが、間引いた竹のうち直径が1寸(3cm)程度のものは使い勝手が良いため倉庫に保管してあります。

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いつもお世話になっている近所の方のご自宅には竹垣(四目垣)があるのですが、その竹垣が傷んできています。

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お話を伺うと、20年近く前にご本人が作られたそうです。
更新する時期に来ているが、ご高齢のため竹の伐り出しなどが大変であるとのこと。

我が家の倉庫に保管してある竹は、竹垣(四目垣)用として最適の太さのものですので、これを使っていただけます。
そして、せっかくの機会ですので作り方を教えてもらいながら一緒に作製させていただくことになりました。

まずは、材料を準備するため、採寸し、既存のものをベースに絵を描きます。

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既存のものが4段胴縁のため、同様に胴縁を4段配置しています。
この胴縁間隔と同程度の間隔で立子を配置し、四つ目が正方形に近くなるようにします。
立子の最上段を長めにしていますが、ここが短いと柵のように見えてしまうそうです。

既存のものは立子の竹が太すぎたとのことでしたので、次のとおり胴縁に比べ少し細いものを使うことにします。

・胴縁: 真竹 直径1寸(3cm)
・立子: 真竹 直径8歩(2.5cm)

ストックしてある竹から適当な太さのものを選び、長さに若干の余裕をもって木取りします。

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立子の上部(竹の末側)は節止めとします。

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胴縁は柱に釘留めするため節部分で切断しています(節が補強となります)。

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材料が揃いましたので、設置に向かいます。

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<続きます>

祝「民家再生奨励賞」受賞

昨年、建築士さんや大工さんをはじめ多くの方にお世話になり、主屋(古民家)を改修しました。

思い返すと約3年前の今頃は、老朽化が進む主屋をどうしたものか悩んでいました。
10数年前に水回りを中心に行ったリフォームにより日常の使い勝手は良い一方、雨漏りやシロアリ被害で屋根や床下はボロボロの状態・・・
いち早く手を打たなければと焦りはするものの、既に人間でいうところの「危篤状態」なのかもしれませんし、仮に直るとしても多額の費用を掛けてまで改修する必要があるのだろうか?と悩みは深まる一方でした。

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そんな中、藁にもすがる思いで問い合わせたのが「日本民家再生協会」さまです。
その後、日本民家再生協会さまのお陰で、素晴らしい建築士さん(ほその建築設計室さま)や地元の腕の良い大工さん(池田建築さま)とのご縁に恵まれ、古民家は見事に生き返ることができました。

その日本民家再生協会さまには「民家再生奨励賞」という制度があり、毎年公募されています。
我が家の古民家も、建築士さんから応募していただいたところ、晴れて今年度の「民家再生奨励賞」を受賞することができました(^_^)

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下画像は日本民家再生協会HPから一部抜粋

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受賞の記念として設計者・施工者・施主に対して賞状が贈呈されるほか、なんと建物にはプレートが贈られました!

年末の忙しい時期にも関わらず建築士さんや大工さんにご来宅いただきましたので、三者でプレートを取り付けることにしました。

取り付けは、やはり本職の大工さんにお願いします。

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ボロ古民家が蘇り、そしてこのように賞までいただけとは、3年前の今頃は想像すらできなかったことです。
本当に感謝しても感謝しきれない思いです。

建物もどこか誇らしげなように見えます。

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プレートのほかに賞状(額入り)もいただきました。

玄関に古い梯子を再利用した飾り棚がありますので、そこに置こうと思います。

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そこで、飾り棚に置けるように端材を使って額立てを作ることにします。

部材を揃えます。

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傾斜角は30°にしています。
トタン板の小片は、額が滑り落ちないようにするためのストッパーです。

ビス留めして組み立てます。

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額を立ててみると、ちょうど良い感じです。

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梯子の飾り棚に設置します。

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多くの方のお世話になり再生された古民家ですので、今後も大切にしていきたいと思っています。